熊の手はグロイ?中国の高級食材で伝統料理!味や値段に調理方法も紹介

今回のテーマの熊(熊の手)のほかに、どんな生き物が闇取引の被害に合っているのかを紹介していきます。

熊の手以外の闇取引①トトアバの浮き袋

「トトアバ」はスズキの仲間の最大2mにもなる大型魚で、現在は絶滅が危惧されています。闇取引される理由は、中国ではトトアバの浮き袋が漢方薬や高級スープの具材に使われるため。

中国から遠く離れたメキシコのカリフォルニア湾で密漁が多発。麻薬よりも高価な「海のコカイン」とも言われ、2019年には約130億円相当を中国へ密輸しようとしたメキシコ人や中国マフィアが起訴されています。

熊の手以外の闇取引②センザンコウ

センザンコウは全身をウロコで覆われた哺乳類。絶滅危惧種に指定されていますが肉は食用に、固いウロコは腫れ物やリウマチなどに効く漢方薬され、アジアやアフリカ各地で密猟・密輸の被害にあっている動物です。

2019年4月にはシンガポールでウロコ28t(38,000匹相当)が一度に摘発されるなどいまも乱獲され、過去の摘発・押収数から見ても「いまもなお5分に一匹が捕獲されている」とも言われているそうです。

漢方薬としての薬効は科学的には未詳な部分も多く、日本国内では使用されていません。

熊の手以外の闇取引③サイの角

サイの角は解熱や解毒に効果のある漢方薬「犀角」として古くから用いられてきましたが、サイの個体数減少のためワシントン条約で取引が厳しく規制されるようになりました。

その結果、密猟や密輸が横行し闇価格も高騰、金の倍以上の価格が付くこともあります。また価格が高いことが理由で、富裕層が富の象徴として置物や飾り物として密かに求めるケースも増えています。

犀角も熊胆と同じく国際取引禁止品なので、漢方薬としては日本では使われておらず、医薬品としては水牛の角(水牛角)が替わりに使われています。

熊の手以外の闇取引④ミズオオトカゲ

体長が2mを超えることもあるミズオオトカゲは、皮がバッグや皮革製品の材料となる大型爬虫類。皮革製品としての利用だけでなく、身の脂肪分が薬になると信じられている地域もあるといいます。

国際的に取引が禁止されているわけではありませんが、正規に報告された生体捕獲数より、皮革として取引される数の方がはるかに多いと言われ、実際は多くの個体が密猟で捕獲されていると言われています。

こうしたエキゾチックアニマルはペットとして日本でも人気で、密輸によって運ばれた生体を販売するペットショップがしばしば摘発されて問題になっています。

クマ牧場へ「熊の手」を見に行こう!

出典:PhotoAC

生きた熊の手は、北海道のヒグマの雄で幅15cm以上、ブンッと手を振るった時のパンチ力が数トンで、鋭い爪もあるため、クリーンヒットで殴られたら一巻の終わり。

そんな怖い熊さんも、切り落とされたあとの食材の熊の手はちょっとグロいですが、クマ牧場でエサをねだって手をフリフリしているのはかわいいものです。

記事の最後に、日本にいくつかある施設の中から、熊さん、そして熊の手がよく観察できるおすすめスポットをいくつかご紹介します。かわいいクマ画像でリフレッシュしてください!

のぼりべつクマ牧場【北海道】

日本で最初にできたクマ牧場で、エゾヒグマを中心に成獣から子グマまで多数の熊が飼育されています。アクセスは登別温泉街から高速ゴンドラ(ロープウェイ)に乗り、高低差300m、全長1260mを約7分で到着。

売店でクマ用おやつを買ってエサやり体験も可能。例年もっともおねだりの上手だったメス熊を「NKB総選挙」でセンタークマに選ぶなど遊び心もいっぱいのクマ牧場です。

  • 住所:北海道登別市登別温泉町224
  • 電話: 0143-84-2225
  • 入園料:大人¥2,600/小人¥1,300(ロープウェイ料金含む)
  • 施設HP:のぼりべつクマ牧場

奥飛騨クマ牧場【岐阜県】

岐阜県の奥飛騨クマ牧場は、ヒグマやツキノワグマにも会えるクマのテーマパーク。エサ(おやつ)やり体験もありで、かわいいクマのおねだりポーズが見られます。

またツキノワグマの赤ちゃんを抱っこして記念撮影もできるので、ぜひちっちゃな熊の手を目の前で観察してみてはいかがでしょうか?(開催日・時間は要確認)

  • 住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根2535
  • 電話:0578-89-2761
  • 入園料:大人¥1,100円/小人¥660
  • 施設HP:奥飛騨クマ牧場

阿蘇カドリー・ドミニオン【熊本県】

阿蘇カドリー・ドミニオンはクマをメインにした動物テーマパーク。熊エリアのベアバレーにはツキノワグマやヒグマ、グリズリーなど合わせて約160頭のクマが飼育されています。

クマ舎を上から観察できるガラス張りの橋はスリル満点!もちろんおやつやり体験も可能、九州では唯一の赤ちゃんクマとのふれあい写真撮影もできます。(開催日・時間は要確認)

sapphoris / Pixabay

クマ牧場ではかわいい姿を見せていても自然では凶暴な牙をむく熊。かつて日本で発生した史上最悪の熊害(ゆうがい)「三毛別羆事件」についての記事もご覧ください。

熊の手は希少!食べられなくなる日は近いかも?

MadalinCalita / Pixabay

日本ではほとんど知られていない「熊の手」についてご紹介しました。素材としての見た目はちょっとグロイですが、高級料理で珍味となると「食べてみたい」と興味がわきますね。

しかし熊の手は、もとになる熊の保護の問題もあり、今以上食べる機会が増えたり、手に入れやすくなるということはありえません。もちろん熊肉についても同じことです。

熊の手を食べる機会があったときは、熊の生命を頂いているのだということをしっかり噛みしめながらじっくりとその味を楽しみましょう。きっとよりおいしくいただけるに違いありません!

世界のゲテモノ珍味の1つ「カースマルツゥ」についての記事はこちら

「イワシクジラ」の生態や料理についての記事はこちら。

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