リジー・ボーデンとは?生い立ちや事件の真相とマザーグースの歌詞も紹介

リジー・ボーデンがモデルの作品の特に多いのは映画です。事件の考察を含め多くの脚本家や監督がこの事件の真相に迫ろうとしています。古くは「奥さまは魔女」で知られるエリザベス・モンゴメリーの1975年公開「奥様は殺人鬼」最新では、2018年クロエ・セヴィニーとクリスティン・スチュワートの「モンスターズ・悪魔の復讐」がおすすめですよ。

リジー・ボーデンがモデルとなったマンガ

The Borden Tragedy: A Memoir of the Infamous Double Murder at Fall River, Mass., 1892 (Treasury of Victorian Murder)

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アメリカのマンガ家リック・ギャレーの「The Borden Tragedy」は劇画のような作風でリジー・ボーデン事件の全貌がモチーフになっており、Amazonで購入可能ですのでご興味ある方は読んでみてくださいね。アメリカでは知らない人はいないほどの事件ですが、残念ながら日本ではリジー・ボーデンをモデルにしたマンガはありません。

リジー・ボーデンがモデルとなったバレエ・演劇

383961 / Pixabay

1933年にブロードウェイでリリアン・ギッシュ主演で上演された 演劇作品「Nine Pine Street 」でリジー・ボーデン役を演じました。また、過去実際に若かりし頃のリジーがテンペストに出演した記録に基づいた演劇作品Brendan Byrnes の 「Lizzie Borden’s Tempest」も1998年に上演されました。

リジー・ボーデンがモデルとなった音楽

リジー・ボーデンを題材とした音楽も数多くありますが、オペラはジャック・ビーソン作の「Lizzie Borden」80年代に存在した「Lizzie Borden and Axes」と言うガールズバンドや、アメリカのヘヴィメタルバンド「Lizzie Borden」 も名前に由来しています。アリス・クーパーの「Inmates(We’re all Crazy)」では「なわとびの歌」の詩が使われています。

リジー・ボーデンがモデルとなった小説

リジー・ボーデン事件 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

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ケリー・アームストロングの「Haunted」にはリジー・ボーデンが亡霊となって登場。アガサ・クリスティの「葬儀を終えて」では”なわとびの歌”が、そして代表作「そして誰もいなくなった」の作中にリジー・ボーデン事件を匂わせる無名の殺人事件についてのシーンがあります。ベロック・ローンズの著書「リジー・ボーデン事件」で全貌が読めます。

残酷な童謡マザーグース

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リジー・ボーデン事件で歌われた”なわとび歌”のようなマザーグースは日本の童謡のようなものですが、歌の内容となる詩は子供達を躾けるための教訓となっています。中には非常に残酷な内容の歌があるので幾つかご紹介します。

My mother has killed me(お母さんが私を殺した)

お母さんが私を殺して
お父さんが私を食べている
兄弟たちはテーブルの下で私の骨を拾い
冷たい大理石の下に埋めたの

My mother has killed me,
My father is eating me,
My brothers and sisters sit under the table,
Picking up bury them under the cold marble stones

(引用:finss.blog46.fc2)

マザーグースは歌の詩の意味がわからなければ楽しげなメロディですが、ぞっとする歌詩ですね。相当きかん坊な子供がイギリスには多くいたのでしょうか。後半のunder the cold marble stonesは大理石と言う意味と墓石と捉える説も存在します。マザーグースには躾に関する歌の詩が強烈なものが多く日本人には刺激が強いですね。

London Bridge is broken down(ロンドン橋落ちた)

ロンドン橋 落ちた
落ちた 落ちた
ロンドン橋 落ちた
マイ・フェア・レディ

London Bridge is broken down,
Broken down, broken down,
London Bridge is broken down,
My fair lady

(引用:Wikipedia)

歌の詩については諸説様々ですが、マザーグースが歌われたロンドン橋が流されたのは10世紀から12世紀の間であり、1209年に石造りのロンドン橋が完成してからは橋が崩壊する事は無くなりました。建設時の見張り番や人柱を立てた内容のマザーグースの詩だと言うのがロンドンっ子の通説だそうです。

Ring-a-Ring-o’ Roses(バラの花輪だ 手をつなごうよ)

Ring-a-Ring-o’ Roses,
A pocket full of posies,
Atishoo! Atishoo!
We all fall down.

バラの花輪だ 手をつなごうよ,
ポケットに 花束さして,
ハックション! ハックション!
みいんな ころぼ。

(引用:Wikipedia)

可愛らしいマザーグースですが、1660年代半ばのロンドンでペストがパンデミックを引き起こし大勢の感染者や死者を出した事に由来すると言う説があります。バラ=ペストの症状に見られる発疹、花束=ペストの発症を防ぐ薬草、ハックション=末期症状、そして最後はみんなころぼ。で死んでしまうマザーグースの歌詩がイギリスでは広まっています。

リジー・ボーデンの疑惑は晴れぬまま、真相は闇の中

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130年前のマサチューセッツ州フォールリバーで起きた斧による惨殺事件・リジー・ボーデン事件は近隣の住民を震え上がらせ東海岸から西海岸アメリカ全土を新聞と言うメディアを通じ恐怖に陥れました。未だに事件の真相も不明であり永遠に迷宮入りのまま真犯人は解らないのでしょうか。

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