エギングに欠かせない「エギ(餌木)」
ライトソルトゲームの中でも今や王道を行くエギング。「エギング」とは、ルアーの代わりに「エギ(餌木)」を使ってアオリイカやスルメイカを釣る、イカ釣りのことです。防波堤など気軽に行ける場所で手軽に楽しめ、けれどハマると奥が深い、そんな懐の深さが魅力的です。釣った後に美味しく食べられることも人気の一つでしょう。このページではそんな「エギング」に欠かせない「エギ」をご紹介!!数多ある種類やその選び方を知り、釣れるエギってどんなものか探っていっちゃいましょう!
エギ(餌木)の歴史
「エギ」の歴史は古く、諸説ありますが、そのルーツは江戸時代の後期にあると言われています。発祥の地も諸説あり、奄美大島であるとか九州地方のどこかであるとか様々ですが、その時代頃から九州地方でこの「エギ(餌木)」を用いたイカ釣りが行われてきたことは確かなようです。現在のようなカラフルなペインティングや飾り付けが施されたものではなく、楠や桐などの材木を火で炙り、木目を美しく見えるように加工を施して作られたとてもシンプルな作りの「エギ」が一般的でした。
見た目もカラフルでかわいい
「エギ」はイカに視覚的にもアピールする必要があるため、カラフルなカラーで彩られています。エギングの流行によって、各メーカーが趣向を凝らしてさまざまな「エギ」を販売してきたため、多彩で多様、見た目にもかわいい「エギ」がたくさん。若い女の子も参加し始めてきた最近のライトソルトゲームの中で、エギングが特に人気なのは、「エギ」の見た目のかわいさ、何か集めたくなる魅力もその人気の理由の一つです。
エギの種類
釣れる「エギ」と一概にいっても、エギングを行う際の天気や海中の濁りなどの水中状況、そして時間帯や季節といった環境条件によって大きく異なります。どのような条件でどのような「エギ」を選択すればよいのか?ここでは大きく「エギ」のサイズやカラー、そして重量の観点からその種類を見ていきます。さまざまな「エギ」の種類を知り、エギングに生かしちゃいましょう!
エギの種類① サイズ
「エギ」の大きさは様々あります。どこで見分けるかと言うと、商品に書かれている「号数」。1号が「1寸」でおおよそ3.03cmです。販売されている「エギ」は、2.0号から4.5号のものまで0.5号刻みであり、長さで言うと6.06cmから13.63cmまでの違いがあります。メーカーによっては細部が違ったり、より大きいものやより小さいものまであります。
サイズによる使い分け
よく言われるのが季節による使い分けです。イカは基本的に自分の大きさより大きな魚やエビは食べないため、狙う時期のイカの大きさによってサイズも変えていきます。秋のまだ子イカから少し大きくなった程度のイカを狙う時は、3号あたりの小さめの「エギ」を、春になり産卵期でイカが大きくなってきたら、3.5号より大きめの「エギ」を使います。
狙うポイントや海流によっても使い分ける
また、狙うポイントや海流の流れによる使い分けもあります。「エギ」のサイズはより大きい方がより遠くまで飛ばすことができるので、遠くのポイントを狙いたいときは、大きな「エギ」を使います。海流の流れが速い時などは、小さい「エギ」では流れに負けてしまうので、この場合も大きな「エギ」を使用した方がよいでしょう。
エギの種類② カラー
「エギ」はそのカラーも多種多様で魅力的。でもあまりにも多すぎて何を選んだらいいか迷ってしまいます。「エギ」のカラーを見るとき、見方としては「エギ」の背中の色と下地の色の2つについて見ていくと分かりやすくなります。「背中」の色が、イカにアピールする要め、「下地」の色が背中の色に合わせ、さらに状況によってその効果を補完する役割をしています。
背中のカラー
背中のカラーは本当に様々です。紫、オレンジ、青、緑、黄色、赤、文字のみでは上げきれないほど多種多様なカラーがあります。このカラーの使い分けの基本となるのが、イカの色の認識の仕方です。イカには色の認識の能力がなく、それぞれのカラーは「明るい」か「暗い」かで認識されます。この内、最も「明るい」カラーが黄色。緑や青も明るめの色として認識されます。反対に「暗い」カラーが赤や紫。オレンジや紺、ピンクは中間のグレーの色として認識されます。
背中のカラーの使い分け
「明るい」カラーである黄色や青、緑は晴れの日の日中など海の透明度が高いときに効果的です。反対に「暗い」カラーである赤や紫は、海中の透過性が低く、濁りが強いとき、または月のない夜に用いられます。赤や紫は濁りの中ではその「暗さ」が周りから浮き立っているようにイカからは見えるからです。一方、ピンクやオレンジなどの中間のカラーは上記の中間のシチュエーション、つまり曇っている日中や月明かりの弱い夜、海中の透過性も中間くらいのときに用いられます。実際にエギングをするときはこのような状況が多いため、ピンクやオレンジのカラーを用いる場面が必然的に多くなります。
