ワードの語感も良く、意味のない文字列という部分がズンドコベロンチョと非常に近いため、またリメイク作の時期と近かったこともあり、引き合いに出されることがありました。
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ズンドコベロンチョは藤木直人でリメイク!違いを紹介!
1回目の放送から反響の大きかった「ズンドコベロンチョ」は、名作としていろんな人の印象に残った作品となりました。
2015年に、これまでの名作ストーリーを現代版として作り直した回があり、「ズンドコベロンチョ」は藤木直人さん主演でリメイクされました。大まかなあらすじと違いを見てみましょう。
ズンドコベロンチョはネット検索など現代版にリメイク!
草刈正雄さんが主演を務めた「ズンドコベロンチョ」は1991年の放送でしたが、2015年版は当時よりもテクノロジーが発達しているので、時代背景も現代社会と同じ環境に変化していました。
1作目にはインターネットが普及していませんでしたが、それから数年たった現代では、分からない事は何でもインターネット検索できるようになりました。そんな現代を舞台にしてズンドコベロンチョは改作されました。
また、職業はIT企業の社長に変わっており、知識のない人間を馬鹿にする性格として、何でもすぐに携帯で検索する部下を叱るような描写も加えられました。
三上がズンドコベロンチョの意味を調べる時も、当時まだ普及していなかったインターネット検索をするシーンがあります。しかし検索結果として出てきたのはカタカナ単語が複雑に並んだ、全くの意味不明な文章でした。
ズンドコベロンチョの画像検索も試みますが、出てきた画像に共通点はありません。
思い切って祖母にズンドコベロンチョについて尋ねてみますが、祖母は聞いた途端に叫びだし、パニックを起こしてしまいます。
ズンドコベロンチョのリメイク版のオチはネットで大炎上!
内容自体は大きく変わらず、時代背景を現代にして新たに2015年版が作られましたが、本筋や結末はオリジナルのズンドコベロンチョをしっかり再現しています。
三上は総理大臣から、2020年に開催される東京オリンピックの「ズンドコベロンチョ・アンバサダー」に選ばれます。それに伴って、三上は生中継されている任命式でスピーチをしなければなりません。
ついに追い詰められた三上は「ズンドコベロンチョって、…何ですか?」と言い、世界中から猛批判を浴びます。ネット上は大炎上し、三上を馬鹿にしたコラ画像も出回ってしまいます。
海外のメディアでも「三上社長がズンドコベロンチョを知らなかった」と大きく取り上げられるほどでした。
任命式の会場では全員が三上に対して物を投げつけ罵倒し、「ズンドコベロンチョってなにー!!」と三上が叫ぶシーンで終了します。
2015年リメイク作はズンドコベロンチョ以外も!
2015年の放送でリメイクされた作品は他にもあります。視聴者の人気投票の結果、イマキヨさん、ハイ・ヌーンなどのコメディチックな作品がリメイクされることとなりました。
それだけでなく、昨日公園や思い出を売る男といった感動作品も人気を集め、キャストを新たに撮りなおされました。
ズンドコベロンチョ以外の作品もチェックしてみましょう。
リメイクされた他の物語①『イマキヨさん』
2006年に嵐の松本潤さんが主演を務めた「イマキヨさん」が、視聴者の人気投票1位となったため、こちらもリメイクされました。2015年版は野村周平さんが主演を務めました。
なんだか不幸続きの大学生が部屋に帰ると、真っ黒な頭巾を被った無精ひげの中年おじさんがポテチを食べてくつろいでいます。
慌てて警察を呼びましたが、そのおじさんは主人公にしか見えていないようです。調べてみると、おじさんはこの地方に伝わる「イマキヨさん」という座敷わらしのような存在だと判明します。
さらに、「無理矢理追い出さない」「傷つけない」「イマキヨさんの前で引っ越しの話をしない」「謝らない」という、決して破ってはいけない4つのルールがあります。
大学生は「どうか内定が貰えますように!」とイマキヨさんにお願いします。すると面接を受けた会社から電話が掛かってきます。しかし話を聞くと、どうやら不合格になったらしい。
