アンチラ事件とは?スマホアプリ・グラブルで大炎上!経緯やその後の返金は?

大人気グランブルーファンタジーで起こったアンチラ事件まとめ!年末年始のイベントで登場した限定キャラ「アンチラ」をめぐって起こったアンチラ事件。事件の経緯や炎上した理由とは?事件後には排出率の表記や天井交換などの対応もされ、話題となったアンチラ事件について紹介します。

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スマホアプリ・グラブルで大炎上?アンチラ事件とは

大人気のソシャゲである「グランブルーファンタジー」は、利用者がガチャを回してキャラクターやアイテムを入手できるシステムを使用しています。多くの利用者が、レア度の高いキャラを手に入れるため、課金してガチャを回すわけです。

そんな中、あるキャラクターを入手するために、とんでもない大金が必要になったとして、利用者の間で騒ぎになり、炎上に発展。マスコミにも取り上げられることになる、大騒動が巻き起こりました。

新興のエンタメコンテンツであるソーシャルゲームの抱える問題点、特に「ガチャ」「課金」というシステムの負の側面が、浮き彫りになった事件だと言えます。

とあるキャラクターをめぐって起こった「アンチラ事件」

ことの発端となったのは、2015~2016年をまたぐ年末年始に開催されたイベントです。「アンチラ」という期間中限定のキャラクターが、有料のガチャで出現するというのが、このイベントの目玉でした。

ところが、いくらお金をつぎ込んでも、このキャラが手に入らないという報告が続出。排出率が極端に低く設定されているのではと、ネットで炎上しました。

アンチラ事件は新聞でも取り上げられ話題に

MichaelGaida / Pixabay

騒動はネット上にとどまらず、マスコミにも注目される事件となりました。運営側にとって思わしくない形で、グラブルの名は新聞やテレビで見聞きされるようになります。アンチラ事件は、ソシャゲ業界の闇が、世間一般に広く知れ渡る契機となった出来事の一つと言えます。

また、この事件は消費者へに対する表示義務や、景品の在り方、説明責任などが問われた事件とも言えます。消費者の保護が取り沙汰された大事件として、以下の記事もご参照ください。

アンチラ事件の起こったグランブルーファンタジー(グラブル)とは?

この問題が大きな反響を生んだのは、渦中のゲームの人気と注目度が大きかったことが理由の一つにあげられます。騒動を巻き起こした「グランブルーファンタジー」とはどのようなゲームなのでしょうか。

グランブルーファンタジーとはソーシャルRPGアプリ

kreatikar / Pixabay

グラブルは2014年3月からサービスを開始した、スマートフォンおよびPC向けのRPGであり、Mobage、GREE、DMM.com、Yahoo!ゲームをプラットホームとするアプリゲームもしくはブラウザゲームです。ファンタジーの世界観の中で、シナリオを進行させ、キャラクターを強化するのがこのゲームの目的となります。

CMなどでも取り上げられるほどの大人気スマホゲーム!

Free-Photos / Pixabay

2014年5月にテレビCMが放送されて以降人気が加速し、その月には登録者数が100万人を突破。テレビアニメ化、コンシューマゲーム化などのメディアミックスを展開させ、2018年の段階で登録者数2000万人を超えるほどに成長した大人気ゲームです。

アンチラ事件の「アンチラ」とは?グラブルに登場するキャラクター

この事件は、「アンチラ」という一つのキャラクター欲しさに、多くのプレイヤーが有料ガチャに駆り立てられたことに端を発します。彼らが大金をつぎ込んででも手に入れたかったこのキャラが、いったいどのようなものなのかを解説します。

アンチラとは年末年始限定のレアキャラクター!

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アンチラは2015年の年末に実装されます。出現確率が低く、高性能で、しかも入手する手段は期間限定のガチャのみでした。期間中多くの利用者が、その魅力に惹かれ、入手しようとガチャに臨みました。

申年に因んでサルがモチーフに?猿神のアンチラ

Santa3 / Pixabay

アンチラは、明けて2016年が申年に当たることに因んで、サルをモチーフとするキャラクターとされました。ゲーム内での設定では、世界を守護する神様の一人であり、サルにまつわるエピソードや能力を持っています。

アンチラ事件のいきさつについて紹介!大きな注目を集めた理由とは?

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特定のキャラやアイテムがなかなか入手できなかったり、利用者が運営に不信感を抱いたりすることは、ソシャゲの界隈ではよくあることと言えます。

しかし、今回の炎上騒ぎに関しては、大勢の利用者やソシャゲファンの注目を集め、事件と呼べるまで事態は深刻化してしまいました。そこには、どのような経緯があったのか、順を追って解説していきます。

年末年始に始まったイベントに登場したアンチラ

stux / Pixabay

2015年12月31日。グラブル内では「ゆく年くる年レジェンドフェス」と銘打って、新年に向けた特別イベントが開催されました。目玉となったのは新規キャラクターの実装です。そして、その新キャラの中でひときわ注目されたのがアンチラでした。

アンチラを手に入れるにはガチャをする必要があった!

