売国奴とは?政治家にも使われる?意味や定義の解説や使用上の注意点も!

売国奴とは、私益のために母国を売る人のことを指す言葉です。ネット上では政治家に対して使用されたり、左翼に対するレッテル貼りにも使われますが、売国奴は侮蔑的な意味を含むので使用は好ましくありません。この記事では、売国奴の定義や意味、使われる場面などを解説します。

この記事をかいた人

興味を引くような記事を心がけています。
Array

「売国奴」とは?自分の利益のために母国を外国に売る人のこと!

stevepb / Pixabay

皆さんは「売国奴」という言葉を聞いたことがありますか?最近は政治関連のことで耳や目にすることが多くなりました。

売国奴とは、その名の通り自国を売り私益を得る者のことです。自国を犠牲にする者のことを指すため、侮辱的な意味で使われることがほとんどです。

「売国奴」の定義は?類義語と反対語は?

stanislavjakub / Pixabay

さて、ここまでで売国奴の意味がわかったはずです。続いて売国奴の定義や関連語は何なのでしょうか。ここから詳しく解説していきます。

「売国奴」の定義はその人の立場や思想によって異なる

geralt / Pixabay

売国奴という言葉の定義は、国や個人によって様々であり、はっきりとした定義はありません。その国の人々の思想や宗教、価値観に起因するところが多く、歴史的背景も大きく寄与しています。

例えば、ある国が敵国の存意に準じる場合を考えてみます。左派的な考えを持つ者ならば、争いを避け自国の平和を願う「平和行為」と見なされることがあります。

一方で右派的な考えを持つ者ならば、自国を見放した「売国行為」と見なされることがあります。このように一つの事例を取り上げても、真逆の意見になることもあるのです。

「国賊」と「非国民」そして「売国奴」の違い

qimono / Pixabay

「国賊」とは、自国の利益に反して国を害する者という意味で用いられます。売国奴は他国との関係が絡んできますが、国賊はあくまで自国内でのことを指します。

「非国民」とは、自国民としての義務・本分に悖り、自国を裏切るような行為をする者という意味で用いられます。売国奴は自国に不利益を被りますが、非国民はあくまで国民の義務を守らない者を指します。

どちらの言葉もニュアンスは若干異なりますが、売国奴と同義で用いられることが多いです。売国奴は曖昧ですが、国を売り私益を満たす者という意味で捉えておけば良いでしょう。

「売国奴」の反対は「愛国者」

Free-Photos / Pixabay

「売国」の反対語は「愛国」です。ただ、売国奴の反対語は愛国者だと言えますが、売国奴と呼ばれる人の中にも日本国を想う人もいるはずです。一概に売国奴ではない者は愛国者だと断言はできないでしょう。

上記で出てきた国賊や非国民の反対語も愛国者と言えます。日本に、自分は愛国者だと言える人はどれくらいいるのでしょうか。

「売国奴」は英語でどう表現する?

Free-Photos / Pixabay

基本的に、売国奴を英語で表すと「traitor」となります。traitorは裏切り者、反逆者といった意味も含みます。

他にも「quisling」と表すことがあります。quislingは、ナチスが支配していた時代に親ナチス政権をつくったノルウェーの政治家の名前に由来しています。

「売国奴」が利用される場面

Cleverpix / Pixabay

皆さんは実際に「売国奴」という言葉を使ったことがありますか?日常生活の会話の中では、あまり耳にしません。

しかしながら、ネットをよく使う方ならば、よく目にする言葉かもしれません。では、実際にどのような場面で使われているのかを詳しく解説していきます。

政治家に対しても「売国奴」が多用される

geralt / Pixabay

ツイッターやネットの掲示板などで「売国奴」を見かけることがあります。日本では、ほとんどが政治家に対して用いられ、相手を批判するような意味が込められます。

例えば、国民にとって負担がかかるような法律を立案した者や日本国にとって不利益を被るような政策を打ち出した者、反日的な国に対して好意的な発言をした者などに多く用いられます。

政治家個人に向けてだけではなく、政党にも矛先が向けられることがあります。特に人権や外国人政策に関する問題は過去に多く取り沙汰され、猛烈なバッシングを受けました。

日本の偏向メディアに対しても「売国奴」

geralt / Pixabay

日本では、マスメディアに対しても売国奴という言葉を用いることがあります。例えば、明らかに反日的な情報を流したり、日本を批判するような記事を書いたりするメディアが挙げられます。

