エドガーアランポーの生い立ちとは?怪奇と幻想に満ちた代表作品を紹介!

日本の文学史に名を残す数々の文豪たち。彼らが広く世に知られるきっかけとなった作品群には、探偵小説などの大衆向けのものだけではなく幻想小説や怪奇小説と呼ばれるグロテスクな作品も多く見られます。

それらの祖とも呼ばれるエドガーアランポーですが、はるか遠くの島国である日本においても探偵小説のみならず詩の分野までにおいて、世界観や技法のオマージュが見られる作品が年代問わず広く見られます。

日本では小説だけではなく「名探偵コナン」などの人気漫画も

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小説分野だけではなく、モルグ街の殺人に登場する名探偵・デュパンのイメージを色濃く受けた探偵像が登場する漫画作品も日本には多く存在しています。名探偵コナンや、金田一少年の事件簿が有名でしょう。

名探偵コナンの主人公である工藤新一が使用している偽名「江戸川コナン」という名前も、江戸川乱歩、遡るとエドガーアランポーの名前を由来にしています。作中には、数々の探偵たちが登場し活躍します。

難事件を解決し黒幕である黒の組織の正体へ迫るストーリーが魅力な作品ですが、ネットでは人気キャラクター・服部平次や黒の組織のボスの話題で盛り上がっているようです。こちらの記事で詳しく紹介しています。

エドガーアランポーが生み出した世界初の名探偵

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世界で初めて探偵小説に登場する「名探偵」のキャラクター像を確立したエドガーアランポー。その世界初の名探偵は「モルグ街の殺人」に登場します。あのシャーロックホームズのモデルになったともいわれています。

その名もシュバリエ・オーギュスト・デュパン

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名門貴族の出であり、かつては騎士を務めていた、という経歴を持つエリートです。彼は現地での調査から事件の真相を解明するだけでなく、事件の概要を聞いただけで真相をピタリと言い当てることができます。

しかし、それは超能力ではなく、彼の明晰な頭脳による論理的な推察の結果なのです。現場に行かなくとも、安楽椅子に座っているだけで謎を解き明かすことができるという事で「安楽椅子探偵」とも呼ばれています。

エドガーアランポーの影響を受けた作家は多い!音楽界への影響も

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エドガーアランポーの生み出す幻想的な世界観に魅せられたのは、何も文学の世界に携わる人々にとどまりません。また、生み出された作品だけではなく怪奇な死を遂げた彼の人生像も人気を博しています。

そんな有志達が、彼の作品をオマージュした新たな名作を生みだしたり、彼の波乱万丈な人生もモデルにして新たな作品を作り上げるなど、エドガーアランポーは死後も数々の人を魅了し続けているようです。

エドガーアランポーの影響を受けた人物たち

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エドガーアランポーは、モルグ街の殺人を代表作とする探偵小説分野だけではなく、アッシャー家の崩壊など幻想小説と呼ばれるゴシックホラーや、黄金虫などの冒険小説分野に於いてもヴァンガードと称されます。

探偵小説でいえば、シャーロックホームズの生みの親であるコナン・ドイル、ゴシックホラーにでは日本の谷崎潤一郎、冒険小説においてはタイムマシンで知られるウェルズなど、多くの分野でリスペクトが見られます。

エドガーアランポーの作品を元にした音楽作品も

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エドガーアランポーの持つ幻想的な世界観は、音楽界でも広く受け入れられています。エドガーの作品をモデルにした曲はもちろん、中にはエドガーアランポー本人をモデルにした曲も作られています。

有名なロックミュージシャン、マリリン・マンソンは中でも熱烈なファンであり、エドガーをモデルにした曲のみならず絵画も描いているようです。また、エドガーから名前をもらったPoeというバンドも存在します。

日本の有名アーティストである宇多田ヒカルもエドガーアランポーをモデルにした「クレムリン・ダスク」という曲を作っています。アメリカや日本のみならず、ヨーロッパ諸国でも多大な影響を与えているようです。

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