馬鹿にするように笑うイマキヨさん。怒った大学生はイマキヨさんを外へ追い出すことに成功します。そして自室に戻ると、イマキヨさんが2人に増えてしまいました。
2人のイマキヨさんがオセロで対戦することになりました。しかし片方のイマキヨさんに肩入れをすると、もう一方のイマキヨさんが不利になり傷つけてしまう結果に。4人に増えてしまったイマキヨさん。
彼女の内定が決まったため、「一緒に住もう」と引っ越しの話を持ち掛けられ、了承する形で3つ目のルールも破ってしまい、次第に増えていくイマキヨさんにどんどん追い詰められていく大学生。
窮地に追いやられ最終的の取った手段とは…。
リメイクされた他の物語②『ハイ・ヌーン』
こちらは1992年に玉置浩二さん主演を務めた人気作です。2015年版ではなんと和田アキ子さんが男性役で主演を務めます。
異様な話の展開と、和田アキ子さんの醸し出す雰囲気がマッチして、2015年版も大変反響がありました。そして、何故か違和感なく見られました。
とある夏の日、何の変哲もない大衆食堂に一人のサラリーマンが来店するところから始まります。サラリーマンは親子丼を注文し、淡々と食べ終えます。
男は次にカツどんを注文し、またも食べ終えます。3つ目に卵丼を注文した頃、店内はようやくその異変に気付きざわつき始めます。
そして次々と食べては注文を繰り返す中で、店内の客と店員の「どうせ食べきれないでしょ」という気持ちは徐々に変化し始め、「どこまで食べるんだこの男」と露骨に注目し始めます。
次々と注文しては間食していく男を見て、ついに気づいたのです。男はメニュー表の端から順に注文していることに。それに気づいた店内は全メニュー制覇を見届けたいと、固唾を飲んで見守ります。
応援ムードを意に介さず黙々と食べ進める男。静かだった食堂にとんでもない化け物がやってきたのです。次々と片付いていくメニュー。そして最後のメニューへと近づいていくのです…。
リメイクされた他の物語③『思い出を売る男』
オリジナル版は1994年放送。主演の小堺一機さんによる絶妙な演技が見ものです。2015年版は、とんねるずの木梨憲武さんが主演を務めました。どちらも芸人さんですが、ド本命のコメディ作品ではありません。
むしろ奇抜な設定なだけで、内容は愛を感じるハートフルな感動作品なので、逆に芸人さんが演じる事で良いギャップを感じられます。
仕事を失って貧しくなり、自分の血液を売って報酬を得る古川。それでも足りず、体の一部を売買する段階まで追い詰められていました。
ついに妻と娘も出て行ってしまい、家に来るのは借金取りだけ。慌てて窓から脱出し、古川はひたすらに逃げ続けます。逃げて、逃げて、いつのまにか林の中をさまよい、一つの看板を見つけます。
看板には、「貴方の人生高く買います」という文章が書かれています。古川は看板の指す研究所に入っていきました。すると、研究所の中には怪しいコレクターが。
コレクター曰く、生まれながら自由でない人々が、他人の思い出を高く買い取るのだそう。古川は決心し「初恋」の思い出を売り払います。するとコレクターから大量のお金を受け取ることが出来ました。
それでも返済に追いつかない古川は、再び研究所を訪れます。そして今度は、大切にしていた「少年時代の野球」の思い出も売ることにしました。またもや大金を得た古川は、少年野球時代の友人と遭遇します。
これから飲み会をするらしく、初恋の子も来るからと誘われ、断れずに参加することに。しかし初恋の子が誰かもわからず、思い出話は一つも覚えていません。そうして少しずつ、記憶を失くした弊害に直面するのです。
何も覚えていなかったことに混乱するも、借金返済の為にありとあらゆる記憶を売り払ってしまいます。ついには借金を完済してしまいました。さすがの借金取りも驚くほどのスピードで。
そんな中、最愛の娘が病気になったと連絡が入ります。移植手術が必要とわかった古川は、最終手段を決意します。唯一売らずに残しておいた娘との思い出と、父としての思いで葛藤し…。
リメイクされた他の物語④『昨日公園』
公園でキャッチボールをする陽介と隆男。2人は楽しげに遊んでいましたが、「来週の典ちゃんの誕生日に告白する」と隆男が言うと、陽介は思わずボールを取り損ねました。
