カラフトマスとは
皆さんカラフトマスをご存知でしょうか?マスとはサケ目サケ科に属しておりサケの仲間です。その中でもカラフトマスはニジマスやイワナ、ヤマメといったマスの仲間ですが、認知度はあまり高くありません。ここからはカラフトマスはどのような魚なのかを詳しく紹介していきます。
カラフトマスはサケの仲間
前述した通りサケの仲間です。仲間のニジマスやサケと同様に河川で産まれて海に降り、約1年ほどで河川に戻り9月〜10月に産卵を行います。サケがほぼ100%で母川(産まれた川)に戻るのに対し、カラフトマスは約60%です。自分が産まれた川もしくはそうでない川に回帰し1000個〜1500個程の卵を産み落とします。
カラフトマスの別名
特徴や地方によって様々な呼び方があります。繁殖期に雄の背中が突起状に変形する為「セッパリマス」や、主に岩手県では皮の色が青っぽいことから「アオマス」、アラスカでは身の色が綺麗なピンク色のことから「ピンクサーモン」と呼ばれています。
カラフトマスの生息地
世界ではサケ属の中で最も生息地域が広く、オホーツク海全域、ベーリング海、北太平洋、朝鮮半島北部の日本海などに生息しています。日本では岩手県より北の太平洋側、新潟県より北の日本海側に生息しているが、オホーツク海と根室海峡に繋がる河川への遡上が約95%を占めています。他には三陸沿岸の河川で僅かですが遡上が確認されています。
カラフトマスの生態
卵の状態で積算水温が400℃ほどになると孵化し、4月頃には体長3cmほどになり川を泳ぎ始めます。一晩から数日のうちに海に降りプランクトンなどの餌を食べ、成長すると沖合に出て小魚を捕食します。海では翌年の春まで過ごし、その後母川に向かって回帰していきます。そして夏には川を遡上し産卵を行います。
カラフトマスは春を待つ魚
春を待つ魚です。卵が12月頃に孵化し稚魚は川の中で徐々に成長していきます。4月頃になり雪解けが始まると稚魚は一斉に海に降り始めます。またその時期は海に稚魚の餌となる生物が多くなる時期と一致しています。春頃に一斉に海に向かうことから春を待つ魚と言われています。
カラフトマスは偶数年は減る?
産まれてから約2年で川に回帰し生涯を終えます。つまり2年前にマスと1年前に産まれたものは遺伝的に交わることがありません。2年前の個体数が多ければ2年後の個体数も多い傾向にあります。必ずしも偶数年の個体数が少ないとは限らず、何かの影響で2年前の個体数が減れば、偶数年が多い時期や奇数年が多い時期など入れ替わりもあります。
カラフトマスと秋鮭の違い
秋鮭とは秋に獲れる白鮭のことです。カラフトマスと比べて秋鮭の方が全長が大きいですが、大きさだけではあまり見分けはつきません。カラフトマスと秋鮭の違いは色々ありますが、尾ビレに斑点があるのがカラフトマスで、ないのが秋鮭です。また繁殖期には雄は背中がでっぱり、雌は側線で色が分かれます。
カラフトマス釣りをしよう!
簡単で良く釣れ、体も大きく、食べても美味しいことから釣りのターゲットとして魅力的です。釣れる場所としては海岸や堤防、河川などです。但し、河川でのカラフトマス釣りは禁止されており、河口近くの場所も釣り禁止のところがありますので事前に確認してから釣りを行うようにしましょう。
カラフトマスの主な釣り方
8月〜9月頃になるとカラフトマスの大群が北海道の沿岸部に押し寄せます。その時期がカラフトマス釣りにおすすめです。釣りではルアーで釣る方法が最も一般的です。餌つけも必要なく簡単に釣りを行うことができます。それ以外の釣り方は同じくルアーを使用する「浮きルアー釣り」と餌をつけて釣る「ウキフカセ釣り」があります。
ルアー釣り
ルアーで釣る場合、ルアーの種類はスプーンやミノーを使います。釣り方はルアーを投げ、一定の速さでタダ巻きします。この時気をつけたいのが、ルアーは表層近くを泳がせましょう。自分より下を通るルアーには全く興味を示さないため、カラフトマスがいる場所より上をルアーが泳ぐよう意識しましょう。
浮きルアー釣り
カラフトマスより上をルアーが泳ぐようにするために、浮きルアー釣りもよく使われます。ルアーはスプーンにタコベイトをつけ遊動式のウキをつけ、一定の速度で泳がせます。魚がいるタナによってリーダーの長さを調整します。浮きルアー釣りの仕掛けは釣具店でも売られており、簡単に始めるのであれば市販品を購入することをお勧めします。
ウキフカセ釣り
ルアーよりも釣果を出したい時にはウキフカセ釣りがお勧めです。ウキは発泡ウキを使い遊動式にし、カラフトマスがいる1m前後のタナが狙えるようにセットします。ハリにはタコベイトなどをつけましょう。餌は赤く染めているイカを短冊状に切ったものが一般的です。仕掛けを投げたらそのままにするか、軽く巻きながらあたりが来るのを待ちます。
カラフトマス釣りのタックル
前述した通りカラフトマス釣りはルアーで釣る方法が一般的ですが、ウキフカセ釣りのようにウキをつけ餌で釣る方法もあります。釣り方によってタックルも多少かえる必要もあります。ここからはお勧めのタックルをいくつか紹介していきます。
カラフトマス釣りの竿
「ルアー釣り」や「浮きルアー釣り」の場合の竿はトラウトロッドもしくは6〜9フィートの長さのシーバスロッドを使います。カラフトマスの口は柔らかくハリが外れる可能性もあるため、あまりにも硬いロッドは使わない方がいいです。
ダイワ ラテオ スピニングモデル 90ML・Q
ルアー釣りにお勧めのロッドを紹介します。ダイワのラテオスピニングモデルの90ML・Qです。ルアーの重さは7g〜35gが推奨です。竿にはコシがあり魚の強い引きにも耐え、ルアーをキャストする時にもしっかりとルアーの重さをのせることができます。長さも色々あるので自分に合ったものを選びましょう。