人食いナマズ!?世界最大のヨーロッパオオナマズの生態を解説!日本にもいる?

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ヨーロッパオオナマズ釣りの魅力は何といってもそのターゲットの大きさです。引きも強くかなり暴れるため慣れないうちは恐怖を感じるかもしれませんが、そのスリルはとても刺激的です。そのため巨大魚を専門に狙う怪魚ハンターたちのあこがれの魚となっており、沖山朝俊氏や小塚拓矢氏などの怪魚ハンターも挑戦しています。

エサでのぶっこみ釣りが主流

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ナマズ釣りは様々な方法がありますが、最もポピュラーなのはウキを使わず、針とおもりだけの仕掛けを使用するぶっこみ釣りです。仕掛けが簡単で技術も必要ないため初心者でも挑戦できますが、大物が釣れた場合の覚悟が必要です。エサには生きた魚やカエル・ミミズなどを使ってもいいですし、ペレットや死んだ魚、切り身などでも大丈夫です。

ヨーロッパオオナマズは超大型の魚のため、重さや強さに負けないタックルが必要になります。おもりは100~150号、ラインはPE6号~12号のものを用意し、ロッドも軽さや感度はあまり必要ないので剛健なものを選びましょう。ナマズ用のロッドも売っています。

ルアーにも好反応

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ヨーロッパにおいてはナマズのルアー釣りはあまり主流ではありませんが、動くものには反射的にかぶりつく習性があるのでルアーでも釣りは十分に可能です。日本でもブラックバスなどを狙ってルアー釣りをしていたらナマズがかかることはよくあります。特に水温の高いあたたかい時期は活性が高いのでお勧めの時期になります。

使用するルアーは魚やカエルのものがよく使われますが、バス釣り用などを利用することもできます。強い引きに耐えられるよう、強靭なものを選びましょう。海外のサイトではヨーロッパオオナマズ用のルアーも売っています。

日本でも釣りあげられた記録が?

ヨーロッパオオナマズはまれに国内でも捕獲情報があがっています。そのひとつが2005年に滋賀県大津市のびわこ文化公園の池で捕獲されたアルビノの個体です。体長70cmほどの大きさで体は黄金色をしていて、当時はニュースなどでも取り上げられました。ペットとして飼われていたものが放流されたとみられています。

都内の川にもいる?

2014年には中川で釣れたという情報もあります。中川は埼玉県羽生市から吉川市、八潮市などを通り、東京都葛飾区で荒川と合流する川で、そこでシーバス狙いで釣りをしていた人の竿に140cmオーバーの大物がかかりました。

色や形は日本のナマズと似ていたそうですが、日本のナマズはひげが上あご・下あご2本ずつなのに対し、ヨーロッパオオナマズは下あごのひげが4本なので見分けることができます。ナマズを釣った際はよく見てみてください。

ヨーロッパオオナマズは飼育できる?

ナマズは淡水魚のため飼育はそこまで難しくはありません。ただし、成長すると数mの大きさになるため、水槽もそれなりのものが必要です。また、パワーもかなりある魚なので、暴れたりジャンプしたりして水槽から飛び出したり、設備を壊すこともあります。分厚いアクリル製で少なくとも1辺2~3m程度、深さもしっかりある水槽がよいでしょう。

また、餌は魚、カエル、ペレットなど食べますが、生き餌のほうが食いつきがよい傾向があります。大きくなるとバケツ1杯ほどの餌が必要になってきます。よく食べるため水質も悪くなりやすいですが、ナマズは肌が弱いため水の交換には注意が必要です。寿命も数十年と長いので最後まできちんと責任をもって飼育する覚悟をもちましょう。

ヨーロッパオオナマズはどこで買える?

