その後、毎日決まった時間にキジムナーがお爺さんの元を訪れては、海へ行こうと誘うようになり、キジムナーとお爺さんは大漁の魚を獲り、生活が豊かになりました。
しかし、キジムナーはお爺さんの体調が悪い時や、虫の居所が悪い時もお構いなしに現れては海へと誘います。
嫌気のさしたお爺さんは、さりげなく聞いたキジムナーの怖い物を用意しました。キジムナーはお爺さんに朝が来る訪れを告げるニワトリが怖いと打ち明けます。お家に帰らなくてはいけないからです。
お爺さんはキジムナーが訪れる頃合いを見計らい、ニワトリを放ち、陰から見守っていました。しかし、それがキジムナーに見つかってしまいました。
怒りを露わにしたキジムナーは稲妻のような怖さでお爺さんへ問い詰めました、友達に向けた仕打ちなのかと。お爺さんはショックのあまりそのまま亡くなってしまったそうです。
民話「否と言えない男」
ある所に、若い夫婦がおり、2人の住んでいた家の裏手には大きな古い大木があったそうです。もちろんそこにはキジムナーが住んでおり、男性とキジムナーは良い友達でした。
キジムナーは夜になると嵐の日も構わず男性を漁へと誘い、海へ赴きました。男性はいよいようんざりとしてきましたが、断ると何があるかわからないと、拒否せずについて行ったようです。
しかし、男性の妻もうんざりしており、2人はキジムナーを追い出す計画を立てました。キジムナーの住む大木を燃やしたのです。
キジムナーは住処が無くなったため、遠くへ越すと男性へと告げて姿を消しました。
その後しばらくして、キジムナーが越した先に用があった男性は、キジムナーが気になり赴く事にしました。
しかし、引っ越した先の大木にキジムナーの姿が見当たらず、近くの民家の男性に、自身がキジムナーを追い出してしまった事を伝え、居場所を伺いました。
すると、男性はみるみる怒りの顔に代わり、男性の目を突き刺しました。そう、言わずともその民家に住んでいたのはキジムナーだったのです。
民謡「ちょんちょんキジムナー」
こちらは沖縄の民謡です。内容はキジムナーの紹介文の様な内容となっています。
キジムナーは魚取りがうまく、呼びに来たら漁に出て、お金が儲かり、大きな家を建てれます。ただ、魚の目はキジムナー達のものです。
しかし、キジムナー達に気に入られると、お金持ちにはなりますが、海外へ旅行へ行ったとしても無駄のようです。
キジムナーは色々な作品に登場!ディズニーにも?!
沖縄で広く知れ渡っているキジムナーは、沖縄を超えてメディアにも進出し、更に多くの人に認知されています。
キャラクターから知り、調べた結果キジムナーについて詳しく知ったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、キジムナーが登場した作品と、その中でのキャラクターについてご紹介させていただきたいと思います。
キジムナー登場作品①水木しげる作品
妖怪達が沢山登場し、日本を代表する名作として歴史に名を載せている、この有名な作品の中にも、妖怪という扱いに近いキジムナーが登場します。
丸々とした赤褐色の毛で身をくるんだような姿で登場ししていますが、その名はキムジナーとニアピンであり、こちらで覚えてしまっている方もいらっしゃるようです。
キジムナー登場作品②リロ・アンド・スティッチ
ディズニー作品として広く愛されている中にも、登場しているキジムナー。その姿は伝説のキジムナーと近く、赤く長い髪の子供の姿で登場しました。
リロ達と天真爛漫に遊ぶ姿から、いたずら好きのキジムナーを忠実に再現しているディズニークオリティでその姿を確認してみてはいかがでしょうか。
キジムナー登場作品③ドラえもん
眠る海の王国という作品の中に、森の住人として登場したキャラクターの姿が、子供のように背が低く、赤い髪とキジムナーととてもマッチしています。
また、主人公一行の中でも見える人と見えない人がいる事も、キジムナーの伝説と一致しているのです。
キジムナー登場作品④女神転生シリーズ
真・女神転生デビルサマナーで初のお披露目がなされたキャラクターです。キジムナーの種族は妖精と設定されています。
見た目は何かの木の実のような下手を頭に乗せた緑色の姿で登場し、キジムナー伝説とはまた違う印象を与えました。