ひきこさんとは?見た者は生きては帰れない?

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未だ現存するさまざまな数多くの都市伝説の怪談噺の中で、最も現在社会の歪みを反映した怪異と言われる「ひきこさん」ですが情報があまりにも少なく、彼女はどのような人物でどういう経緯で怪異なったのかもハッキリしていません。何故かって?それはひきこさんを見たものは誰一人生きて帰る事が出来ないからです。
ひきこさんは雨の日に人形を引きずっている?

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ひきこさんについて確実にわかっている、と言っても数少ない曖昧な目撃情報や、出所のわからない噂を寄せ集めたに過ぎない情報の寄せ集めを紹介します。雨の日に傘もささずにボロボロの白装束で人形と思しき物体の片足を掴んで引き摺りながら人気のない町をさまよい歩いていると言う不気味な怪異だと言う事です。
受けたいじめの恨みを果たしているひきこさん

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目撃した者の報告では、両眼は釣り上がり耳元まで醜く裂けた巨大な口、引きずっていた人形と思われた物体は小学生くらいの子供だったらしいです。彼女はある場所まで捕らえた子供を、息が絶え肉塊になるまで引きずり歩きそこへ放置しているのだと言います。その場所はひきこさんがいじめを受けた場所、あるいは自殺した場所だと言われています。
ひきこさんの本名は「森妃姫子(もりひきこ)」

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ひきこさんの本名と噂される名前を逆に並べ替えると「ひきこ・もり」いじめを苦にして引きこもりになる子供は年々増え続け現代社会の問題にさえなってます。いじめた相手に復讐するために怪異化したとすれば十分信憑性のある都市伝説であり名前についても確証はありませんがしかし、必然的に時代が生み出した存在なのではないでしょうか。
「ひきこさん」に関するウワサ①いじめが原因で誕生

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その理由には3つの仮説、と言うかこれも都市伝説的な噂話があります。どれもがなるほどと言うものなので紹介していきましょう。第一の誕生秘話は現代社会でも問題視されている、いじめをひきこさんは受けていたと言うものです。
ひきこさんは同年代から嫌われる存在だった

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小中学校の女生徒特有の不可思議なカースト制度には成績優秀で見た目の良い可愛い女子やその真逆の女子は、ハブかれるかいじめの対象となる場合が多く報告されています。嫉妬や妬みあるいは自己優越感からのくだらない勘違いのせいで本来いじめられるはずのない子供達が犠牲になっていますが、ひきこさんはそれが理由で嫌われ者でした。
いじめはエスカレート!校庭を何周も引きずられた

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普段から成績が良く先生方からも褒められる事の多かったひきこさんは、格好の餌食となり徐々にエスカレートしていくいじめにも耐えていました。ある雨の日体育の授業が終わると数人の女生徒から石を投げつけられ、顔面に当たりひどい怪我をしているにも関わらず体操服を脱がされ半裸のまま髪を掴まれ校庭を何周も引きずり回されます。
ひきこさんによる雨の日限定の復讐が始まった

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ひきこさんの可愛らしかった顔はひどく醜く傷つき、いじめに怯え家に引きこもるようになったのも無理はありません。雨の日に窓辺にやってくるカエルだけが唯一の友達でした。何故わたしだけがこんなひどい目に遭わなくてはならないのかと心の傷は癒える事は無く引きこもりのまま数年が経ち、成長した彼女は雨の日だけに復讐を開始したのです。
「ひきこさん」に関するウワサ②親からの虐待から誕生

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第2の噂は母親の再婚相手と、その男に逆らう事のできない実の母親から容赦ない虐待によって生まれた、と言います。そしてその後さらに凄惨な状況へと堕ちていくひきこさんの過酷な運命が涙なくしては語れないものとなっており、噂話だとしてもこれはひきこさんに同情してしまう都市伝説です。
母親の再婚相手から殴る蹴るの暴行を受けていた