ヨーロッパオオナマズはアルビノの個体が特に人気で、以前は10~20cmほどの個体が数千円から1万円ほどの価格で販売されていました。しかし、ヨーロッパオオナマズは2016年に外来生物法により特定外来生物に指定され、現在では個人的な輸入・売買や無許可の飼育が禁止されています。

ヨーロッパオオナマズを飼育するには

それでも飼いたいという場合は、まず環境省の許可を得なくてはなりません。しかし、ペット・鑑賞目的での飼育は禁じられているため、水族館や研究施設などでなければ、残念ながら個人での許可はまず下りないと思われます。

飼育設備をきちんと整えたうえで書類を提出し、許可が下りて初めて飼育することができますが、マイクロチップなどを使用して個体を識別できるようにしなくてはなりません。また、繁殖も制限がかけられるなど、許可が下りてからも様々な規制があります。

なぜ飼育が禁止された?

寿命が長いこと、巨大化することをあまり考慮せずに飼い始めた心無い飼い主によって川などに放されたものが発見される事態が起こっているためです。ヨーロッパオオナマズはその旺盛な食欲から、日本に元々いる生物を食い尽くし、生態系を乱すことが危惧されて、特定外来生物に指定されてしまいました。

ちなみに無許可でヨーロッパオオナマズを飼育・販売すると個人でも3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されます。これは釣りで捕獲したものにも適用され、法律を知らなかったとしても罰則がありますので注意してください。

ヨーロッパオオナマズを実際に見てみよう!

ヨーロッパまで行けないけどヨーロッパオオナマズが見てみたい!という方には、日本の水族館で見ることができます。特に比較的規模の大きい水族館や、淡水魚を多く扱っている水族館などにはいる可能性が高いです。

以下、2018年現在で飼育している水族館をまとめました。ただし、展示の変更などもある可能性がありますので最新の情報は水族館にお問い合わせください。これら以外のところでも「ヨーロピアンキャットフィッシュ」「ウェルズキャットフィッシュ」という名前で展示してある場合もあるので探してみましょう。

展示している水族館①:伊勢シーパラダイス

三重県伊勢市にある水族館で、正式名称を「伊勢夫婦岩ふれあい水族館シーパラダイス」といいます。かつては二見シーパラダイスという名前でしたが、経営母体が変わり改装もしたことで2016年に名前が変わりました。

ここにはアルビノのヨーロッパオオナマズがおり、その黄金色の神々しさから「シーパラの神」として展示されています。他にもカワウソも人気です。また、2018年に閉館した東京タワー水族館から移ってきた「目がハートの鯉」もいて話題になっています。

展示している水族館②:わくわく海中水族館シードーナツ

熊本県天草市にあり、海に浮かべた船が水族館となっている非常に珍しい形の水族館です。天草パール・センターという施設の中にあり、真珠製品などの土産物店や、キリシタンの歴史を学べる資料館も併設されています。

館内は丸い形をしていて、1周回ると世界中の魚を見ることができる作りになっています。このヨーロッパゾーンという展示ゾーンにアルビノのヨーロッパオオナマズがいます。イルカのふれあい体験やマダイへの餌やりも人気です。

展示している水族館③:須磨海浜水族園

兵庫県神戸市須磨区にある水族館で、遊園地とも併設されています。イルカやペンギン、ラッコなどのショーや餌やり体験もある一方、他の水族館にはあまりいないようなウミヘビなども展示されていて、神戸市立ながら展示はかなり充実しています。ここにいるのはアルビノではない普通のヨーロッパオオナマズです。

ヨーロッパオオナマズはサイズも食欲もワールドクラス!

つぶらな瞳と大きな口で愛嬌のある顔をしているヨーロッパオオナマズ。しかしその正体は世界最大級まで成長し、動くものに反射的にかぶりつき犬や鳥まで飲み込んでしまう旺盛な食欲を持つ、怪物のような魚でした。しかし意外と釣りの仕掛けは単純です。ぜひヨーロッパ旅行も兼ねて、釣りに出かけてみてはいかがでしょうか。

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