ムロツヨシの出演ドラマの魅力は?
大学を中退して役者の道を選び、長い下積み時代を経て現在大ヒット中の俳優・ムロツヨシの魅力をご紹介していきます。脇役なのに何故か目を引く…そんな魅力を兼ね備えたムロツヨシの演技は、俳優仲間から「ずるい」と言われたそうです。
ムロツヨシのアドリブのような演技がすごい!
「お客さんに笑ってもらうにはどうすればいいのか?」長い下積み時代で試行錯誤を重ねていくうちに、ムロツヨシ独特のアドリブを演技に加えることで、「ずるい演技」と呼ばれるようになったのだとか。
俳優仲間も思わずそう言ってしまう彼のアドリブに、観客たちも「あの俳優は誰だろう?」と注目し、次第に名を知られる存在になっていったのです。
異様なルックスが面白い!
ムロツヨシの容姿は飛びぬけて目立つものではなく、“三枚目俳優”と言われてもおかしくないものですが、注目せずにはいられません。しかし逆に、親しみやすい彼のルックスがファンの心を掴んでいるという、一面も持ち合わせています。
8年という下積み時代、苦労もしてきたことでしょうが、ムロツヨシの苦労が始まったのは、俳優の道を選んだことが始まりではありませんでした。ムロツヨシの生い立ちは、こちらの記事でご覧いただけます。
ムロツヨシの出演ドラマまとめ①勇者ヨシヒコシリーズ
ムロツヨシがヒットする足掛かりとなったドラマの一つ、『勇者ヨシヒコ』シリーズ。2011年、2012年、2016年に金曜深夜ドラマとして放送されたこの作品は、異世界を舞台としたファンタジードラマです。
『勇者ヨシヒコシリーズ』のあらすじ
「いざないの剣」に選ばれた若者・ヨシヒコは、疫病にかかった村人を救うため、そして行方不明になっていた父親を捜すため、勇者として旅を始めます。その道中で出会ったダンジョー、ムラサキ、メレブと仲間となり、父親を見つけます。
父親は薬草を手にしていたものの、空に現れた仏(ほとけ)により、疫病の原因が魔王であることが八迷します。仏の導きを受け、彼らは魔王を倒す旅へ再出発します。
ムロツヨシの役柄と見所は?
ムロツヨシが演じたのは魔法使いの「メレブ」で、金髪のキノコヘアーが特徴的な人物です。ある村で教祖とされていたものの、実際は人の鼻をブタ鼻に変える「ハナブー」という魔法しか使えず、村人にそれがばれないよう肝の冷える日々を過ごしていました。
ヨシヒコたちと冒険に出てから、数々の新たな呪文が登場しますが、どれも微妙なものばかり…ヨシヒコには大絶賛を受けますが、ムラサキからは馬鹿にされる始末。パーティーの中で唯一のツッコミ役である、メレブの活躍にも注目です。
ドラマをみた人の感想
「予算の少ない冒険活劇」とうたっているこのドラマでは、豪華なキャストとは裏腹に、出没する魔物が紙やテープで作られたハリボテだったり、チワワやコアラのぬいぐるみが使用されたりしています。
ムロツヨシは監督に「自由にやっていい」と言われたそうで、ムロツヨシらしさが開花した作品と言えるかもしれません。アドリブも多いと推測され、それが逆にドラマに味を出しており、視聴者の笑いを誘っていると言えましょう。
ムロツヨシの出演ドラマまとめ②ごちそうさん
明治から昭和にかけての東京・大阪が舞台となった、森下佳子書き下ろしのこのドラマで、ムロツヨシは“新進気鋭の建築家”を演じています。アドリブを含めた彼の演技により、視聴者からも愛されるキャラクターとなっています。
『ごちそうさん』のあらすじ
東京に店を構える洋食屋『開明軒』に生まれた主人公兼ヒロインの卯野め以子(杏)は、幼いころから食べることが大好き。しかし洋食屋の娘として生まれるも、自身が料理をする事には興味が持てませんでした。
そんな彼女の転機となったのは、下宿生としてやってきた西門悠太郎(東出昌大)でした。“食”を通して多くの人と心を通わせていく、困難に立ち向かっていくドラマとなっています。
ムロツヨシの役柄と見所は?
