琉球犬の特徴についても飼育方法についても分かったし、琉球犬に興味があるけど、実際にどんな犬なのか、直接触れ合ってみてから考えたい、という方も多いのではないかと思います。
お次は、実際に琉球犬と触れ合えることのできるおススメの場所です。
琉球王国村で「空ちゃん」に会える!
おきなわワールドにある、琉球王国城下町の「紙すき工房」というところで、空ちゃんに出会うことができます。初代看板犬の海くんから、まだ世代交代をしたばかりの新人犬。
まだまだ人見知りで後ずさりをしたり、怖がって隠れてしまうこともあるそうですが、慣れるとお転婆で人懐っこい姿を見せてくれるそうですよ。
初代マスコット琉球犬は「海くん」
空ちゃんの前に、琉球王国の看板琉球犬を務めていたのが海くん。今年2019年の春に、16歳を迎えました。人間の年齢で言うと90歳のおじいさんだそうです。
以前は自分の犬小屋の屋根の上に飛び乗って、「紙すき工房」を訪れるゲストの様子を眺める姿が可愛らしいと、有名でしたが高齢のためほとんど小屋の中で過ごすようになったため、現在は、空ちゃんと世代交代し、落ち着いた環境で老後の生活をゆっくり楽しんでいます。
琉球王国村へのアクセス
住所は、〒901-0616 沖縄県南城市玉城字前川 1336番地。車で那覇空港や首里城からは約30分。平和祈念資料館からは約15分、沖縄自動車道、南風原南インターチェンジから約10分のところにあります。
沖縄南部を回る周遊バスも出ていますので、沖縄南部は有名観光地が多いので、そちらを利用してみるのも便利です。沖縄を訪ねた際にはぜひ足を運んでみてください。
そもそも日本犬とは?どこから来たの?
琉球犬は日本犬の一種ですが、そもそも日本犬はどこからやってきて、どのようにここ日本に根付いたのでしょうか。ここでは少し堀りさげながら日本犬について解説していきます。
縄文犬と弥生犬
犬の日本への渡来は、縄文時代まで遡ります。勝手に海を渡って渡来した可能性は低く、渡来人と一緒に犬も日本にやってきたと言われています。
縄文時代に主に狩猟や番犬の役割をしていたのが縄文犬、弥生時代に主に家畜として、彼らの食料として飼われていたのが弥生犬と言われています。
琉球犬は縄文犬
日本犬の中でも、日本犬の伝統的な血が流れる歴史が深い琉球犬。縄文犬と弥生犬の交配により、一気に本州の犬の個体数は増えましたが、沖縄県や北海道には渡来人は渡らなかったか、もしくはごく僅かな人々が渡ったと言われているため、琉球犬と北海道犬は縄文犬の血をそのまま保っているのではないか、と言われています。そのため、琉球犬は今も日本古来の血を受け継いでいるのです。
実際に飼っている人の様子を見てみよう!
ここからは実際に飼っている人たちは琉球犬と、どのような暮らしをしているのでしょうか。SNSを通して、その様子を覗いてみましょう。
お散歩は必須
かつてはイノシシを追いかけていた狩猟犬である琉球犬。毎日の運動は欠かせません。特に毎日の自然がいっぱいのお散歩は彼らもとても喜びます。
特に走ることが大好きで、海や大きな自然公園などでのびのびと運動させてあげることを心がけましょう。
トレーニングに通う琉球犬も
日本犬に多いとされる、飼い主に忠実で賢いところを活かして、トレーナーをつけるなどする飼い主さんも多いです。トレーニングだけではなく、そこではたくさんの犬仲間に出会うので社交性も培われて一石二鳥です。
一人の家族として
天然記念物だから。絶滅危惧種だから。と、飼い方に不安があるかもしれませんが、どの犬の種類と変わらず迎え入れた時点で彼らは家族の一員です。何も特別なことはなく、ただただ日常を大切に愛していけたらいいですね。
琉球犬と類似の犬種
陸続きの国とはまた違った、独特な文化で誕生した島国、日本で生まれたこともあり、発祥や育ったところは離れていても、日本犬はどことなく見た目や飼い主に従順なところなど似ています。それは琉球犬も例外ではありません。
今回はその中でも特に琉球犬に似ているといわれる、三種類の日本犬をピックアップしました。
琉球犬の類似犬①北海道犬
誰でも想像がつく通り、名前のごとく北海道が彼らの故郷です。寒い地域で暮らしているため皮下脂肪が、一年を通して暖かい地域で暮らす琉球犬に比べて多く、大きさは変わりませんが、重さは琉球犬より5㎏ほど重いです。
北海道犬も本州から離れた島なので、縄文犬が渡来して以降、独自に繁殖を続け、古くからの日本犬の血がある、由緒ある犬です。
琉球犬の類似犬②紀州犬
近畿地方で多く見ることのできる日本犬です。体格や体重などは琉球犬と変わらず、紀州犬も中型犬に分類されることが多いです。主によく見かける彼らの毛の色は白なので、そこで見分けることができます。
琉球犬の類似犬③甲斐犬
最も琉球犬に似ているといわれる犬種です。琉球犬と同じく虎のような体の模様が特徴的です。その虎模様のような毛並みから「虎毛犬」とも呼ばれ、虎模様のような体から「トュラー」という名前が付く琉球犬と、昔から似ていると言われていたことが伺えます。
琉球犬は天然記念物!歴史ある犬種を残そう
種類の少ない日本犬、その中でも特に絶滅危惧種としても大切にされている琉球犬。現在は100頭もいないと言われています。琉球犬保存会が中心となって、琉球犬を守るために活動しています。
古くから私たち日本人の家庭で狩猟犬として活躍してきました。その由緒正しい彼らを未来に残すためにも、知ることから始めてみてはいかがでしょうか。