ギギは、背びれと胸びれにの毒トゲを持っています。命に関わるほどの毒ではないですが、刺されると出来が流れるような痛みのあと、激しい痛みが数時間から数日間続きます。そのため、まずは極力触れないようにすることが大切です。万が一刺さってしまったときには、素早く落ち着いて応急処置を行います。
刺されてしまったら応急処置を
ギギに毒トゲで刺されてしまった場合には、まずトゲが残っていないかを確認します。残っている場合はすぐに毒トゲを取り除き、患部から毒を出します。毒だしをしたら、綺麗な流水で水洗いをし、消毒をします。完全に毒抜きができていない可能性や感染症の危険もあるため、できるだけ早く病院を受診することをおすすめします。
応急処置のおすすめアイテム
ギギに刺されてしまったら、腫れる前の応急処置として、このような「ポイズンリムーバー」を使う方法もあります。使い方は、刺された箇所に当て、毒を身体から吸引するだけです。毒出しをするには口で行う方法もありますが、ポイズンリムーバーを使えばより確実に毒出しをすることが可能です。
毒出しが済んでから軟膏をつければ、腫れやかゆみを最小限に抑えることが可能です。ポイズンリムーバーにも様々ありますが、今回紹介した「エクストラ ポイズンリムーバー」は手の小さい方や女性にも操作しやすく、一台持っていると便利です。
ギギを釣ってみよう
それでは早速、ギギを釣るために知っておいた方がよい基礎情報を見てみましょう。ギギがいる場所、よく釣れる時期や時間帯、釣り方やタックルについて紹介します。ナマズの仲間なだけあって、ナマズとの共通点がかなり多くなっています。
ギギのいる場所は何処?
ナマズの仲間であるギギの釣りは、基本的にナマズ釣りと一緒です。川であれば、渓流など流れの速い上流域ではなく、比較的流れが緩やかで水質のよい中・下流域を狙います。また、夜行性のため、日中は岩場や石垣に身を隠しています。活動水温は10~30度です。
ギギの釣れる時期と時間
ギギが釣れる時期は3月中旬頃から10月頃までとなっています。夜行性のため、日没後か夜の夜釣りが向いています。しかし、雨が降ると、小魚やミミズなどが流れ、水が濁り日光を遮断するため、日中でも活動している可能性があります。
ギギの釣り方を紹介
日中ならコンクリートブロックの隙間や石垣の穴から狭い所を狙う穴釣りや、水底にいることが多いため、水底を狙う仕掛けが向いています。凝った装備がなくても挑戦することができるため、初心者にもおすすめの釣りです。夜釣りではぶっこみ釣りがよいでしょう。
ギギ釣りの仕掛けとタックル
ギギ釣りの仕掛けやタックルには、バス釣り用やナマズ釣り用のものを代用することができ、試してみるとよいでしょう。ギギは比較的サイズが大きく、重みがあるため、重めのルアーを使うことをお勧めします。
ギギ釣りのおすすめタックル
それではもっと具体的に、ギギ釣りに向いているタックルはどんな具合でしょうか。ロッド、リール、ライン、ルアーのそれぞれを取り上げて紹介します。ポイントはギギの重量感に耐えうることです。これを土台に色々と試行錯誤を重ねてみましょう。
シマノ ワールドシャウラ 1652R-3
「シマノ ワールドシャウラ 1652R-3」は全長1.98m、仕舞寸法130cm、自重115g、キャストウェイト7gから28gのロッドです。ギギ釣りは小さな水路や支流で十分楽しむことができるため、ショートロッドで十分です。このロッドは軽い力で投げることができることが特徴です。
ギギはある程度重量感がある魚であるため、バッドに強度があり、かつ、しなり過ぎると扱いにくいので、しなり過ぎないロッドをおすすめします。しなやかにゆっくりと曲がり、ゆっくりと元に戻るグラスロッドや張りのあるカーボンロッドが向いています。
ダイワ タトゥーラ 100SH-TW
