千葉祐太郎死刑囚の生い立ちから現在まで!石巻3人殺傷事件の犯人に迫る

また、国際的にみると、死刑を廃止する国や地域が増えており、死刑制度を堅持している日本に対しても、国外から指摘されることもたびたびあります。しかし、国内では死刑制度を支持する人も多いことから、今後も議論は続いていくことでしょう。

事件現場はその後に解体された

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事件現場は、事件後も元交際相手の祖母が一人で暮らし続けていましたが、その祖母が亡くなった後に解体され、現在は残っていません。恐ろしい現場は跡形もなくなってしまいました。

千葉祐太郎の他にも?元少年死刑囚による事件を紹介

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千葉祐太郎のように未成年で事件を起こし、後の裁判で死刑判決を受けた少年は多くいます。実際にどのような事件を起こし死刑となったのかみていきましょう。

千葉祐太郎の他の少年死刑囚①光市母子殺害事件

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1999年、山口市光市で当時18歳だった男が、ある民家に押し入り、23歳の主婦と生後11ヶ月の赤ん坊を殺害した上で性暴力を働き、金銭を奪って逃げた事件です。赤ん坊まで殺害したとして、その残忍性が衝撃を与えました。

裁判では、第一審で検察が死刑を求刑しましたが、無期懲役の判決が下ります。続く第二審では死刑の判決となりました。弁護側が上告し、最高裁で争われましたが、最終的に死刑の判断が下されました。2012年2月のことでした。この死刑囚は現在、広島拘置所に収監されています。

この事件の詳細は以下の記事もご覧ください。

千葉祐太郎の他の少年死刑囚②市川一家4人殺人事件

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1992年、千葉県市川市で当時19歳だった男が、強盗を目的としてある民家に侵入し、そこに住んでいた家族(父、母、祖母、次女)を殺害した上、長女に性的暴行を加えた事件です。その身勝手で残虐な事件は世間を震撼させました。

裁判では、第一審で検察側の求刑通りに死刑判決が下されますが、弁護側は即日控訴します。その後、第二審でも、第一審同様に死刑判決が下ります。そして、最高裁でも、弁護側の訴えが退けられ、死刑判決が確定しました。この死刑囚は、その後2017年に死刑が執行されました。

この事件の詳細については以下の記事もご覧ください。

千葉祐太郎の他の少年死刑囚③永山則夫連続射殺事件

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1983年、当時19歳だった永山則夫という男が拳銃を用いて4名の見知らぬ人々を殺害しました。永山は社会に対する恨みや復讐ということを動機と語っています。基地にて拳銃を盗み出し、その拳銃で次々と殺害を実行します。しかし、犯行から半年後、逮捕されました。

この事件の裁判では、当初、犯人が未成年者であったことや結婚し配偶者を得ていたこと、事件後から徐々に心境の変化が見られ更生する気持ちがあったこと等から、極刑は免れるのではないかと予想されていました。

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しかし、裁判の結果は死刑となりました。この裁判では死刑の妥当性を判断する材料として、いくつかの根拠が明確に示されました。その判例が後に「永山基準」と呼ばれるものとなりました。既に死刑が執行されています。

千葉祐太郎の他の少年死刑囚④大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件

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1994年、9月から10月にかけて、大阪府、愛知県、岐阜県において、不良少年グループが合計4名を殺害し、1名を負傷させた事件です。壮絶なリンチの末の残忍な殺人であり、社会を震撼させた凶悪事件でした。

10名あまりが逮捕されましたが、そのうち主犯格の3名に死刑判決が下されました。第一審から一貫して死刑判決が下りました。東京拘置所、名古屋拘置所にそれぞれ収監されており、現時点ではまだ死刑は執行されていません。

千葉祐太郎は暴力によって育てられた死刑囚だった

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千葉祐太郎の人生を振り返ると、彼がいかに暴力に囲まれて育ったかが分かります。母親や母親の交際相手からの暴力は千葉祐太郎の歪んだ価値観を形成し、他人を暴力で支配するしか手段が見えなくなってしまいます。

一方、千葉祐太郎は元交際相手の彼女を真剣に愛していたとも考えられます。もちろん、愛していたことが暴力や犯行を正当化することには全くなりません。しかし、歪んだ価値観が歪んだ愛を生み出したとも考えられます。

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千葉祐太郎が違う環境で育っていたなら、もっと真っ当な愛情を受けて育っていたら。そう考えても何の解決にもなりませんし、千葉のやったことは決して許されることではありません。

しかし、人は家庭環境に大きく左右されるということをこの事件は鮮明に表しています。児童虐待が問題視される昨今において、千葉祐太郎のような少年が起こした事件の持つ意味を私たちは考えなければならないと思います。

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