部屋に戻った陽介は、ぼんやりと今日の隆男の言葉を思い浮かべていました。すると携帯が鳴り、電話口は典子の声でした。「隆男君が、今日の夕方、亡くなったって。」
陽介と別れた後、石段を踏み外し頭を打って亡くなってしまったのです。その後、通夜の帰りに陽介は1人あの公園の前を通りがかり、たたずんでいました。
すると、足元にボールが転がってきました。拾い上げると、「陽介!」と呼ぶ声が。その先には死んだはずの隆男がいました。昨日と全く同じ会話に違和感を感じつつ、よくわからないまま隆男と別れようとしました。
しかし思いとどまった陽介は、隆男が帰宅途中に石段で踏み外さないよう家まで送り届けます。何とか無事に帰すことが出来てホッとしていると、自宅に戻った陽介に再び電話が。電話口は昨日と同じく典子でした。
「隆男君が、今日の夕方、亡くなったって。」工事現場の鉄骨が落下し、隆男は下敷きになって亡くなったのだと聞かされます。まさかと思い陽介が公園に急ぐと、足元には昨日と同じボールが…。
2006年版では陽介役をKinKi Kidsの堂本光一さんが演じました。2015年版では、男同士だった陽介と隆男の2人は女同士に変更され、主演は有村架純さんが演じました。
どちらもノスタルジックで切ない気持ちになる素敵な作品になっています。そしてラストの展開は記憶に残ること間違いなしです。
5作品とも名作中の名作
世にも奇妙な物語の歴史の中で、作品がリメイクされたのは25周年の特番のたった一度しかありません。それほどまでに貴重な枠を勝ち取った5作品は、ズンドコベロンチョをはじめどれも心揺さぶられる話ばかりです。
このドラマに馴染みのない人は、ホラー作品が多いのではと思っていたかもしれません。ですが、中にはズンドコベロンチョやハイヌーンのような、ちょっと変わったコメディも頻繁に放送されます。
また、名作を検索すると5作品以外にも、「こっちをリメイクしてほしかった」といった声の多い隠れた名作も存在します。「懲役30年」や「夜汽車の男」などの人気作品もぜひご覧ください。
ズンドコベロンチョはタモリが一番好きな作品!
世にも奇妙な物語はオムニバス形式のドラマですが、唯一毎回登場するのはタモリさんだけです。そんなタモリさんが、これまでの物語の中で一番記憶に残っている話として「ズンドコベロンチョ」を挙げました。
恐ろしいストーリーや不思議な物語はいくつもあり、毎作品に触れてきたタモリさんが一番好きな作品と紹介したことで、ズンドコベロンチョの人気が再燃することとなりました。
ズンドコベロンチョはSMAPが司会の番組で紹介された
「SMAP PREZENTS ドラマの裏の本当のドラマ」というフジテレビの特番は、これまでフジテレビで放送された名作ドラマを振り返るといった内容でした。
その特番の中で、タモリさんがVTR出演し、400作品以上の作品が放送された「世にも奇妙な物語」の中で最も好きな話を紹介するコーナーがありました。
「強いて一つ上げるとすれば」と言い、紹介されたのがズンドコベロンチョです。ワイプで見ていたSMAPやほかの俳優たちも、とても楽しんで見ていたのが印象的でした。
この特番は2009年に放送されたのですが、2015年にズンドコベロンチョがリメイクされるに至ったひとつの要因になったのではないかとも思われます。
実際に起きた奇妙な事件はこちらをご覧ください
ズンドコベロンチョの画像とは?
ズンドコベロンチョの画像を検索すると、本作(2015年版を含む)のキャプチャ画像が多く、実態を捉えた画像は当然出てきませんでした。
ネット上ではズンドコベロンチョについて考えている画像や、または意味のない写真や画像などに「意味のないもの」という意味合いで「ズンドコベロンチョ」というタグが使われています。
ズンドコベロンチョはキチガイ顔文字が発する言葉でもある?
ネット上では様々なAAが存在しますが、その中に「キチガイ顔文字」なるものがあります。ナンセンスでカオスなものばかりで、意味不明すぎて面白いAAです。
└(՞ةڼ◔)(ヌベチョン)というイカれた見た目のキャラクターが発する言葉という説もあるようです。しかし先述したズンドコベロンチョの誕生秘話から考えると、やはりこちらは後発的であると考えられます。
ズンドコベロンチョのような「リドル・ストーリー」作品を紹介!
