キジムナーとは?沖縄の幸運を呼ぶ妖怪!
キジムナー伝説をご存知でしょうか。仲良くなると、目撃者に幸運を齎すという伝説があり、沖縄で有名な精霊です。
実際にも沖縄で目撃証言があり、伝説上の架空の精霊というわけではなさそうです。その見た目は現代で流行っている「キモカワイイ」という言葉がぴったりな精霊です。
水辺に現れる妖怪や精霊は沢山存在し、その姿を目撃する方も少なくはありません。濡れ女という妖怪もその1種とされており、濡れ女に関してはこちらの記事で詳しくご紹介させていただいております。
キジムナーの見た目は?どんな生態?
暑い地域に群生しているガジュマル精霊は、どのような姿なのかをご紹介させていただきたいと思います。
目撃した方々から得られた情報を元に、キジムナーのイラスト化がなされ、沖縄のお土産としてグッズも販売されています。
キジムナーの故郷は沖縄県の大宜味村
沖縄の「キジョカ」と集落で受け継がれていた精霊です。
その姿を目撃すると幸運を齎すという伝説で受け継がれていますが、現在では沖縄のみならず世界にその存在が広がり、沖縄のマスコット精霊として認知されています。
そこからも人と密着し、人もその土地を大切にしているという事が伺えるのではないでしょうか。
自身の生まれ育った町を好きでなければ、このように土地に関わる事には無関心であり、活性化することは無いのですから。
キジムナーの身体は真っ赤で子供の姿
キジムナーの見目は、赤い肌をした子供の精霊であると伝説の中でも伝えられています。また他にも赤い髪を持っている説もあり、赤という色に繋がりのある精霊のようです。
沖縄特有の装飾を身にまとった姿で描かれることの多いキジムナーは、まさしくマスコットなのです。
子供の姿で目撃される事が多いため、キジムナーは大人にならないと勘違いされがちですが、彼らは大人へと成長します。
沖縄の中でも地域によっては伝説の内容が違い、子供じゃない、大きな睾丸を持っていると、様々な姿で伝説は伝えられているのです。
他にもガジュマル本体、赤ではなくて黒いという伝説で伝えられているようです。
伝説という事から信じるか否かは、それぞれ個人の自由ですが、実際にあった方が多いという点では信憑性が高い言い伝えです。
キジムナーの好物は魚の左目
沖縄では左目のない魚の死骸が発見されることがあります。それはキジムナー左目だけ取って捨てたものと言い伝えられています。
人と共に漁へ赴く事も有り、左目だけを貰って、後は人へと収穫物を渡してくれるため、結果として人はとても裕福になります。
海に囲まれ漁業で生活している方も多い地域であるため、魚の獲れ高は家庭の金銭的にも重要なのです。
彼らは沖縄県魚頭が大好きで、自身で漁すら行ってしまう可愛い精霊です。
釣りが好きな方であれば、遭遇確率も大幅に上がるかもしれません。沖縄で釣れる県魚とされているグルクンの釣り方や、美味しいレシピに関してはこちらで詳しくご紹介させていただいております。
キジムナーは人間と共存する妖怪
目撃すると幸運を齎すとされる精霊であることからも、基本的に人へ悪影響をもたらさないという事が解るかと思います。
しかし、彼らも機械ではなく、心を持っています。キジムナー達に罰当たりなことを行ってしまうと、祟りが起こる事もあるようです。
心を持っているからこそ、私たちに悪意がなければ、向こうも悪いようにはしてこないという事もわかります。
キジムナーはいたずら好き
子供の姿で目撃されることの多い、キジムナー達はいたずらが好きな愛くるしい精霊と言われており、そういった点では、沖縄の座敷童の様な存在と言えます。
私たちは科学的に証明できない事柄を恐怖から遠ざけてしまいがちです。そして遠ざけ方も人であるからこその心の卑怯さが出てしまう事も有ります。
しかしながら、私たちが考えるほどに思惑はお見通しであり、そういった存在は私たちよりも邪な感情には敏感なのでしょう。
そのため、お家の中で起こっている邪な感情を発見すると、彼らを見かけなくなってしまうかもしれません。
腐れ縁のことを「キジムナードゥシ」とも
沖縄の座敷童的な存在キジムナーは、気に入った家庭に住み着くとも言われています。そしてそんな家庭の事を、沖縄の方言を踏まえて表現されています。
キジムナードゥシでは家庭に幸運が訪れたり、目撃することもあるかもしれません。
キジムナーも大人になると結婚する!
キジムナー達には雌雄性差があり、彼らも大人になると結婚をするようです。自給自足の生活を送り、結婚までするとなると、とても私たちのライフスタイルと似ている精霊です。
人へ嫁ぐ事も有るとされており、男性の前には女性で、女性の前には男性で現れるとされています。
そして大人になると人の姿で生活をしたり、私たちの前から姿を消してしまうため、子供と遭遇する機会しかないと言われています。
人と似たような存在であるという事を知っていれば、無下に扱う事もないのではないでしょうか。
そういった価値観を持っている人であるからこそ、幸運に見舞われ、人を邪険に扱う人には不幸が訪れてしまうのは当たり前の事でしょう。
キジムナーにまつわる伝承と召喚方法とは?
