ヌタウナギが事故原因?驚異の粘液や実は美味しい料理を解説します!

脊椎動物として最も原始的な一群で、硬骨魚類で体型が似ているウナギ類とは全く別の種類で現生の他の魚類からも最も遠縁のグループに属しており、魚でもありません。ヤツメウナギとは最も近しい生物とされています。詳しく紹介している記事があるのでご参考ください。

ヌタウナギの生息地と分布

浅場から水深10〜270メートルの海底の砂泥中、日本では主に宮城県仙台湾〜九州南岸まで生息しています。朝鮮半島では南部に分布しており、韓国ではメジャーな食材です。比較的浅瀬にいますが、他の種類はほとんどの種が深い海に生息しています。

ヌタウナギの生息環境と食性 

夜行性であり、昼間は海底の泥の中に潜んでいて、魚類、貝類、エビやカニ、多毛類なども食べてしまいます。ゆっくりと蛇行して泳ぎ、刺激を受けると8の字に身をよじって、獲物にくっつき舌歯を獲物の体内や腐肉に突き刺して肉や内臓をそぎ取るように食べます。

せっかく漁網に入った魚が粘液まみれになり、体や内臓を傷つけられてしまうので漁師には嫌われています。

事故の原因にもなるヌタウナギの強力な粘液の正体は? 

体がぬるぬるした液体に覆われている生物ですがこのぬめりが原因で様々なトラブルが起きてしまいます。この生物にとっては敵に向けて放つ大事な粘液で、その成分も本来なら特に悪いものではありません。この成分などについてご紹介します。

アメリカでは事故の原因に

2017年の7月13日、アメリカ西部オレゴン州で、この生物が原因の交通事故がありました。ヌタウナギを積載したトレーラーが横転したことで、道路に粘液が広がってしまい、後から来た車4台が次々とハンドルを取られスリップ事故を起こしました。この事故で乗用車1名が負傷しましたが、命には別状はありませんでした。

襲ってきた魚を殺すことも

心臓が複数あり、捕食者に噛みつかれれば、ぬめり液を出しながら自分の体を結び敵から逃れたり華麗な攻撃能力が備わっています。危機に陥ったり苦痛な場合に、即座に1秒あたりカップ4杯分にも及ぶ体液を放出します。攻撃してきた魚はエラを詰まらせ、窒息。他には穴に入り込んだりして撃退します。

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