「リドル・ストーリー」とは物語の形式の1つで、物語中の謎が明確に明かされないまま終了することを主題とした話で、「なぞかけ」を意味するリドル(riddle)が使われています。
ズンドコベロンチョは「リドル・ストーリー」のひとつ
作中では最後までズンドコベロンチョが何なのか明かされず終了していたので、もちろんリドル・ストーリーのひとつであると言えます。
そしてドラマや映画だけでなく、文学作品や落語にもリドル・ストーリーは存在します。
リドル・ストーリー①「女か?虎か?」
F・R・ストックトンによる短編に「女か?虎か?」という作品があります。この物語は身分の低い若者と王女が恋をするところから始まります。
憤慨した国王が若者を罰するのですが、2つの扉のうち1つを王女に選ばせるといった処罰の方法をとります。
1つの扉を開けると飢えた虎が待ち受けており、もう1つの扉を開けると美女が立っています。そのどちらか一方を選択するだけで良いのですが、王女は決断を渋ります。
虎の扉を開けると、当然若者は食べられてしまう訳です。しかし反対に美女の扉を開けた場合、若者は美女と結婚することで無罪となり解放されるという条件がついているのです。
王女としてはどちらも耐え難いのですが、考え抜いた末、最後は1つの扉を指さして若者に教える、といったところで物語は終了します。どちらを選んだかは判明しないままです。
これは典型的なリドル・ストーリーであり、結末は存在せず読者に委ねられています。一見モヤモヤした不満を与えそうですが、この考えさせられるオチは非常に評判が良かったようです。
リドル・ストーリー②「藪の中」
「藪の中」は、1922年に芥川龍之介によって書かれた短編小説で、その衝撃はあまりにも大きく、真相にたどり着くことができない事柄を「真相は藪の中」と称するほど、日本に大きな影響を与えました。
殺人と強姦という事件をめぐり、4人の目撃者と3人の当事者がそれぞれ事件について告白するも、それぞれの複雑に喰い違う証言がゆえ読者は真相までたどり着くことができないという話です。
かの有名な黒澤明監督の「羅生門」は「藪の中」を映画化したものです。そして海外でも映像化されるほどの衝撃を世界に与えた、日本の重要な文学作品なのです。
リドル・ストーリー③「鮫島事件」
これは某巨大掲示板にて昔から続いているネタであり、「鮫島事件」という架空の事件について断片的な情報が付け加えられ、なんだか怪しい事件として広まりました。
また真相を尋ねられると「知らないほうがいい」とうやむやに返されるので、「鮫島事件に触れるのはタブーだが、実際は何かあったに違いない」と思わせるような存在でした。
実際には鮫島事件は架空の事件であり、もっともらしい事件の内容を付け加え、「言えないほどヤバい事件」として認識させ、新参者や本気にした者を”釣る”ためのジョークであったのです。
リドル・ストーリー④「牛の首」
「牛の首」とは都市伝説の1つです。”牛の首”という怪談があり、この話を聞いた者は恐怖のあまり3日と経たず死んでしまう、と噂されていました。
怪談の作者は、多くの死者を出したことを悔いて、誰に聞かれても二度と”牛の首”の話をせずに死んでいきました。
結果として”牛の首”の内容を知る者は全員死んでしまい、今ではここまでの物語のみが残っている、といった話です。
リドル・ストーリー⑤「赤い洗面器の男」
赤い洗面器の男とは、三谷幸喜の作品中にたびたび登場する物語です。「古畑任三郎シリーズ」や「王様のレストラン」などに登場します。
登場と言っても実際に男が登場するのではなく、登場人物が「赤い洗面器の男」についての小咄をするのですが、何かしらの理由で毎回オチが聞こえないようになっています。
どういう話なのか視聴者もわからないのです。つまり、ズンドコベロンチョと非常に近いと言えます。
リドル・ストーリー⑥「酢豆腐」
落語にも「酢豆腐」というリドル・ストーリーがあります。
暑い季節にみんなで酒を飲もうとした男たちは肴がなくて困っています。ある者が「昨夜の豆腐をどうした」と聞くと、暑くてドロドロに腐っていました。そこへ、何でも知ったかぶることで有名な若旦那が来ました。
男たちは「珍しい食べ物で食べかたがわからない」と持ちかけて、若旦那にドロドロの豆腐を食べさせてみます。いつものように通ぶった若旦那は豆腐を一口。
すぐに味やにおいが若旦那を襲いましたが、若旦那は「これは酢豆腐ですな」と苦し紛れに言い、なおも知ったかぶりました。男たちは面白がって更に食べるよう勧めると、「いや、酢豆腐は一口に限る」と答えたのです。
ズンドコベロンチョという居酒屋が存在する?
神奈川県藤沢市には「ずんどこべろんちょ」という居酒屋があります。さらに、あの中居正広さんの後輩の方が経営しているのです。以前「ナカイの窓」にて明らかになりました。
もしかしたら、SMAPの特番で「ズンドコベロンチョ」が紹介されたことと関係があるのかもしれません。
もしくはズンドコベロンチョの放送を見て印象に残ったから店名としたのかは不明ですが、思いついた言葉が偶然一致した、というのは考えにくいですよね。
ズンドコベロンチョは謎が謎で終わる傑作ストーリー
ズンドコベロンチョは、その謎めいたフレーズが見た人の心に残り続け、今では画像や顔文字としても語り継がれています。その他の物語も含め、気になった作品があれば是非ご覧になってください。
草刈正雄さんの息子に関する記事はこちら
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