沖縄に古くから伝わる伝説の中で、どのような方法で呼び出すことができるのでしょうか。
人と近い所に棲み、目撃証言もあるとされているキジムナー。きっと、呼び出せる方法が存在するはずです。
キジムナーはガジュマルの木の精霊
前述させていただいていますが、キジムナーはガジュマルに住むという情報以外にも、沖縄の人々と近しい故に、様々な伝説が存在します。
火の精霊説もある
木の精霊以外にも、もう1種類存在すると言われています。もう1種類は火を発生させる、火のキジムナーです。
キジムナーUMA説もある
日常的に目撃証言のない非現実的な存在故に、UMAという説も存在します。
UMAは日本語で未確認生命物体。非科学的な存在であり、何の文献的証明もされていないため、その通りなのですが、未確認生命物体とは少しニュアンス的に違うという見解が多いかもしれません。
キジムナーは沖縄の河童的存在?
目撃証言が上がっている事から、河童とも間違われます。しかし、似ていると言われる理由は、河童の特徴である、お皿や甲羅は持たない事が、双方の違いなのです。
キジムナーの恨みを買うと仕返しされる!死に至ることも?!
キジムナーは気に入った人間の基に現れます。そのため、よくキジムナーを目撃する方もいらっしゃ。
しかし、彼らに好かれ度々目撃していた男性が、気味が悪くなり、遠ざけたことで3日後に亡くなられたという怖い伝説も存在するのです。
人へ幸運を与えるほどの力を持つ反面、人へ不幸を与える事もできる力を持っているのです。
キジムナーに気に入られると裕福になる
こういった点が沖縄の座敷童と言われている由縁です。
また、漁師が好かれると、その漁船は豊富で大量の獲れ高が期待できるという伝説もあります。
漁師にとっての幸運は、魚運に見舞われ、大漁であるという事であるため、やはり幸運を招いてくれているのです。
夜中に口笛を吹いたり体調が悪いと会える?
では幸運を招いてくれるキジムナーに会うために私たちができる事があるのでしょうか。
夜に口笛を吹いたり、人間の体調が悪いと、近くに現れてくれるという噂があるようです。
キジムナーを召喚する遊びも存在する!
また沖縄の子供達の遊びの中には、召喚遊びも存在します。静かな物陰に円を描き、円の中へ白色の粉をふりかけます。
白い粉であれば、何でも良いようで、家庭であれば小麦粉などでも使用することができます。
そしてその白い粉の中心に御線香を立て、火をつけてから呪文を唱えると、足跡が付くことがあるとされています。
キジムナーと会えるかもしれない場所は?
幸運や不幸を動かせるため、私たち人が安直に呼び出して良い存在ではないのかもしれません。
むしろ、そういった神聖な存在には私たち自身が赴くべきなのです。では、どこへ行けば会える可能性があるのでしょうか。
巨大なガジュマルの木がある場所
日本の中でも暖かい沖縄では、暖かい地域にしか生息しないガジュマルの樹がお生い茂っています。
その中でも古く立派に育った樹にキジムナー達は住み着くとされており、沖縄の中にあるキジムナー群生の中の古く立派な木の周辺に行けば、会える可能性は上がるかもしれません。
大宜味村
やはり会うならば、発祥の地へ赴くのが一番ではないでしょうか。沖縄の北部に位置するこの村では、村の方たちも目撃された方が多数いるようです。
大石林山
石灰の岩肌の間から顔出す緑がマイナスイオンを放ち、パワースポットとしても有名なこの場所も、幸運の精霊が現れる可能性があります。
こちらはウォーキングコースも設定されているため、森林浴をしながら、パワースポットで幸運を集め、遭遇の期待を胸に、訪れてみてはいかがでしょうか。
沖縄県伊江島で会える?
沖縄の中で有力なのが伊江島です。ここでは、過去にキジムナーの目撃情報があり、自然豊かな森林が広がっています。
この目撃情報はテレビ番組でも採用されており、キジムナーらしき影が写真で撮影されたと一時の話題となりました。
琉球村のマスコットにキジムナーが!
沖縄の村ではキジムナーを模したキャラクターがマスコットキャラクターとして設定され、村の人々に親しまれています。
キジムナーのキムとキミ―というキャラクターはLINEスタンプでも販売されており、その他にも村のイベントなどに登場してくれるようです。
キジムナー目撃談は各地にある?!
まだ、本当にキジムナーが存在するか、半信半疑の方のために、幸運の精霊キジムナーの目撃情報を詳しくご紹介させていただきます。
ご自身で遭遇していただくのが一番ですが、沖縄に住んでいない限りは中々難しいため、キジムナーの目撃情報を元に吟味してみてください。
キジムナー目撃談①戦前、戦後直後の沖縄
沖縄で起こった大きな戦争である沖縄戦争。その戦争を乗り越え子孫へ語り継いでいる高齢者の中には、生前の方がキジムナーが多かったと語る方が多くいらっしゃいます。
人の身勝手から起こす戦争であるため、幸運を司る精霊であるキジムナー達にも大きな影響だったのかもしれません。
キジムナー目撃談②豊見城市の瀬長島
実家の近くで遊んでいた幼少期にキジムナーと正面から対面した経験を持つ方もいらっしゃいます。その方は沖縄の方言で挨拶をしたものの返事は貰えなかったようです。
そして一緒にいた友人からもらった駄菓子をキジムナーへ上げると、それを受け取って森の中へ消えて行ったと言います。
りゅうちぇるもキジムナーを目撃?!
沖縄出身で有名な彼も、高校生時代にキジムナーと遭遇していた過去を持っていました。合宿施設で滞在していた際に、山へと探検に出た際、目撃したようです。
一緒にいた男子生徒が大声で叫びながら逃げてきた先を見ると、草むらから覗く赤い髪が見えたようで、後日キジムナーと気付いたと証言しています。
キジムナーはデマだと言い切る人たちも
キジムナーは精霊ということもあり、非科学的な存在です。そのため、デマだと言い張る方もいらっしゃいます。