下地のカラーによる使い分け
「エギ」の下地の色の選び方としては、まず「背中」の色の特色をさらに強めるカラーを合わせる方法があります。イカにアピールを強めたい「明るい」黄色などを背中に選んでいる場合には、キラキラと反射の強い「シルバー」を、「暗い」紫や赤を選んでいる場合には、同じ赤系の色を、といった感じです。または「様々な色」が混じっているカラーの場合、状況と時を余り選ばないので、使い勝手のいい色と言えます。
エギの種類③ 重量
「エギ」はサイズによって重量ももちろん変わってきます。しかし、メーカーやボディの素材、またオモリの位置などによってその重量を様々です。ですから、同じサイズであっても、タイプによって重量はかわってきます。主に、「ベーシックタイプ」「ディープタイプ」「シャロータイプ」といったタイプがあり、それぞれ同じサイズでも重量が変わってくるので、重量(グラム)や商品名のタイプ表記によって、見分けられます。
タイプによる使い分け
基本的には「ベーシックタイプ」を使います。各社によって違いますが、港や防波堤といった一般的なエリアでの状況を想定して作られているので、まずはこのタイプを使ってみて、釣れない場合に他のタイプを使用します。海が荒れていたり、近場は多くの方にもう探られていて遠方を狙いたいとき、そんなときは「ディープタイプ」を。「ディープタイプ」はまたの名を「シンキングタイプ」という通り、「エギ」が沈むスピードが速いので、水深の深い場所でフォールのテンポを上げたりすることもできます。また、水深が浅く、ゆっくりと「エギ」を沈ませたいときは「シャロータイプ」の「エギ」を使うと釣果が期待できます。秋などは新イカはまだ浅場の海草地帯に留まっていることが多いので、「シャロータイプ」がおすすめです。
エギの選び方
このように、「エギ」はそのサイズやカラー、重量で違いがあり、それぞれのマッチングした状況があります。ですから、エギングの際には状況に応じたいくつかの「エギ」を用意する必要があります。初心者の方であれば、まずは「サイズ」が3.5号から。余裕があれば、春用に3.0号を、秋用に4.0号をそろえます。「カラー」はまずは中間アピールのピンクやオレンジを。慣れてくればよりアピール度の高いものや低いものへと広げていきましょう。そして、「重量」のタイプは、まずはベーシックタイプを。シャロータイプやディープタイプは「エギ」の動きがかわってきますので、エギングに親しんできた後、より深いところまで知りたいときに打ってつけです。
エギのおすすめ3選
さて、ここまでは「エギ」の一般的な種類と選び方をご紹介してきました。ここからは、実際の「エギ」の商品を見て、釣れる「エギ」とはどんな「エギ」か見ていきましょう。
エギのおすすめ① パタパタQラトル デュエル
amazonの売れ筋ランキングでも上位にくるデュエル社の「パタパタQラトル」。夜光ボディによる光のアピール、パタパタフィンスリムによる波動と音(エビ音)によるアピールでイカを引き付けます。そのアピール力の高さから、根掛かりの心配のないところであれば、キャストして沈ませた後、しゃくりを入れて何もしなくても釣れてしまうほどです。是非、おすすめしたい逸品です。
エギのおすすめ② エギ王K ヤマシタ
次はヤマシタから販売されている「エギ王K」。なんといっても「ケイムラ」と「490グローエッジ」による発光が高いアピール力を持ちます。さらに、尾の部分につく「ハイドロフィン」によってキャスト後のフォールの際に「エギ」の姿勢が安定するため、フォール時のイカの食い付きを高めてくれます。大型イカの釣り上げ報告も多い商品です。
エギのおすすめ③ エギ番長 エバーグリーン
最後はエバーグリーン社から販売されている「エギ番長」。そのフォルムは昔ながらの「エギ」を彷彿とさせます。受け継がれた伝統をしっかりと保持しながらも、カラーリングやフィン部分に現代の最先端の技術をしっかりと植え付けた至極の一品です。釣りやすさと釣れやすさを兼ね備えた、まさに王道をいく商品と言えるでしょう。
エギの種類と選び方、おすすめのまとめ
さて、ここまで「エギ」の種類と選び方、おすすめをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?エギングの対象となるイカは、アオリイカ、コウイカやスルメイカと多様ですが、季節や天候、時間帯や海中の透過性で釣れる「エギ」は変わってきます。ですけど、ベーシックな「エギ」やロッドでも釣れてしまうのがエギングのとっかかりやすい部分でしょう。美味しいイカを味わうために、さらにエギングを楽しむために、「エギ」選びを楽しんじゃいましょう!