カマツカは飼育できるの?飼育方法や注意点、混泳におすすめの魚も徹底解説!

カマツカは日本の川に棲んでいるキスに似た魚です。そんなカマツカの飼育は難しいと言われていますが本当なのでしょうか。そこで、カマツカの特徴や生態、カマツカの飼育が難しいと言われている理由や飼育する際のポイントと注意点をご紹介していきます。

この記事をかいた人

釣りにキャンプや登山までアウトドア大好きライターです。 最近狩猟免許を取得しました。
Array

カマツカとはどんな魚なの?

一般的にはあまり広く知られていない魚ですがナイーブかつユニークな一面もありアクアリウム愛好家の中では人気のある魚です。日本の広い範囲に生息していますが、近年では場所によって個体数の減少が危惧されている傾向もあります。

カマツカの生息地域

国内では岩手県、山形県以南の本州、四国、九州に、国外では朝鮮半島や中国にも生息しています。コイ科に属している淡水魚で主に河川の中・下流域や灌漑用の用水路、湖の沿岸など、流れが穏やかで川底が砂や砂礫の場所を好んで生活しています。

性格は臆病

大変臆病な一面があり敵から身を守るために砂の中に隠れることがよくあります。このことから「スナホリ」・「スナモグリ」・「スナムグリ」などの別名を持っています。砂へ潜って目だけを出している姿は大変ユニークです。

絶滅危惧種に指定する県も

絶滅危惧種として指定している都道府県があります。東京都や神奈川県では準絶滅危惧種に指定されています。水の澄んだ清流に生息するカマツカにとって、環境の変化などにより適した環境の減少が一つの要因として考えられます。

カマツカの特徴

呼び慣れない名前の由来は硬いウロコの形質からきています。また口の付いている位置や、さらにその複雑な構造は他の魚にはあまり見られない特徴的な一面を持っています。ここでは個性的なウロコや口について紹介します。

ウロコが硬い

カマツカのウロコは硬いのが特徴で名前の由来にもなっています。「鎌の柄のように硬い」というのが説ですがもう少し掘り下げると鎌の柄の製材として使われるバラ科のカマツカという木があり、直接的にはここからきています。調理の仕方によってはウロコの処理がかかせません。

吻が尖っている

口は腹面にあり先に尖っているのが特徴です。一対のヒゲも付いています。口の先には吸盤のついた小さな突起が多数あり、水底の餌を獲るのに大きな役割を果たしています。上の方についた目と先に細長い口先は馬の顔の形によく似ています。

カマツカの生態

アクアリウムをする際にカマツカを水槽の汚れを軽減してくれるという理由で選択する人も少なくありません。それは特有の餌の食べ方が関係しています。ここでは餌を食べる時の特徴や、どのくらい生きられるのかなどカマツカの生態についていくつか紹介します。繁殖について興味のある方も必読です。

砂ごと餌を食べる

餌を食べるとき砂も一緒に口に入れてしまう特徴があります。がしかし吸い込んだ砂はエラを通して吐き出すという器用なところがあります。カマツカの飼育方法を調べるとよく目にする「掃除屋」と呼ばれる所以はここにあります。混泳で飼育したときに出る砂底に落ちた他魚の残飯なども一緒に食べてくれるからです。

寿命は5年

寿命は一般的には5年ほどと言われています。自然下と人工的に飼育する個体それぞれに寿命年数の大差はありません。長寿といわれるコイと同じ科に属すもののコイほど長生きはできませんが中には飼育で6年という経験談があるので5年以上飼育できる可能性も十分にあります。

5〜6月が繁殖期

5〜6月に繁殖期を迎えます。産卵は夜間に行われ川底の砂の中に卵を産み落とし6日ほどで孵化します。研究目的以外の一般的な飼育下での繁殖はあまり実例がありません。偶然に産卵が行われたとしても孵化後の稚魚の飼育は難しいのが現状です。孵化したあとは1〜2年で成魚となります。

カマツカの飼育のコツは?