「ダイワ タトゥーラ100SH-TW」は巻取り長さ77cm、ギア比7.3、自重225g、最大ドラグ力5kg、標準巻糸量12-140、16-100、20-80のリールで、壊れにくく安定しており、シンプルな構造であることが強みで、評判の高い商品です。
ギギ釣りには、糸巻き量が多く、力強いベイトリールを使うことが基本です。その中でも、ギギの重量感に耐えうる強度のあるラインを巻くことができるもの、巻き取りの速いもの、耐久性のあるものをおすすめします。
モーリス バリバス 鯰マックスパワー
ギギは重量感があるため、強度の強いラインを使うことをおすすめします。ナイロンラインもトラブルが少なく扱いやすいですが、PEラインの方が強度が強く、ギギ釣りに適します。ただ、コシが弱く絡まる可能性があるため、扱いには注意が必要です。
この「鯰マックスパワー」は、葦などに引っかかっても回収できる強度があり、蛍光トロピカルカラーのラインはその明るい色から、ラインを見失うことなく、初心者でも釣りを楽しむことができます。
スミスキャタピー
ギギに向くルアーを考える時には、ミスバイトが多いことと、目の悪さに訴えることのできるものを選ぶことがポイントです。ギギは夜行性ということもあり、夜はどう猛になりますが、ルアーに食らいつくのが苦手です。そのため、柔らかく設計されていることや、カスタムしてダブルフックにするなど工夫が必要です。
また、目が悪いため、音が鳴ったり動きがわかりやすいアピール力の強いルアーが向いています。そこで、この「スミスキャタピー」は、細かく首を振り、全体的に丸みのある形からしっかりと水面を動かすため、アピール力が高くなるためおすすめです。
ギギと人との関わり
ギギはいつ頃から人々に馴染みがあるのでしょうか。昔から現在に至るまでのギギと人との関係や、食用から釣り、飼育など様々な楽しまれ方、これからの関わり方についてお伝えします。
昔は身近な魚だった
ギギの一種であるネコギギは、ギギの中では最小種であり、昭和60年代までは東海地方のどの河川でも見られるような魚でした。しかし、ダム建設や河川改修などによる生息地の破壊や工業排水などによる水質汚染などにより、個体数の減少が顕著になってきています。ある意味では人間に振り回されている魚なのです。
1977年には国の天然記念物に、近年には環境省のレッドリストや水産庁のレッドデータブックをはじめ、滋賀県琵琶湖を含む各地域で絶滅危惧種として指定されています。なお、環境省のレッドリストでは近い将来に絶滅の危険性が高い「絶滅危惧1B類」に分類されています。
ネコギギ保護の動き
絶滅危惧種とされているネコギギについて、三重県では1988年から、その分布地域や生態調査が行われています。2005年には保護管理指針が策定され、絶滅の危険性が高い地区の繁殖が試みられています。また、岐阜県では1990年代以降に保全対策がなされ、2010,2011年の工事でもよりよい保全のための対策が行われています。
高級魚として食べられている?
かつては日本各地で見ることのできるメジャーな魚でしたが、上記にもあるように、今では個体数に減少により、絶滅危惧種や天然記念物として指定されていることもあり、高級な食用魚として価値ある魚となっています。
釣りの対象としてもたのしい
とはいえ、フィッシュイーターでもあるギギを釣ることは、釣り的な面白さも兼ねそろえています。その名の通り、魚を好んで食すため、ルアーにかかる際のライブ感を楽しむことができます。よりよく釣れるように、ルアー選びやルアーの使い方の研究にも熱がこもります。
ギギを知って釣りに料理に楽しもう!!
以上のように、初心者でも比較的釣りやすく、愛嬌のあるギギは、釣る迫力はもちろん、食べて美味しい、見て面白い魚です。釣りや飼育が難しい場合には、滋賀県・琵琶湖博物館や山梨県・森の中の水族館で見ることもできます。是非、ギギに興味を持ってみてはいかがでしょうか。