ボラとはどんな魚?料理の食べ方や釣り方もご紹介

ボラは嫌われ者としてリリースされることが多い魚です。しかし実は食べてみるととてもおいしい魚なのです。この記事ではそんなボラの特徴や食べ方、さらに釣り方まで紹介します!この記事を見ればあなたもボラ釣りに行きたくなること間違いなしです!

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釣りクアンプを愛するアウトドア系の男です。仕事はパソコンに向かう時間ばかり・・・だから取材を兼ねた週末は「楽しいことを探してワクワク」しています。
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ボラとはどんな魚?

ボラは成長とともに名前を変える縁起の良い出世魚で、なんと80㎝を超す巨体まで成長します。卵巣を塩漬にしたカラスミは三大珍味の一つに数えられるほどに美味。古くから日本の各地で食用にされてきた魚です。

ボラは広い地域に生息する魚

ボラは世界の海に生息しています。特に熱帯や温帯の海を好み、日本の近海にも広く住み着いている魚です。特に海水と真水が混じり合う汽水域は魚影が濃い好ポイント。初夏には群れをなして淡水域を遡上する幼魚の群れを見ることが出来ます。

ボラの形態

ボラは胴が太く丸い体をしています。円柱形で頭と尻尾の向けて細くなっています。お腹は銀色で背中は灰青色です。海底の泥をエサと一緒に飲み込むことから、泥を吐き出す幽門が発達し、ボラのヘソと呼ばれています。

ボラの生態

堤防で海釣りをしていると海面で大きな音を立ててジャンプする魚がいます。あの魚がボラ。静かな凪の日にはびっくりするほど大きな音が響くことも。群れをなして一斉に競い合うようにジャンプをする共演を見せてくれることもあります。

ボラは北海道より南の海に生息している

ボラは暖かな海を好む魚で、日本では北海道以南に広く生息します。太平洋側にも日本海側にも生息。釣りのターゲットが少なくなる冬場でもボラだけは元気に海面を跳ねて、元気に自己主張する姿が確認できます。

ボラのジャンプについて

ボラのジャンプは海面から1m以上の高さまでに達します。上空に飛び上がると、空中で魚体を反転させ、お腹の銀の鱗をキラリとさせた後に背中より着水します。ジャンプする理由は体に付いた寄生虫を落とすのが目的だと言われています。

ボラは成長で名前の変わる出世魚

ボラは成長とともに名前を変えていく出世魚です。一般的に知られている有名な出世魚にはブリやスズキがいます。ブリだとワカシ → イナダ → ワラサ → ブリと名前が変わっていきます。成長する出世魚は縁起が良い魚とされ祝宴に好んで使われてきました。

ボラは出世魚

ボラは成長に合わせて5回程度名前を変えます。地域により独自の呼び名もあり細かく分類するともっと沢山の名前があります。成長する過程で有名な名前はオボコです。オボコは幼い子供の可愛い様子を表現する「オボコイ」の語源だといわれています。

ボラの名前の変化

ボラの名前の変化を体長別に紹介します。日本の沿岸にやってくるのは数センチの幼魚。幼魚が成長すると40㎝を超えトドと呼ばれるようになります。「とどのつまり」という言葉がありますがこれ以上成長しない、最後とか結末という意味でトドというボラの名前が語源に使われています。

  • 3㎝~4㎝  ハク、ゲンブク、キララゴ
  • 4㎝~18㎝   オボコ、イナッコ、スバシリ
  • 18㎝~30㎝ イナ
  • 30㎝~40㎝ ボラ
  • 40cm以上    トド

ボラは地域によって名前が変わる

ボラは日本各地に生息し地域ごとに異なる呼び名を持ちます。地域によって呼び名が変わる魚は沢山いますが、その中でもボラの呼び名は特に多いです。生活に根差してきた魚だったことが窺えます。代表的な呼び名を紹介します。

  • 秋田    ツボ、ズボ、ツブラ
  • 三重や兵庫 チョボ、デコ
  • 関西地方  伊勢鯉
  • 東京    すばしり、すばこ

ボラは食べることができる

ボラはもちろん食べることが出来ます。江戸時代にはタイヤヒラメの高級魚に次ぐ魚でとても人気がありました。現在でも漁により捕獲され流通しています。釣ったばかりの新鮮なボラは刺身でも美味しく食べることが可能でとっても美味しいです。

