ミュンヒハウゼン症候群は病気を装う心の病気!原因や治療法は?芸能人にも?

代理ミュンヒハウゼン症候群も存在する

我が子や近親者を、病気に仕立てる代理ミュンヒハウゼン症候群という事例もあります。自分を頼る弱者を利用して健気な保護者を演じる病です。芸能人かのごとく脚光を浴びたいがあまり、時に悲劇を生んでしまいます。

代理ミュンヒハウゼン症候群は近親者の病気を装う行為

代理ミュンヒハウゼン症候群は、病気になった家族を懸命に育てる姿を見せ、精神的に満足したいという精神疾患です。同情を集めたい心理が働いています。行為は無論虐待で、亡くなる事例もあります。
病院にいると、他の患者さんが医師や看護師からお世話をされている姿を目の当たりにします。そういった姿が羨ましいと感じて、我が子に役目を託し、自分の精神面を満たそうとする事例もあります。

代理ミュンヒハウゼン症候群の事例をご紹介

世界各地で代理ミュンヒハウゼン症候群が原因の事件が発生しています。子どもを犠牲にし、難病の子どもを育てるすばらしい母であると周りに認識させていました。いくつかの事例から悪魔の顔を隠し持った親たちをご紹介します。

クローディーヌ・ディーディー・ブランチャード殺人事件

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代理ミュンヒハウゼン症候群の事例でも有名な、実の娘を難病であると欺き続けた母親が、娘の交際相手に刺殺された事件です。2015年アメリカで起きました。
ブランチャードは代理ミュンヒハウゼン症候群・詐病を患い、芸能人のように世間の注目と多額の募金を集めようとしていました。足に問題のない娘に車いす生活を強要していたのです。

他に白血病、筋ジストロフィー、ぜんそく、脳障害で7歳で知能が止まっていると偽りました。より病気らしく見せるため、ジプシーは髪を刈られていました。食事も固形物は与えず、チューブから摂取させるという徹底ぶりです。

しかし大人になったジプシーは自分が置かれていた状況を理解し、インターネットで知り合ったゴドジョンに殺害を依頼。その刺し傷は17箇所に及びました。自由を手にするため母を殺めることを選択したのです。

娘が母親に毒を飲まされた久留米市の事件

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1998年、1歳半の女の子が中毒症状を起こした事例がありました。はじめは下痢や痙攣を起こして1週間ほど入院したのち、また1ヶ月後には救急車で運び込まれました。
母親の申し出により、娘に抗てんかん剤を投与。娘は中毒症状を起こしました。そこで娘は今までも母親が処方されていた抗てんかん剤を、大量に飲まされていたことが判明したのです。
我が子を大切に思う心配性なお母さんのようだったそうですが、他に母親は女の子に低ナトリウム血症を発症させ、病気になるよう仕向けていました。なんと1日2リットルもの水を飲ませていたのです。
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