そもそもバス釣りとは
1925年に実業家の赤星鉄馬さんが食用と釣り対象魚として、アメリカのカリフォルニア州から持ち帰ったのが始まりです。ブラックバスという名前は俗称であり、正式にはオオクチバスやコクチバスといいます。原産地の北米では稚魚期のコクチバスが全体的に黒っぽかったため「ブラックバス」と呼ばれるようになりました。スズキの仲間なので、ルアーフィッシングで楽しむ場合に海で釣れるスズキをシーバスと呼ぶこともあります。
バス釣りのいま
食用や釣りの楽しみとして初めて放流されたのが箱根の芦ノ湖ですが、それから徐々に放流される個所が増えていきました。ところが、フィッシュイーターの魚であったバスはその場所の生態系を壊す危険性があると発表され、放流禁止とする県が出てきます。しかしその時にはすでに全国に分布しており、現在バスは特定外来生物と指定されるようになりました。
それでもバス釣りが好き
特定外来生物に指定されてしまいましたが、「バス釣り」には数多くの企業が参加し地域活性化の一助にもなっているのです。違法な放流をさせず放流エリアをきちんと確保していけばバス釣りはなくなることはありません。
現状リリース禁止とされる場所は在来種の数が減って困っているのでしょう。バス釣りの皆さんが頑張って釣り上げてくだされば、在来種を守ることができるのです。
バス釣りが初心者におすすめなわけ
全国どこにでもバスがいます。海に行ったり船に乗ったりせずとも、近場の川にいる可能性が高いのです。また釣り上げるときのテクニックはルアー釣りの基本となるので、他の魚を狙うにしても基礎が出来ていれば釣ることが出来るでしょう。
バス釣り初心者入門編:バスのことを知ろう
スズキ目サンフィッシュ科オオクチバス属(コクチバス属)であるバスは、スズキと名がつくことからわかるように食べられます。バスの臭みは皮の近くにあるのでそこを処理してしまえば他の白身魚となんら変わりありません。
水質による味の変化はありますが、それはどの魚にも当てはまることです。泥抜きをすると問題なく食せます。
バスの特徴について
日本に生息しているバスはオオクチバスとコクチバスに分かれ、特徴としては大きい口で上あごの後端が眼球よりも後ろまで伸びているのがオオクチバス。口が小さく上あごの後端が目の手前にあるのがコクチバスです。色合いなどは似通る場合があるので、どちらか判別したい場合は口元を確認するとよいでしょう。
バスの生態について
産卵期は春から初夏にかけて行われ、砂底に雄がつくったすり鉢状の産卵場所に雌が卵を産みつけ数センチまで成長するまで卵や小魚を守る性質があります。春から秋にかけて活発的に活動し、冬頃になると物陰に群れで隠れてじっとしています。
肉食性で昆虫や魚、甲殻類など自分と同じような体格であっても食らいつき、カエルや小鳥など食べることがあります。
バスの生息地
比較的暖かな水質を好み、流れ込み付近を住みかとするオオクチバスと低水温に耐性のあるコクチバスは水流の強い冷たい水にいる場合があり海水と淡水が入り混じった地域にもいます。隠れられる木陰や岩陰にいることが多いですが、餌を求めて群れで回遊することもあります。
バス釣り初心者入門編:必要なタックルはこれ!
タックルとは釣り竿とリールとルアー。釣り道具全般を指します。なので釣り道具を入れるボックスをタックルボックスと呼びます。ここではスピニングタックルとベイトタックルについて説明していきます。
スピニングタックルとその選び方
スピニングロッド(竿)とスピニングリールにルアーがついたタックルです。バス釣り初心者に最適なスピニングタックルは軽いルアーを装着するのに適しています。ロッドは6~6.6フィートでワームなどじっくり動かして魚を狙いたいならば短いロッド。
遠くのほうまで飛ばしたい場合は長いロッドを購入するとよいでしょう。リールは2000番か2500番で、さらに上のサイズだとバス釣り初心者には向いていません。ラインの太さは4ポンドと6ポンドです。最初に手に入れるなら中間的な役割をこなす2500番がベストサイズでしょう。8g以下のルアーが向いています。
ベイトタックルとその選び方
ベイトロッドとベイトリールにルアーがついたタックルです。リールの回転が違うのでキャストに不慣れなうちは投げやすいスピニングタックルを選ぶのがよいでしょう。10g以上のルアーが向いています。巻きやすく手返しがしやすいですが、キャストするときラインを指で押さえたりラインが緩んでリールに絡んだりするので慣れが必要です。
ルアー
ルアーには大別してソフトルアーとハードルアーがあります。ソフトルアーは柔らかいプラスチック素材でできており一般的にワームと呼ばれるものを指します。ハードルアーは硬いプラスチック素材や木材、金属製のルアーを指します。
バス釣り初心者実用編:セットになっているものを選ぶとお手軽!