ムロツヨシが演じた“天才建築家”竹本勇三は、気難しく強引さを持ち合わせているという人物。大阪の都市開発の監修役として、悠太郎と共に仕事をし、“安全性”を重視する彼を心の中で評価するも、“美”を求める竹本とは絶縁することになります。
このシーンは、演じ手のムロツヨシの心も揺さぶられ、思わず涙ぐんでしまったそうです。こちらのドラマでも「自由にやってほしい」と言われたムロツヨシの、アドリブ満載の演技が見どころです。
ドラマをみた人の感想
口ひげがチャーミングなアドリブ満載に演じた竹本に、視聴者もかなり愛着を持って見ていた様子。ヒロイン・め以子を「奥!」と呼ぶ姿が印象的で可愛らしく、とても人気だったようです。
ムロツヨシの出演ドラマまとめ③アオイホノオ
2014年に放送されたドラマ『アオイホノオ』は、「週刊ヤングサンデー」で連載された、学園青春マンガを実写化したコメディドラマです。
『アオイホノオ』のあらすじ
主人公・焔燃(ホノオモユル)は、漫画家を目指す18歳の芸大生です。「その気になればいつでも自分はデビューできる」という、根拠のない自信にあふれているものの、いざ原稿を持ち込んだり実行に移すが現実はそう甘くはなかったと、打ち砕かれます。
強力なライバルたちの登場も、彼に影響を与えます。そんな彼が漫画家としてデビューするまでの試行錯誤、苦難の道を進みますが、彼は果たして漫画家になれるのか…?
ムロツヨシの役柄と見所は?
『アオイホノオ』でムロツヨシは、主人公の強力なライバル・山賀ヒロユキ役で登場します。自身では絵が描けないが、才能のある庵野・赤井のまとめ役になり、アニメ業界で一儲けしようという野心を持っている人物です。
原作の良さを大切にしたいという事で、今回はアドリブは少なめ。しかし、“食いっぱぐれないように”という山賀の心の声には、アドリブや遊び心が入れられています。
ドラマをみた人の感想
コメディと言えば、喜劇役者とも呼ばれるムロツヨシの十八番です。監督・脚本が『勇者ヨシヒコ』と同じ方という事もあり、メレブ感が出ているとかいないとか…?
ムロツヨシらしいアドリブも垣間見える楽しめる作品ということで、ファンからも大変好評なドラマとなりました。
ムロツヨシの出演ドラマまとめ④ウロボロス〜この愛こそ、正義。
2015年に放送されたこの作品で、ムロツヨシは「インテリヤクザ」という新境地に挑戦。イメージの明るいムロツヨシは何処へやら、仕事を淡々とこなすクールなムロツヨシを見ることが出来るドラマです。
『ウロボロス〜この愛こそ、正義。』のあらすじ
警察官・龍崎イクオ(生田斗真)と、暴力団の若頭・段野竜哉(小栗旬)は、同じ養護施設で育った幼馴染。2人を可愛がってくれた“結子先生”は、彼らの目の前で殺されてしまうが、警察関係者の「金時計の男」は彼らの証言を聞かず、事件を煙に巻いてしまった。
成長した2人は警察官・暴力団へと入り込み、「金時計の男」を探し、警察の闇を明らかにすべく奔走します。
ムロツヨシの役柄と見所は?
若頭・段野の部下として登場する深町武役として出演するムロツヨシは、段野の忠実な腹心として活躍します。真剣な表情でじっと段野からの指示を待つ姿には、監督や共演者も驚いたとか。
漫画を原作とする『ウロボロス』ですが、ムロツヨシはあえて原作を読まず、“段野を崇拝している”ことを徹底として深町を演じたそうです。今までにない新たなムロツヨシが、ここに誕生しました。
ドラマをみた人の感想
主役の2人、生田斗真と小栗旬、そしてムロツヨシによる「ウラバラス」という副音声放送も話題となったこのドラマ。副音声の有と無で2度見てしまう…という視聴者も、多くいらっしゃった様子。
ドラマの中でお茶目なアドリブは見られないものの、ドラマの内容はもちろん、視聴者を楽しませる工夫が詰め込まれたドラマとなっています。
ムロツヨシの出演ドラマまとめ⑤空飛ぶ広報室
人気作家・有川浩の作品を実写化したこのドラマでは、原作の主人公・空井大祐に打って変わり、ヒロイン・稲葉リカが主人公となって描かれています。また、連続ドラマで航空自衛隊が舞台となるのは、このドラマが初めてだったようです。
『空飛ぶ広報室』のあらすじ
不慮の事故でパイロットの道を絶たれた空井大祐(綾野剛)は、航空自衛隊の広報室に勤務していた。自衛隊特集の担当となった、テレビ局の美人ディレクター・稲葉リカ(新垣結衣)と空井の出会いは、お互いに大きな影響を与えていく。
衝突しながらも広報室の面々と打ち解け、周りの人の優しさに触れて変わっていく…そんな心温まるストーリーとなっています。
ムロツヨシの役柄と見所は?
今回のムロツヨシは、広報室では下級に属すが、知る人ぞ知る航空エキスパートである比嘉哲広という、“縁の下の力持ち”を演じました。同僚である空井を思いやり支えるシーンは、ファンの心にも響いたことでしょう。