アルコールストーブを自作しよう!コーヒー缶から百均素材まで楽々簡単DIY!

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それが終わったら、最初に紹介した「基本の作り方」で出てきた「部品A」を作りましょう(これはコーヒーやビールのアルミカンを使います)。灰皿の口の大きさに合わせてホチキスで留め、灰皿の中に差し込みます。これで完成です。

アルコールストーブ種類別自作例⑤|高火力にしてみよう

火が出る穴の数を16個にした一般的なタイプは、固形燃料程度の火力を出せると考えておけば大丈夫です。ただ、使い道によっては、それ以上の火力が必要になる場合もあります。そこで、より高火力のものを作ってみましょう。

炎の穴の大きさと数を工夫しよう

火力を高めるには、火が出る穴の大きさと数を調整します。基本的には、火が出る穴を大きくして数を増やせば、それだけ炎も大きくなると考えられます。1mm程度の穴を16個開けた場合を基準にすると、同じ大きさの穴を24個、36個と増やしていくにしたがって、火力を上げることができます。

そこでまずは、「弱火なら16個」「中火なら24個」「強火なら36個」という要領で、1mm程度のジェット孔を開けましょう。その後燃焼実験をして、思ったよりも火力が低い場合には穴の大きさを大きくするようにしましょう。なお、火力が大きくなると、そのぶん燃焼継続時間が短くなることに注意しましょう。

あると便利!アルコールストーブのパーツ①|五徳(ゴトク)も作ろう

ゴトクとは、加熱する鍋などを乗せておく台のことです。アルコールストーブは構造が単純なので、そのままでは鍋などを乗せることができません。そこで、ゴトクも自分で作ってしまいましょう。ここでは、100均で買えるものを使う方法を紹介します。

五徳でより実用的に!

100均に行くと、ワイヤーネットに引っ掛けて使う、金属製のカゴが売っています(側面がワイヤー状に、底面がメッシュ状になっているタイプです)。このカゴの取っ手部分をカットし、上下をさかさまにしてかぶせれば、ゴトクとして使うことができるのです。商品をほぼそのままの形で代用できるので、とても簡単です。

あると便利!アルコールストーブのパーツ②|風防(風よけ)も作ろう

野外で火を起こすときには、風に悩まされます。特に自作をした場合は、市販の火器に比べると、どうしても風の影響を受けやすくなってしまいます。そこで、風よけのためのパーツを自分で作って、どんな状況でも安心して使えるようにしましょう。

野外の風対策もバッチリ!

味噌汁を作るときに使う「みそこし」を代用すれば、簡易的な風よけができあがります。ステンレス製の棒を2本用意して「みそこし」の口のところに固定すれば、簡単なゴトクにもなります。「みそこし」の中に置いて点火すれば、少々の風が吹いても消えることはありません。

あると便利!アルコールストーブのパーツ③|消火蓋も作ろう

火を消そうとして、息を吹きかけるとかえって危険です。火が燃え上がり、けがや事故の原因となりかねません。そこで必要になるのは、上からかぶせて消火するための「消火蓋」です。そこで、市販の物を少し加工するだけで消火蓋を作る方法を紹介します。

燃料無駄なし安全消火!

もっともおすすめなのは、計量カップを消火蓋として使う方法です。取っ手の部分を使いやすい角度に曲げるだけで、専用の消火蓋に早変わりです。これをかぶせれば、燃料をすべて使い果たすのを待たずに消火することができるので、燃料の節約にもなります。取っ手のおかげで、火傷の心配もありません。

自作アルコールストーブで料理してみよう!

この道具の使い道は、お湯を沸かすことだけではありません。料理にも使うことが十分に可能です。安定した火力を、継続して出すことができるからです。ここでは料理のやり方の一例として、ご飯の炊き方について紹介します。

ご飯を炊いてみよう!

炊飯をするには火の強さを変える作業を行うのが一般的ですが、通常のアルコールストーブには火の強さを変える機能がついていません。そこで、いわゆる「ほったらかし炊飯」をする必要があります。これは、燃料が少なくなるにしたがって火力が弱くなることを利用する方法です。

燃料となるアルコールの量を計算することで、炊飯に適した「強火→弱火」を自然に実現することができます。目安としては、アルコール15ccに対して、米1合・水200mlです。燃焼時間は約11分です。ただし、気温や風などの条件によって多少の変動があるので、実際に試して経験値を積む必要があります。

自作アルコールストーブの注意点

この道具の自作は、メリットばかりではありません。作る時と使う時で、それぞれに注意すべきことがあります。ここでは、自作にチャレンジする際の注意点について紹介します。実際に作業をする際の参考にしてください。

作成時|ケガに注意

アルミカンをカットする際には、手を切らないように気を付けることが大切です。カッターを台などに固定しておいて、缶の側を回転させながらカッターの刃に当てるようにすると、手元が狂いにくいので安全にカットすることができます。

また、カットした缶の取り扱いにも注意しましょう。切り口がとがっているので、うっかり手が滑ると指をケガする恐れがあります。対策としては、サンドペーパーで切り口を削っておくと、切り口の先端を丸めることができるので安心です。

使用時|火気に注意

火気の取り扱いにも気を付けることが重要です。特に燃料となるアルコールの取り扱いには気を付けましょう。というのも、本体の内部にアルコールを直接注いで使います。ガスバーナーの場合は燃料がボンベに入っているのに対し、アルコールストーブの場合はアルコールを持ち運ぶための容器を自分で用意しなければならないのです。

たとえば、アルコールの入れ物のフタが完全に締まっていないと、運んでいる途中でリュックの中にアルコールが染み出すことが考えられます。そうやってアルコールを含んだ荷物に、予期しない形で引火してしまう危険性があるのです。できる限りアウトドア用品店などで、専用容器を購入するようにしましょう。

自作アルコールストーブでアウトドアをより楽しく!

アルコールストーブは、簡単に作ることができます。缶の大きさや穴の数を色々と変えてみることで、自分の用途にピッタリの火器を使えるようになるという魅力があります。キャンプの目的に応じて、自分にぴったりの火器ギアを作る楽しみを、ぜひ感じてください。

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