ボラは東海地方より南で食用として親しまれている

ボラを好んで食用にする地域は東海地方より南が多いです。食べ方は刺身や煮物、焼き物、揚げ物と何にでも相性が良くクセのない淡白な味わい。特に卵巣は魚体と比較すると大きく美味です。卵巣は塩漬けにし乾燥させてると「からすみ」になります。

ボラの旬は冬

ボラが美味しくなるのは秋から冬にかけてです。寒ボラと称される冬のボラは、淡白で上品でありながら程よく脂がのり濃厚な味わいを楽しむことが出来ます。逆に夏のボラは「くどさ」を感じないさらりとなめらかな口当たりで食欲が落ちる時期にも食べやすいです。

ボラは高級魚!

釣りでは外道の扱いをされる事が多いボラですが、実は美味しい高級魚です。淡白な白身と血合い部分が紅を差したような濃い赤色をしています。見た目も美しい紅白の色目は縁起が良い魚と言われる一因でもあります。

ボラ料理をご紹介!ボラは刺身が有名?

綺麗な海で釣れたボラは刺身が美味しいです。ボラの背中の身はヒラメにも負けないようなコリコリっとした歯ごたえ。上品なタイの刺身と濃くて力強いアジの刺身を同時に食したような味わいです。

ボラ料理をご紹介|刺身

ボラの刺身を食すには鮮度も大切ですが、釣った直後に頭と内臓を取り出すことが美味しく食べるポイント。すぐに悪くなることはありませんが、匂いのモトは早く処理するのが鉄則。このひと手間だけで随分と味わいに差が出ます。

ボラの刺身のレシピ「カルパッチョ」

ボラのカルパッチョ:オリーブオイルに塩コショウ、柚子を振りかけることで匂いが気になる方も美味しく食べられます。超簡単に完成だけどとっても美味しい!ワインにも日本酒にも合うお酒のあてにピッタリです。

  1. ボラをスライスし皿に盛り付ける
  2. 柚子を洗い皮をむく
  3. 塩、ブラックペッパー、醤油を各適量ふりかる
  4. オリーブオイルを好みの量かける
  5. 柚子を軽く絞りカイワレ大根を添える

ボラ料理をご紹介|唐揚げ

ボラを美味しく食べる唐揚げのレシピです。サクッとした衣の中に閉じ込めた白身は、ふっくらでほくほくです。しっかりと身があるので食べ応えも十分です。下味をしっかり付ければ匂い消し効果も十分に発揮します。

ボラの唐揚げのレシピ

  1. ボラを三枚におろし一口大に切る
  2. ジップロックにカットしたボラを入れる
  3. 下味に醤油、酒を大さじ1づつ入れる
  4. 生姜、ニンニクを適量入れる
  5. 揉み込むようにして下味を漬ける
  6. 15分程度付ける。しっかり味を付ける時は一晩
  7. 小麦粉と片栗粉を袋に入れ混ぜる
  8. 170度~180度の油で揚げる

ボラ料理をご紹介|味噌汁

ボラの味噌汁のレシピです。魚のアラも余すことなく使える料理です。アラを使うコツは、臭みを抜く下処理のあります。ざるに入れたアラに熱湯をかけ、雑味の原因となるあくや汚れを落とします。このひと手間が料理を美味しく仕上げます。

ボラの味噌汁のレシピ

寒ボラは脂がのってみそ汁には最高です。冬の釣りで冷め切った体にはみそ汁の温かさは格別。アラも使えばお出汁がとっても美味しく一味も二味も引き立ててくれます。魚の脂が表面に浮いたお味噌汁をフーフーと食べると身も心もあったまること請け合いです。

  1. アラを適当な大きさにカットし下処理の熱湯をかける
  2. 水からアラを入れ沸騰したら弱火にし10分煮る
  3. 生姜、酒みりん、味噌を入れる
  4. ボラの身を入れ更に10分煮る
  5. 味噌を入れたら沸騰させないのがコツ

ボラ料理をご紹介|からすみ

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