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ひきこさんが幼い頃両親が離婚し母親と二人暮らしでした。がしばらくすると母親は再婚し3人で暮らし始めました。酒に溺れた再婚相手は酔うと毎回ひきこさんに筆舌に尽くしがたいほどの酷い暴力を振るいます。最初は庇っていた母親も時分に暴力が及ぶ恐怖と日常茶飯事に心が麻痺し、再婚相手と一緒になってひきこさんに虐待を加え始めます。
家出したひきこさんは中年男性から暴行を受ける

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虐待がエスカレートし命の危機を感じたひきこさんはついに家を飛出したのですが、小学生が行くあてなどありません。雨の日途方に暮れていると(単独とも数人とも噂があるのですが)中年の男性から性的暴行を受けてしまいます。心が壊れたひきこさんはその男性を隙きを見て殺害し、忌まわしい思い出しか無い自宅に戻り両親も殺害してしまいます。
子供時代の苦痛を無関係の子供に味合わせることに

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そして自分だけが味わった身体と心の苦痛を、幸せそうな子供を見るたび忌々しく感じるようになり、自分がされた酷い仕打ちを無関係の子供達にも味あわせてやろうと、雨の日に小学生を狙い殺害して引きずり回すようになったと言う悲しくやりきれない運命の結果、ひきこさんの都市伝説が誕生したと言うものです。
「ひきこさん」に関するウワサ③いじめられっ子の母親

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ひきこさんには容姿端麗で成績優秀な自慢の一人娘がいました。と言う仮説的都市伝説を紹介します。3つの噂はどれもこれもがひきこさんを誕生させるのに十分な理由と説得性があります。共通するのは病的なまでに狂った現代社会を映し出したような不条理で理不尽なファクターを孕んだ点です。
自慢の娘は同世代から嫌われ者だった

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親にとっては申し分のない文句のつけようがない自慢の娘でした。しかしそういう子供に対しては世間の定石通りに、クラスメイトに嫉妬心から嫌われ小学校でいじめを受けるようになりました。もちろん先生方は面倒事を嫌いますから口を揃えて相談に来たひきこさんに言います。「お子さんの勘違いじゃありませんか?」「我が校にいじめはありません」
ママ友からのいじめも?娘は遂に自殺してしまう

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自分の子供より優秀な子供が同じクラスにいるなんて許せない、醜い心を持った親たちもひきこさんと娘を疎ましく思い始め、ひきこさんに冷たく当たります。父親に相談しても相手にされず悩んでいるうちに、大切な一人娘がクラスメイトの親やクラスメイトが仕組んだとしか思えないような(自殺とも事故とも説がある)事で雨の日に命を落とします。
同年代の子供を狙う殺人鬼と化してしまった母親

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娘を失った喪失感はひきこさんの自制心と常識と心を粉々に砕き、娘を死に追いやったクラスメイトを始め同年代の小学生ばかりを狙い手当たりしだいに復讐を遂げる殺人鬼へと変貌させてしまいました。ひきこさんまでとは行かなくても現実でもこれに似たような経験をお持ちの方は少なくないはずです。ゆえに一層現実味を帯びた都市伝説になっています。
「ひきこさん」対処法がある?襲われない人もいる?

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実はひきこさんは誰彼構わず問答無用に小学生を殺して雨の日に引きずり回している訳では無い、と言う噂も存在します。これはどう言う事なのでしょうか、雨の日に子供を殺害した後に肉の塊になるまで町中を引きずり回すような残虐性を持ったひきこさんから逃れる手立てがあると言うのでしょうか。
ひきこさんはいじめられっ子は襲わない

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自分と同じ境遇の子供、つまりいじめの対象になっているいじめられっ子は絶対に襲わないと言うものです。そしても一つ、自分と同じ名前の子供も襲う事はしないそうです。前途で本名は「森妃姫子」と説明しましたがあくまで噂の域を出ないものです。すなわちひきこさんと同じ境遇や同じ名前の子供は襲われる可能性がゼロに近いと言う事です。
ひきこさんの対処法をいくつか紹介

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そしてもし万が一ひきこさんに襲われそうになったらの対処法ですが。やはり醜く傷ついた自分の顔に当然ながら嫌悪感とコンプレックスを持っているので鏡でひきこさんの顔を映し退散させる方法。あるいは小学生の時に自分が受けた忌まわしいいじめの過去を思い出させるために「引っ張るぞ!」と何回も叫ぶ方法で退散させる事ができるそうです。
「ひきこさん」には不可解な点も?

