エドワード・モードレイクは2つの顔を持つ男?嘘?本当?逸話を紹介

2011年にロックの殿堂入りを果たしたアメリカの偉大なシンガーソンライターであるトム・ウェイツが2002年にリリースしたスタジオ録音盤「Alice」には原題「Poor Edward」として、エドワード・モードレイクの人生を歌っています。内容はそのままで若い女性の顔が後頭部にあったとされています。クレイ動画に歌詞も表示されるのでお楽しみください。

作品②小説『Mordake o la condición infame』

Pexels / Pixabay

2001年にスペインの小説家アイリーン・グラシア(wikiではイレーネ・グラシアと表記)によるエドワード・モードレイクを基にした小説を出版しています。日本語訳ははおろか日本では発売されておらず、現在スペイン語のオリジナル版のみですが洋書専門店などで見つける事ができるかもしれません。

作品③ドラマ『アメリカン・ホラー・ストーリー: 怪奇劇場』

エドワード・モードレイクの役名でアメリカの人気ホラーテレビ番組「アメリカンホラーストーリー」シーズン4の怪奇劇場(原題Freak Show)に、2018年にミッション・インポッシブルにも出演したウェス・ベントリーが出演します。他にもベテラン女優ジェシカ・ラングやキャシー・ベイツも出演しているのでおすすめのホラーですよ。

エドワード・モードレイクのような例は世界にもある?

Silentpilot / Pixabay

さて事実ならば世にも珍しい病気とも言える、エドワード・モードレイクの身の上に起きた不気味な出来事ですが、世界は広く他にも似たような例はあるかも知れません。調べてみると真偽が問われる内容ですが、ここ日本や中国に同じような病気の言い伝えや出来事がありました。

日本にある人面瘡の伝承

現代語訳 伽婢子 (第一集)

Amazonで見る

人の顔のような腫れ物が身体にできる、と考えただけでそっとしてしまいますが。江戸時代に浅井了意により綴られた「伽婢子(おとぎぼうこ)」と言う読み物の中で登場したのが始まりです。食べたり飲んだり話したりと、エドワード・モードレイクの後頭部の顔よりも芸達者な病気でもあります。

もとを正せば江戸時代当時の医療では十分な腫れ物などの治療ができなかった事に端を発する創作です。傷口が偶然人の顔のように見えた事から好事家の口から口へ広まった、現在で言う都市伝説として人面疽と言う奇妙な病気の名前が拡散された事になります。実際人面疽に一番近い病気と言えばこちらの記事の象皮病やハーレクイン魚鱗癬などがあります。

中国では頭皮と口が寄生していた事例も

JLB1988 / Pixabay

1970年代に中国で実在した男性、チャン・ビーン氏もエドワード・モードレイク同様にひとつの頭部にふたつの顔?を持っていました。チャン・ビーン氏の症例は顔の右側に頭皮と口がありました。おぼろげながら目や鼻の痕跡も残っていました。切除のための大手術の末4ヶ月入院し故郷の村へと帰って行ったそうですがその後の情報は一切ありません。

閲覧注意:フォークフロアとしての見世物

12019 / Pixabay

いわゆる民俗学や民間伝承などのフォークフロアとして、怪物ではなく人間の奇形や病気を扱ったものは倫理ギリギリの線を保ったものでないと常識が受け入れないものです。外国でも日本でも見世物として扱われた時代もありましたが、如何なものかでしょうね。奇形ではなくキワモノ芸を売り物に興行を続け存在している団体がひとつだけありました。

日本で唯一興行する見世物小屋の一番人気:小雪太夫

如何でしたでしょうか、しかしこの小雪太夫は看板娘だったのですが残念ながら2019年現在はもう在籍してないそうです。休業説や逃亡説・失踪説などの噂がネットで飛び交っていましたが、実際は動物愛護団体からのクレームが原因のようです。それでも「小雪さんは寿退社」と言う興行主の言葉を信じたいですね。

海外の見世物小屋フリークスショー

善意で捉えれば一般の職業に就く事ができない異形の身体を持った人たちが、自らを商品として人の目に晒しお金を稼ぐ事はなんら問題ありません。見世物を見世物と理解できる大人が楽しむものですね、子供は何でも信じてしまいがちです。もしもエドワード・モードレイクが貴族でなければ、見世物小屋で晒し者になっていたかもしれません。

NEXT 閲覧注意:双頭の動物たち