さくっと簡単にバス釣りを始めたいのならばバス釣りセットがおすすめです。ロッドやリールを初心者が選ぼうにも種類がたくさんありますし、金額もかさみます。ルアーを選びきる前に断念してしまいそうです。バス釣りセットはルアーにおもりなどもついて3000円代で購入することができます。
バス釣り初心者におすすめのセット①お買い得ブラックバス用3点セット
お買い得ブラックバス用3点セットです。余分なものなど何一つなく、お値段も驚きの2980円。バス用ロッドにスピニングリール、ルアーセットがついています。ルアーはポッパー、クランク、カットテール、カーリーテール、ジグヘッド、シャッドテール、ミニカーリーテールがあります。小型のバスやメバルなどが釣れ、明らかに値段以上の働きを見せてくれます。場数を踏むことが上達のコツなので、良い道具を揃える前にこのセットでアクションの仕方を学ぶとよいでしょう。
バス釣り初心者におすすめのセット②AGOOL釣りセット
AGOOL釣りセットです。こちらは竿の長さによって5000円台から7000円台の価格となっています。セット内容が豊富で釣り竿が5サイズから選べ(2.1M~3.6M)、フィッシングフック、スピニングリール、PEラインが0.4㎜もしくは0.6㎜、フック付きのジグヘッドルアー、ラインカッター、ハードルアーに専用のケースがついてきます。
リールは3000番で大型サイズのバスも狙えます。竿は炭素繊維を使用していて弾性があり耐久性に優れています。
バス釣り初心者実用編:おすすめのロッド
セットもよいけれど、丁寧に選んでいきたい方向けにおすすめのロッドを紹介していきます。
バス釣りロッドの選び方の基本
ロッドを選ぶ際に長さはフィートかメートルで記載されています。6フィートで約1.82メートルなのでバス釣り初心者は6~6.6インチの長さがよいでしょう。竿がしなり始める箇所に違いがあり、テーパーと呼びます。
ファーストテーパー、レギュラーテーパー、スローテーパーと段階にわかれ、しなり具合は先端、中間、持ち手付近までしなります。ロッドの硬さをロッドパワーと呼び、強度によってアルファベット記号でランク付けされています。
ベイトロッドかスピニングロッドかを見分けるには型番の後ろに「B」か「S」が書かれているタイプと型番の前に「1」か「2」と書かれているタイプがあります。
テーパーについて
ファーストテーパーは先端の3分の1ほどがしなります。ソフトルアーなど細かくアクションするときに適しています。欠点としてはしなりが少ないので飛距離が出にくいです。
レギュラーテーパーは中間までしなり、ハードルアーもソフトルアーも全般的に使用できます。スローテーパーは全体的にしなり大きい魚にも対応できます。バス釣り初心者ならばファーストテーパーかレギュラーテーパーを選ぶとよいでしょう。
ロッドパワーのアルファベット記号
アルファベット記号 | 読み方と推奨ルアーウェイト |
UL | ウルトラライト。3g以下のリグ。 |
L | ライト。5~10gのルアーかリグ。 |
ML | ミディアムライト。4~20gのルアー。 |
M | ミディアム。4~10gルアーや20g前後のハードルアー。 |
MH | ミディアムヘビー。7g前後の軽量ルアーや30g前後のヘビールアー。 |
H | ヘビー。10~30gのルアー。 |
ライト、ミディアム、ヘビーと位があがることによって硬さが増していきます。柔らかいロッドには軽いルアーを硬いロッドでは重いルアーを使用していきます。バス釣り初心者ではライトかミディアムライトのロッドを選ぶかとよいでしょう。メーカーによって表記が変わる可能性があります。
バス釣り初心者におすすめのロッド①シマノ(SHIMANO) 振出 ロッド フリーゲーム
シマノの振出ロッドのフリーゲームです。アマゾンでサイズを選択すると「S66L-1.98m」という項目があります。これはスピニングロッドで竿の長さは6.6フィート、ロッドパワーはライトであることを表しています。
振出ロッドは竿のパーツが収納されているロッドを指し、S66Lは収納すると長さが58.5センチとコンパクトになります。振出ロッドのマイナス点であるしなりのぎこちなさを改善し、2ピースロッド同様の自然なしなりを実現させています。
重さは100gでバス、トラウト、アジ、根魚のルアーフィッシング、ちょい投げ、船釣りなどにおすすめです。参考価格は1万円ほどですが、ベストセラーでお手頃価格に下がっています。適合ラインはPEラインだと0.3~1号。ナイロンラインだと3~6ポンドです。