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元々存在自体が曖昧模糊とした都市伝説の怪異であり、ひとつの噂話が人づてに拡散される過程で派生した仮説がいくつもあるので不可解な釈然としない点が出てきます。雨の日・いじめ・ひきこもり以外にわからない事が多い方がより恐怖心を煽って都市伝説然としていますが、不明なポイントを挙げてみましょう。
都市伝説的強さを持っているのにいじめっ子がこわい?

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ひきこさんに襲われた時の対処法でもひきこさんの本名と同じ名前の子供は襲わないと説明しましたが、もう一つの説で”いじめた子供と同じ名前の子供が怖い”と言うものがあります。これは相当根が深くその子供に恐怖心を持つトラウマとなっているのでは?と説明がつきます。このパターンだと復讐は完了していない事になりますね。
ひきこもりなのに足が速い?なぜ関係ない子どもを襲う?

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長年引きこもっていたのに足が速いのは何故?と言う疑問もありますが、口裂け女は100mを6秒で走ります。怪異に人間の常識は当てはまりません。関係ない子供を何故襲うか?本当に全く関係がないとは言い切れないでしょう。またひきこさんに出会って生き残ったものはいるのか?ですが誰も名乗りを挙げないところを見ると全滅なのでしょう。
ひきこさんと「ひきこもり」との関わりとは?

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2000年代初頭から社会問題として取り上げられるようになった「ひきこもり」は当初15歳から39歳までの若年層にターゲットを絞った調査を行い54万1000人の結果でしたが、長期化する引きこもりが増加したため40歳から64歳も対象とした結果61万3000人以上に上りました。ひきこさんは丁度ひきこもりが問題視され始めた2002年頃から出現しています。
ひきこさんが登場したのは2002年頃

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まさに今も続く当時の社会現象に警鐘を鳴らすが如く忽然と世の中に現れたひきこさんは、心に大きな傷を負った多くのひきこもりの代弁者なのではないでしょうか。精神疾患から来る広汎性発達障害や強迫性障害・不安障害・統合失調症などさまざまな原因があり単一の疾患では無い所が特徴です。そして健常者には理解し難いので多くの偏見があります。
ひきこもりに対する多くの偏見と問題

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みなさんは引きこもりと聞いてどんなイメージをお持ちですか?恐らくですが多くの方は「学校や仕事へも行かず、ただただ親のお金を当てにして養ってもらい堕落した生活をしている」だと思います。ひきこさんのように深い事情があり自分でもどうしようもないほど外に出られない心の病気なので「甘えだ」と言い切るのは甚だ危険だと言う事です。
ひきこもりには周囲の理解が必要

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学校や会社でいじめに遭っていたのかもしれないし、引きこもりは甘えだという人には理解できないレベルの精神的ショックが原因かも知れません。社会復帰には周囲の理解が必要ですが、積極的に手を貸すと言う事ではなく、ただただ普通に接してあげて下さい。それだけでもかなりひきこもりの本人には楽に感じられ自分から殻を破るきっかけになります。
「ひきこさん」から得られる教訓とは?

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ひきこさんがクラスメイトに受けた暴力行為はいじめとか言う生易しいものではなく、暴行罪と言う名の立派な犯罪行為です。教師も他のいじめに加担しなかったクラスメイトも、暴力行為こそ行わなかったけれども見て見ぬ振りをしていたなら共謀共同正犯や幇助犯に問われる可能性があります。法律は別としても道徳的に人間として恥ずべき行為ですね。
身近な人がいじめられていたら話を聞くこと

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まず、話を聞く事が大事です。無理やり事情を聞き出すのでは無く、自分から話したくなるまで一緒にいるだけでも全然違います。その上で親に相談しましょう。子供だけで解決できるのはマンガやドラマの中だけです。良い意味で大人を利用しましょう。しかし残念ながら教育委員やサポートセンターに相談した方が良かった事件に関する記事はこちら。
相手を受け入れる気持ちを持つこと

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