生きた化石と呼ばれる生物20選!大昔から姿を変えず生きる魚や植物とは

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まさにセミのような暮らしです。生涯のほとんどは地下に潜って暮らし、その突き出た鼻のような部位で地面を突き崩しアリなどを捕食しています。

インドハナガエルの鳴き声は鶏に似ている?

パートナーを探すときは雄は巣穴を作り鳴いてメスを呼びます。鶏とそっくりな鳴き声を出すと言われています。ぜひこちらの動画で実際の鳴き声を聞いてみてください。

生きた化石と呼ばれる生物⑲ウェルウィッチア

続いての生きた化石は植物のウェルウィッチアです。この植物は植物の中でも被子植物ではなく、裸子植物に分類されアンゴラやナミブ砂漠に自生しています。和名ではサバクオモトといい、キソウテンガイ (奇想天外) なんという呼び名もあります。

ウェルウィッチアは1億年前からほとんど姿が変わっていない

植物界の生きた化石であるこの植物はは1億年前からその姿をほとんど変えていないといわれています。砂漠という乾燥した環境で生育しているため葉から空気中の水分を吸収するための組織が発達しており、根も深さ10mほど潜ります。

裸子植物とは?

植物はその種をどのような形で作るのかで裸子植物と被子植物に分けられます。胚珠と呼ばれるいわゆる種本体がむき出しになっているのが裸子植物です。ソテツ類、イチョウ類、マツ類などが代表的な裸子植物です。

植物の歴史的にも被子植物よりも裸子植物が先に誕生しており原始的な形態をしています。

ウェルウィッチアは長寿!寿命は2000年以上?

まさに砂漠の植物といった見た目の植物ですが、その寿命は長く最大のものではなんと2000年以上とも言われています。砂漠の環境に最大に適応した植物であるといえるでしょう。そしてその姿が1億年以上変わらないというのですから驚きです。

ウェルウィッチアの葉は実は2枚しかない

画像などを見ると大きな葉が複数出ていてそれが砂漠に広がっているように見えますが、この植物は葉は2枚しか持ちません。他の植物のように新しい葉がどんどん出てくるということはありません。複数あるように見えるのは2枚ある葉の古い部分が割けているためです。

生きた化石と呼ばれる生物⑳イチョウ

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最後のご紹介する生きた化石も植物になります。街路樹としても数多く植えられている身近な植物のイチョウです。一体いつからこの姿をしているのでしょうか?イチョウもウェルウィッチア同様裸子植物に分類されます。

イチョウが現れたのは2億7000万年前

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どこでも見かける植物ですが、この植物が地球上に誕生したのは2億7000万年前と言われています。恐竜たちと一緒にこの植物は地球上で生きてきました。これほどまでに身近な植物が生きた化石であると思うと日常の景色も違って見えると思いませんか?

イチョウの葉は原始植物の象徴

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数ある植物の中でも秋になると黄金色になり実に美しい景色を見せてくれるイチョウの葉ですが、よくよく考えてみるととても変わった姿をしていると思いませんか?

扇形をした分厚い葉には平行に規則正しく葉脈が走っています。これにそってちぎって遊んだ人もいるのではないでしょうか?この平行に走る葉脈が原始植物の特徴となります。まさに生きた化石です。

恐竜たちの時代にはイチョウは今の種だけではなくいくつかのイチョウ類が生息していましたが氷河期を乗り越えたのは現存しているイチョウただ一種のみです。

イチョウは生命力が強い!樹齢1000年になることも

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日本各地で「〇〇のイチョウ」なんて名前が付けられた大木を見かけることもあるでしょう。生命力が強くごつごつとした分厚い樹皮をしています。そのおかげで火にも強く、炎の中でも焼け残る生命力の象徴でもあるのです。樹齢1000年になるようなイチョウもあります。

生きた化石と呼ばれる生物はなぜ生き続けられるのか?

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生きた化石たちを見ていると単純に疑問に思いませんか?どうして数億年の長い月日の間にもその姿のまま生き続けることができたのだろう?と。生きた化石となるまで姿を変えることなく生き延びることができた理由は何だったのか。少しそれについて考察してみましょう。

生きた化石にとっての外敵がいない

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まずはこれが一番考えやすい説になるでしょう。外敵がおらず命の危険が無ければ進化させる必要がありません。外敵が少ない環境(シーラカンスやトリノアシの生息する深海やウェルウィッチアの生息する砂漠など)に適応さえすればそこからはそのままの姿で長く命を連続させる可能性が出てきます。

生きた化石は姿が変わらなくても中身が進化している?

生きた化石であるオウムガイの項で少しご説明しましたが、姿自体は変わらなくとも本体である遺伝子は変化・進化しているという考え方もあります。確かに紫外線などの刺激で多少なりとも変化するDNAというものがまったく変化を起こさないというのも変な考え方ではあるでしょう。

出現当初から完成しておりどんな環境にも耐えられる

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こちらの説はゴキブリがまさにそれにあたります。神様の気まぐれで作られた生き物がたまたま最高の条件を兼ねそろえており、どんな環境でも「今の自分」で耐えられてしまうようなケースもまれにですがあるといえるでしょう。

「生きた化石」という言葉を最初に使ったのは進化論のダーウィン

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ダーウィンの進化論といえばほとんどの人が耳にしたことがあるでしょう。彼の著書「種の起源」の中でカモノハシ、そしてハイギョについて述べた際に「living fossil」という言葉を使い、これが「生きた化石(生きている化石)」の最初の登場となりました。

種の起源の中でダーウィンは生き物は自然選択の力によって常に環境に適応するように変化し、その流れの中で様々な生物が誕生してきたと主張しました。現在では疑問に挙げられている点や当てはまらない説などももちろんありますが、DNAや遺伝子といった概念がまだなかったころ、動物たちの姿や化石をみてこういった説を打ち立てたところに彼のすごさがあるといえます。

「生きた化石」は5つに分類することができる

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ダーウィンが述べた「生きた化石」とは彼の著書によると「太古に種が反映したものの現在はその数を減らし、細々と現存している」か「他の生物では失われてしまった太古の生物が持っていた特徴を色濃く持っている」ものたちが生きた化石とされています。

しかし、これまでにご説明してきたように「生きた化石」かどうかというのはある意味とても曖昧なものです。生物学の分野ではジョージ・ゲイロード・シンプソンによって区分けされた5つの分類(数量的遺存種、地理的遺存種、系統的遺存種、分類的遺存種、環境的遺存種)があります。

これらの分類をもとに生きた化石たちから動物や植物たちの進化の道筋や太古に起こったであろう地殻変動といった地球の歴史までもが見えてくるのです。

紹介してきた20種の動物たちがどの分類に当てはまるのか考えてみるのも面白いですね。

生きた化石は私たちの身近にもいる

何気ない日常の中に溶け込んでいる動物や植物たちまでもが生きた化石であると知ると驚きですね。雄大な地球の歴史の中で姿を変えながら生き延びてきたものもいれば、姿を変えずに生き延びてきたものもいるのです。

新人類となって歴史を歩み始めた私たち人間はまだ20万年しか経っていませんが私たち人間は一体どのような進化を遂げながら命をつないでいくのでしょうか。太古の地球から未来の地球まで思いを巡らせてみませんか?

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