熊の手はグロイ?中国の高級食材で伝統料理!味や値段に調理方法も紹介

熊胆は漢方薬として中国で古くから使われており、日本に伝わったのは飛鳥時代とも遣唐使の奈良時代とも言われています。熊を神聖視する北海道のアイヌ民族でも伝統的な薬として用いられていました。

貴重な漢方の生薬として東大寺の正倉院にも当時の物が残っている熊胆は、江戸時代になると胃腸など消化器系の薬として庶民の間にも広まりました

現在も熊胆という名前で家庭薬として広く使われていますが、熊胆も熊の保護のため国際取引が厳しく規制されているため、替わりに牛の胆汁を用いた牛胆も多く使われています。

現在は解明された主成分が代替薬となっている

大きなヒグマでも一頭から200g程度しか採取できない貴重な漢方薬だった熊胆は、1927年(昭和2年)に主成分が特定され「ウルソデオキシコール酸(UDCA)」と名付けられます。

UDCAを化学的に合成し薬剤にする技術は戦後になってようやく完成し、現在はこちらも世界中の人々を助ける薬として広く使われるようになっています。

熊の手以外にも!②世界でゲテモノと言われている珍味!

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世界的にはゲテモノ扱いされることもある熊の手ですが、世の中にはまだまだ知られていないゲテモノがいろいろあります。

世界の人はこんなものを食べている?こんな食べ方がある?という食文化の違いも見えてくる、世界の珍味を紹介していきましょう。

熊の手以外のゲテモノ料理①韓国の犬肉

犬の食用は、古くは世界中にあった食文化の1つです。廃れてしまった国や地域が多いですが、犬肉食を食文化として残している国の1つが韓国で、日本でも一部の韓国料理店で提供しているところがあります。

犬肉の煮込み「ポシンタン(補身湯)」は精がつく料理として知られていますが、食べた人の感想は、美味しかったという人もいれば、筋っぽい、犬臭い(?)、羊に似ている、鶏っぽいなどさまざま。

欧米圏からは特に批判的にみられており、韓国国内でも文化として残すか賛否が分かれていますが、「かわいいワンちゃんを食べるなんて!」という感情的な側面も大きいと思われるゲテモノ料理です。

熊の手以外のゲテモノ料理②ベトナムの料理ホビロン

アヒルの卵を料理したベトナムのホビロン。滋養強壮に良いという触れ込みですが、ただの白身と黄身ではなく、卵の中で成長途中で孵化前の雛鳥を食べるという、まさにゲテモノです。

食べ方は孵化に向けて成長中の卵を茹で、穴をあけ汁を吸い中身を食べるというだけ。フィリピンではバロット 、カンボジアではポンティアコーンと言われる東南アジアではメジャーな料理です。

肝心の味は、孵化直前ならまだ柔らかい骨やくちばしがサクサクする鶏肉、産み落とされて間もないものは卵黄の味が濃い塊と言われています。勇気のある方はぜひチャレンジしてみてください。

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ゲテモノぶりではではこちらも負けていない、精神的な気持ち悪さとおいしさの奇跡の融合「カースマルツゥ」についての記事もご覧ください!

熊の手以外のゲテモノ料理③タイの料理カイモッデーン

イナゴやザサムシなど日本にも一部地域である昆虫食は東南アジアではよく見られる食文化。タイのカイモッデーンは赤アリ(ツムギアリ)の卵のことで、意外に高級な食材としていろいろな料理に使われます。

食べ方はオムレツやスープに入れたり、サラダにしたりとアレンジ自由。アリ自体が7~12mmと比較的大きめサイズなので卵もプチプチという食感が分かるくらいには食べごたえ、かみごたえあり。

日本でもエスニック食材を扱うお店で冷凍の物が入手できることがあるそうなので見かけたら購入してみては?ちなみに、そもそもこのアリ(親アリ)さん自体もタイでは食用です

熊の手以外のゲテモノ料理④日本のクジラ肉

日本がIWC(国際捕鯨委員会)から脱退し、商業捕鯨を再開したことで話題のクジラ肉。古くからいろいろな食べ方で日本人に親しまれ、世界各地にもクジラ食文化はみられます。

アメリカやオーストラリアを中心に「気持ち悪いか?」「おいしいかまずいか?」というゲテモノ視点ではなく、クジラの頭数保護や倫理の面で食べることが激しく批判されている食材です。

味はクジラの種類や食べ方、調理方法でも変わりますが、れっきとした哺乳類なので獣肉に近い味わい。食糧難の時代に日本を支えた貴重な食材で、今後は食べる機会が増えるかもしれません。

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2019年7月1日からの商業捕鯨再開で捕獲されるクジラの一種「イワシクジラ」についてはこちらの記事もご覧ください!

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