出典:PhotoAC

このキャラを手に入れたいと願う利用者は大勢いましたが、その手段は一つしかありません。イベント期間中にのみ開催される、特別ガチャです。ただし、ガチャは有料で、目当てのものが引けるとも限りません。その上、アンチラは排出率の低い「SSR」のキャラです。

排出率の高さが謳われていたにも関わらずなかなか出ないアンチラ

KlausHausmann / Pixabay

さて、このSSRが排出される確率ですが、公式の発表によると通常時のガチャであれば3%しかありません。しかし、このイベント中は6%にアップしていると公表されました。この文言に、アンチラを喉から手が出るほど欲する利用者達は煽り立てられます。

ところが、イベントの注目度の高さの割に、「アンチラを手に入れた」という報告は、SNSのどこを見ても、ほとんど見当たらないという状況だったのです。

何十万もの課金も?アンチラ排出率の低さがSNSで話題に

jojooff / Pixabay

とうとう、利用者の中からアンチラを手に入れるために、何十万という大金をつぎ込んだという話が聞かれるようになります。

ニコニコ生放送では、アンチラを引き当てるまでガチャを続けるという企画を行う配信者が現れ、68万円以上をつぎ込むという結果になりました。Twitterからも、「70万円以上かかった」「80万円で引けなかった」などという報告が上がります。

Free-Photos / Pixabay

これらは、最初の頃こそ笑い話として扱われていました。しかし、同じような報告が集まるにつれ、SNSを中心に、運営への不信感をあらわにする発言が増えていくようになります。

「確率アップを謳ってガチャを煽っておきながら、肝心のアンチラがこれほどまでに入手困難なのはおかしいのでは?」実際の排出される確率が、広告されているパーセンテージより低く設定されているのではないかという疑惑が沸き起こったのです。

「コンプガチャ」疑惑も同時に巻き起こる

succo / Pixabay

アンチラをめぐって、なぜこれほどまでに運営に対する不信が募ったのか。その原因は、「排出率を不当に操作した疑い」だけではありませんでした。

「事件の数年前に規制されたばかりの、コンプガチャに該当するシステムが使われているのではないか?」このような疑惑も同時に巻き起こったのです。

コンプガチャとは?

出典:PhotoAC

コンプリートガチャ(通称コンプガチャ)とは、指定された複数のアイテムをガチャで全部揃えれば、さらにレアなアイテムが手に入るというシステムです。

ソシャゲにおけるガチャシステムの登場以降、よく見られる仕組みでした。しかし、このやり方は、景品表示法が禁止する「カード合わせ」に該当すのではないかという問題が沸き起こります。

コンプガチャは「カード合わせ」であるとして規制されている

カード合わせ(「絵合わせ」とも呼ばれる)とは、おまけや景品のカードのうち、特定のものを揃えると、さらに別のレアな景品がもらえるという仕組みです。プロ野球チップスなどで行われていた手法でしたが、子どもたちがギャンブル的に散財してしまうとして問題化し、景品表示法で禁止されます。

コンプガチャも、これと同じ手法であるとの指摘を受け、2012年、消費者庁は「コンプガチャはカード合わせである」と明言し、同法での規制対象であることが確定しました。以来、ソシャゲ業界で、このシステムはご法度となっています。

アンチラともう一体を揃えれば特別のイベントが起こる

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排出率問題の渦中にあったアンチラをめぐっては、このコンプガチャの規制にも抵触している疑いがあるとの声も上がります。アンチラと、もう一体別の有料キャラクターを揃えないと、発生しない特別イベントがあったのです。

マスコミでも取り上げられるほど大きくなったアンチラ事件

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ネットで波紋を広げつつあったこの騒動に、マスコミも目を付け始めました。一連の事件は、ネット利用者やソシャゲファン以外にも認知されるようになり、さらに大きな問題に発展していったのです。

イベント期間中に80万円も課金した男性が新聞に掲載される

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「期間限定ガチャの落とし穴」と題打って、朝日新聞の夕刊にグラブルのガチャに関する記事が掲載されました。26歳の会社員の男性が、問題の期間中に80万円もの額をグラブルに課金したという内容です。男性は「外れたらドブ金になる」と思い、後に引けなかったと話しています。

グラブル利用者の署名運動も起こり消費者庁に提出される事態に

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騒動が拡散するにしたがって、利用者の不振、不満も高まります。やがて、彼らの中から、個人的に消費者庁へ通報や返金を求めるといった行動をとる人が現れます。

さらには、排出確率の詐称と、コンプガチャの容疑がかけられ運営に対して、消費者庁に直接の立ち入り検査を要請する署名運動も展開されるようになりました。最終的に、1700人分におよぶ数の署名が提出されます。

アンチラ事件の炎上から声優・田中理恵さんへ飛び火?ステマの疑い

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アンチラの排出率をめぐる一連の騒動の中で、思わぬところに怒りの矛先が向けられるという事態も起こりました。グラブルに出演した人気声優に、ステマの疑いがかけられたのです。騒動の一端に出演声優が関わったという疑惑は、ネット上での議論にさらに拍車をかけていきました。

グラブルのキャラクター・ロゼッタの声優を務める田中理恵さん

田中理恵さんは、テレビアニメなど多くの作品で人気キャラクターの声を務め、大勢のファンを抱えている、売れっ子の声優です。グラブルではキャラクターの一人、ロゼッタの声の担当として出演しています。

田中理恵さんはアンチラ事件が起こる前にアンチラをゲットしていた

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田中理恵さんは問題のガチャでアンチラを引き当てていました。自身のTwitterアカウントで、喜びのコメントと共に、そのことを報告しています。「何十万円かけてもアンチラを引けない」という声が上がり始める以前、2016年元旦のことです。

10連ガチャ1回でアンチラを引き当てステマを疑われることに

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なんと、田中理恵さんは10連ガチャを1回まわしただけで、アンチラを引き当てたというのです。さんざん排出率が低いと叫ばれているキャラを、関係者である出演声優が、いとも簡単に入手できたと公表したわけです。これは隠れた宣伝行為、いわゆるステマではないかという疑いの目が、向けられることになったのです。

プロデューサーの対応が火に油を注ぐ結果に?さらに炎上したアンチラ事件

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