千葉祐太郎死刑囚の生い立ちから現在まで!石巻3人殺傷事件の犯人に迫る

千葉祐太郎と同じく、もう二度と生きて外の世界に出ていくことのない死刑囚とは、どのように毎日を過ごしているのでしょうか。気になる日常を見てみましょう。

日本には数多くの死刑囚がいる

拘置所は全国各地に8カ所あり、東京、立川、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、福岡にあります。その他にも、拘置支所と呼ばれる収監先もあります。

死刑囚は日本全体で100から150人程度いて、死刑が確定していても再審請求をしている者など長期的に収監されている死刑囚もいます。中には数十年収監されている者もいます。

義務的作業はなく比較的自由な生活

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刑務所では作業が義務付けられていますが、死刑という判決自体が刑罰である死刑囚は作業の義務はありません。希望者には軽作業が与えられ、わずかばかりの工賃も得られるようです。

起床時間や就寝時間、食事や風呂、野外での運動の時間等が厳密に決められており、そのスケジュールに従って生活しています。空いた時間は、決められた範囲内で自分の好きに使うようにでき、習字をしたり絵を描いたりする人もいるようです。髪型も自由だそうです。

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時々、死刑囚が描いた絵を集めた展覧会が催されたりもしています。今回取り上げた千葉祐太郎も自らも反省を振り返って絵を描いていましたね。

また、死刑囚の中には獄中結婚する者も多くいます。ほとんどが捕まってから知り合った支援者や手紙のやり取りをしている人との結婚が多いようです。一緒に暮らすことはもってのほか、手すら触れられない相手と結婚するというのはどういう気持ちなのか気になるところです。

死刑囚には健康体でいてもらう必要がある

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一見、矛盾しているように思われますが、死刑囚には死刑を受けてもらうまでは死なないでいてもらう必要があります。病気や自殺等により命を落としてしまうと死刑が執行できなくなるからです。

そのため、健康的な食事や定期的な運動等が決められており、規則正しい生活が維持されているのです。死刑囚の健康に気を遣っているなんで、冗談のような話ですが事実のようです。

死刑執行は執行の朝に告げられる

そんな規則正しい静かな生活を送っている死刑囚ですが、死刑執行の告知は唐突にやってきます。早めに告げて自殺等されたり、抵抗されることを防ぐために、本人への通告は執行当日の朝だそうです。最後の晩餐というものはないということです。

周囲にいる他の死刑囚を刺激しないよう、別の理由を告げて独房から連れ出し、その後に死刑執行を告げるパターンもあるようです。だいたい午前中に告げられ、その日のうちに執行されるようですので、朝はピンとした空気が張りつめているといいます。

このような特殊な状況の中で暮らす死刑囚や死刑囚を見守る刑務官は日々、どういうことを考えながら過ごしているのか職務にあたっているのか気になります。

世界には「死刑囚」が存在しない国もある

日本は先進国の中では珍しく死刑制度を維持している国です。先進国の中には、死刑制度を人権の観点から廃止している国も多く、むしろ先進国ではほとんどの国が廃止しています。

アメリカでは州によって制度が違うため、こちらの州では死刑があるものの隣の州では死刑がないということがあります。そのため、どこの地域で犯した犯罪か、どこで裁かれるかによって量刑が大きく変わってしまうようです。

また、死刑制度が残存するのはアジアに多く、ヨーロッパ等はほとんどの国が廃止になっており、地域による文化的な背景の差があることがうかがえます。

千葉祐太郎が世間に与えた影響

千葉祐太郎が起こした石巻3人殺傷事件は世間に大きな衝撃を与えました。犯人が18歳という少年事件であったこと、残虐な殺人事件だったこと、千葉の虐待や暴力を育った環境等について注目が集まりました。そして、様々な意見が出され活発な議論が交わされたのです。

千葉祐太郎の事件により実名報道の是非が議論された

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事件発覚後、犯人の千葉祐太郎が18歳という少年であることから、更生の可能性も考えられ実名報道はされませんでした。しかし、最高裁にて死刑判決が出た後は、各メディア一斉に実名で判決内容を報じました。今後少年が社会復帰する可能性はないため実名報道に切り替えたとしています。

一方で、死刑囚となった千葉祐太郎が再審や恩赦により社会復帰する可能性も考えられるとして、数は少ないですが一部では実名報道をしていないメディアもあります。

また、被害者はすぐに顔写真や実名が報道され、これまでの経歴等がすぐに報道されてしまうことに対して、不公平であるという見方もあり、少年犯罪における実名報道についてはいまだ議論が続いています。

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