反日とは、日本に対する反発感情を持っている国家・団体・人物・活動に対して用いられる言葉です。国家に対して多く用いられ、第二次世界大戦などの歴史的背景によって、反日感情が生み出されることになりました。

台湾政府は「日本に媚び売る売国奴」と批判を受けたことも

skeeze / Pixabay

2016年、台湾では与党の民進党と野党の国民党の間で対立が起こり、政治闘争へと発展しました。その際、台湾政府が原発事故から続く日本産食品輸入規制の緩和を提案しました。

その結果、政府は野党から「日本に媚び売る売国奴」などと激しい批判を受けました。規制緩和の実現は遠のくことになり、未だに認められていないのが現状です。

韓国では「親日派」を「売国奴」と呼ぶ

Herbert_Lee / Pixabay

現在、日本と韓国は竹島問題や慰安婦問題などの歴史的問題を抱えています。韓国では、親日派は社会的に批判されます。例えば、かつて親日であった者の財産を国に帰属しなければならないという法律があります。

他にも、過去にテレビでは日本製のコンテンツが放送されなかったり、ネット上の親日的な書き込みの検閲を行って言論統制をしたり、「親日は悪である」というようなことを行ってきました。

april_kim / Pixabay

こういった経緯から、韓国の反日感情は徐々に植え付けられていったのです。果たして、これから両国は良い関係を築いていくことはできるのでしょうか。それとも、さらに悪化していくのでしょうか。

そんな韓国人の起源やルーツを知っていますか?気になった方はこちらもご覧ください。

日本は売国奴だらけなのか?

Free-Photos / Pixabay

日本では右翼にも左翼に対しても「日本は売国奴だらけだ」ということを言う人たちがいます。日本には売国奴がそれほど多いのでしょうか。何故そのようなことを言われるようになってしまったのでしょうか。

この背景には、第二次世界大戦での敗戦が切っても切り離せないでしょう。特にアメリカに対しては、彼らの意向に背くことができないのが現状です。この先も日本は、他国の言いなりになったままなのかもしれません。

左翼は売国奴と言われがち

以前から、左翼は売国奴と呼ばれることが多くありました。左翼とは、革新的・急進的及び共産主義的・社会主義的な団体や個人に用いられる言葉です。革新的・急進的=売国だと捉えている人が多いのかもしれません。

果たしてこれは正しいのでしょうか。左翼にいることが多いだけで、右翼にもいます。左翼は売国奴だという命題は、必ずしも成り立つわけではありません。

ネトウヨこそ売国奴?

ネトウヨとは、ネットと右翼を合わせた俗語で、掲示板などで右翼的な発言をする者を指します。右翼は愛国的な意味で用いられますが、ネトウヨは最近できた言葉なので定義が曖昧で、ネトウヨ=愛国者とは限りません。

ネットの匿名性を利用した、感情任せの誹謗中傷や批判が多く、国のためではなく己の満足感を満たすため行っているようにも見えます。そのような行動が、ネトウヨこそ売国奴と言われる要因になったのかもしれません。

ネトウヨに似た俗語の中に「パヨク」という言葉があります。気になった方はこちらの記事もご覧ください。

日本のメディアが「売国奴」を使用することの危険性

TheDigitalArtist / Pixabay

日本のメディアが売国奴という言葉を用いることとなった背景には、朝日新聞の慰安婦報道が影響しています。売国奴は、本来良い意味は持ちません。そんな言葉を何故、マスメディアが用いることになったのでしょうか。

2014年時点でメディアが「売国奴」の言葉を使用していた

MichaelGaida / Pixabay

2014年に朝日新聞が掲載した慰安婦問題特集の誤報が事の発端で、日本中が朝日新聞を猛烈にバッシングしました。多くのメディアが朝日新聞に対し売国奴や国賊という言葉を用いて批判し、広まっていきました。

毎日新聞が「売国奴」表記について警鐘を鳴らす

Didgeman / Pixabay

この件に関して、毎日新聞が警鐘を鳴らしました。メディアが売国奴や国賊などの言葉を用いることは適切ではない、それを受けた国民がメディアに対して批判をせず容認していることも重大な問題だ、と取り上げました。

NEXT 毎日新聞が「売国奴」表記について警鐘を鳴らす