バス釣り初心者におすすめのロッド②ダイワ(Daiwa) バスロッド ベイト バスX 662MB
ダイワのバスXでベイトロッドです。6.6フィートでパーツは2つ。ロッドパワーはミディアムで自重は120g。7~21gのルアーを使用できます。カーボンテープでX状に巻いているので強度が増し、力のかかり具合も上がっています。
7000円を切る価格で50~70サイズの魚がかかるこの商品は最初のベイトロッドにおすすめです。適合ラインはナイロンだと8~16ポンドです。
バス釣り初心者実用編:おすすめスピニングリール
バス釣り初心者にスピニングリールがおすすめなわけは、キャストしやすくライントラブルが少ないからです。ベイトリールのほうが重いルアーを使用でき扱いに慣れれば操作もしやすいのですが、バックラッシュというラインの絡まりなどトラブルが起こる場合があるので、初心者はスピニングリールを選ぶとよいでしょう。
バス釣りスピニングリールの選び方の基本
スピニングタックルの説明にもあったように、バス釣り初心者は2000番か2500番のリールを選びましょう。これを番手と言いますが、数が上に上がるにつれてリールが大きくなりラインの長さも長くなります。
巻き取る力やドラグ力も上がります。このドラグ力とは魚と拮抗できる強さと考えるとよいでしょう。最大ドラグ力が4kgとあれば、それを超えた力がかかるとラインが滑り出てしまいます。
またギア比という項目があります。これはリールを1回転させたときにどれくらいの長さのラインを巻き取れたかを表します。数値によってハイギアとローギアと呼ばれています。
ハイギアの特徴
スピニングリールですとギア比5.5を超えるとハイギアと言われています。1回転の巻きが長いのでキャストしたあとの回収が速いです。広い場所をくまなく探したい場合など回収に時間がかかってしまうローギアでは向かないでしょう。高速巻きに適したルアーを投げるときに最適です。
ローギアの特徴
巻き物系のルアーやジギングなど繊細なラインの動きが必要な時に適しています。巻き物系とはクランクやスピナーベイトなど、アクションをつけて魚のように泳がせるルアーを指します。巻き率が高いと細かな動きを伝えさせる前にルアーが手元へと戻ってきてしまいます。
バス釣り初心者におすすめのスピニングリール①シマノ リール 16 ナスキー 2500
シマノのナスキーで2500番です。ギア比は5.0でドラグ力は3.5と9㎏と切り替えができます。自重が250gありますがロッドとの一体感を出した設計となっているので持ちやすいです。
撥水加工を行っているので海釣りにも塩ガミを気にせず使用できます。1回転で73センチ巻き取ることが出来ます。PEラインの1.2号で220m巻くことが出来ます。
バス釣り初心者におすすめのスピニングリール②ダイワ リール レガリス LT2000S
ダイワのレガリスで2000番です。ギア比は5.2でドラグ力は5㎏です。自重が190gと非常にコンパクトです。LTとはダイワの小型モデルの新基準で軽量でいてタフさを追求したモデルを指します。心臓部となるギアやそれを包み込むボディのマテリアルをより頑丈にさせています。PEラインの0.4号で200m巻くことが出来ます。
バス釣り初心者実用編:おすすめベイトリール
ベイトリールはスピニングリールと違ってハンドルの位置を変えることはできません。なので右ハンドルか左ハンドルかをまず初めに選ぶ必要があります。利き手で投げて逆の手で巻くのならハンドルは利き手ではないほうを選びましょう。またブレーキ性能にどれを選ぶかを決めなくてはなりません。
ブレーキ性能
遠心ブレーキ、マグネットブレーキ、デジタルコントロールの3つのブレーキ性能があります。遠心ブレーキは昔からある方法でスプールの回転による遠心力でブレーキがかかります。飛距離はこの3つの中で一番飛びますがバックラッシュも多くメンテナンスが必要で初心者にはあまりおすすめできません。
マグネットブレーキは磁石の強度をダイヤルによって変更することによりブレーキを調整します。ブレーキの利きが着水まで変わらないのでバックラッシュはしにくいです。デジタルコントロールはスプールの回転速度を読み取りブレーキ力を電子制御させます。
バス釣り初心者におすすめのベイトリール①シマノ ベイトリール 17 バスワン XT
シマノのバスワンXTです。遠心力ブレーキですがシマノ独自の性能によりスムーズなキャストを実現しバックラッシュしにくい構造になっています。ギア比7.2とハイギアで自重は210gです。