水槽選びや使用する水、餌について押さえておきたいポイントを紹介します。まず知っておきたいのはカマツカの性格です。臆病で神経質という点を理解した上でもなるべく自然環境に近い状態を整えてあげることが大切です。

大きめのフタ付きの水槽が必要

成魚になると大きいもので20センチ近くにもなることがあります。また臆病な性格を考慮して隠れられる場所も作ってあげる必要があります。さらに他魚との混泳飼育も考えると水槽の大きさは60センチから90センチが適切なサイズです。また跳ねて水槽の外に飛び出してしまう可能性も考えられるのでフタ付きを準備します。

水の環境を整える

水の環境を整えるのは長く飼育する上で非常に重要です。水温は20度〜26度ほどが適しています。特に暑さには弱いので30度を上回らないように注意します。水はカルキ抜きをした水道水でも対応できます。水の交換が1週間〜10日を目安に行います。水槽の掃除も同じタイミングですると効率的です。

色々な餌を食べさせる

色々な餌をバランス良く与えます。カマツカは雑食なので餌が偏ることは健康上によくありません。餌を他魚の残飯に頼ってしまうと気づいたら痩せてしまっていたということもあるので注意します。肉食なので人工餌やアカムシが主な餌となりますが、キャベツも食べてくれます。バランスを考えて間に組み入れてあげましょう。

底砂には田砂を使う

水槽の底砂には丸みがあり細かすぎない田砂を使用します。角がある砂だとカマツカを傷つける恐れがあったり、細かすぎるとカマツカが砂に触れ合う度に底砂が舞い上がってしまい鑑賞に適しません。砂の厚みの目安は身体が半分隠れるほどで十分です。生態上砂と密接な関係を持っているので適切なものを入れてあげるようにします。

カマツカを飼育する際の注意点

ここでは底砂のメンテナンスや、エビとの混泳の注意点など一歩踏み込んだ飼育上の注意点を紹介します。中でも水槽の掃除屋という異名を持っていることで底砂の掃除の必要性について勘違いしているケースが多いので必読です。またカマツカがまったく砂から出てこないという時の対処法も覚えておきましょう。

定期的に底砂をきれいにする

定期的な底砂の掃除は必必須です。他魚の食べかすやフンは徐々に底砂に溜まりバクテリアによる分解も追いつかなくなります。カマツカによって砂がろ過されるのである程度は清潔は保てますが人の手による掃除は必須です。きれいな水に生息するカマツカにとって汚れは病気を引き起こす原因にもなります。水の交換と同じスパンで行います。

エビと一緒に飼わない

エビとの混泳は絶対に避けましょう。カマツカが餌を食べる際に吸い込むことで近くにいるエビも一緒に食べられてしまうことがあります。カマツカもエビも生活圏が低層なので活動域が被ってしまいます。お互いに性格は大人しいので喧嘩をすることはありませんが、気づいたらエビがいなくなっているということにもなりかねないので注意が必要です。

砂から出てこない

水槽に移した初期によく起こることで砂に潜ってしまってしばらく出てこないということがあります。慣れない環境下に置かれて警戒をしているのが原因です。このような時は水槽を過度に覗き込んだり水槽を叩いて刺激を与えることはしないようにします。また2〜3日水槽の3面を布などで覆って落ち着かせてあげるのも一つの手段です。

カマツカの飼育は掃除がいのち おすすめ掃除アイテム

きれいな生活環境を好むカマツカにとって水槽の汚れは大敵です。澄んだ水、コケがあまり生えていない水槽内の状態をなるべく保ち適した環境を作ってあげたいところです。しかし面倒な作業が避けたいところでもあります。簡単に、効率的に掃除をするためには道具はかかせません。ここでは適した掃除アイテムをいくつか紹介します。

メラニンスポンジ

レック 激落ち MEGA ( メラミンスポンジ ) S-698

Amazonで見る

時間の経過とともにどうしても避けられない水槽のコケや水垢を簡単に落とすにはメラニンスポンジがおすすめです。指先の力で簡単に汚れが落ちます。コストもあまりかかりません。ただしアクリル素材の水槽には傷をつける恐れがあるので注意が必要です。ガラス素材であれば問題なく使用できます。

スクレーパー

Flex コケとり スクレイパー

 

Amazonで見る

メラニンスポンジでも落ちない頑固な汚れには専用のスクレーパーを試してみましょう。コケの付着面にしっかりフィットしてくれるのでかなりきれいに削ぎ落としてくれます。あまりお金をかけたくないという人は100均に売っている三角定規でも可能です。掃除しにくい水槽の隅までしっかり磨くことが可能です。

プロホース

 

水作 プロホース エクストラ Mサイズ
NEXT プロホース