人食いナマズ!?世界最大のヨーロッパオオナマズの生態を解説!日本にもいる?

主食はミミズなどの環形動物、昆虫、甲殻類、魚類です。胸びれを使って水中に渦を作り、獲物の方向感覚を奪って大きな口で飲み込みます。比較的何でも食べますが、釣りの際にはジェリフという魚がよく使われます。大きなものになると、ネズミやカエル等の小動物も食べます。

肉食性で犬や水鳥なども丸飲み

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さらに大型の個体になると、水中の生き物だけでなく水辺にいるハトやアヒル、ひいては犬や猫まで食べてしまいます。例えば、飼い犬の散歩中に水を飲ませたり、水遊びをさせたりするために水辺に近づいたときに丸飲みされてしまったなどという事件が時々起こっています。口に入るサイズであれば何でも丸飲みしてしまうのです。

人食い伝説は本当?

 

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食欲旺盛なこの魚には、犬や鳥だけでなくなんと人を襲って食べたという噂が存在します。ヨーロッパには古くから「殺し屋クノ」という、犬や水遊びしていた子どもを飲み干したという巨大ナマズの伝説があり、これがヨーロッパオオナマズではないかと言われているのです。

腹の中から人骨が出てきた!

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かつてポーランドの漁師が体長4mを超える巨大ナマズを捕獲し、腹を開いたところ、金属製のナチスドイツの鷲章と人骨が出てきました。調査したところ、かつての若い軍人の骨だということがわかったそうです。

人を食うかどうかは疑問

様々な事件や噂はありますが、本当に生きたまま人を食うのかについては疑問が残ります。その理由は、いくら大きいとはいえ2~4mのナマズが人間を丸飲みするのは難しいと推測されるためです。そのため腹の中から出てきたという人骨も、何らかの理由で水の中にあった遺体を食べたという説が有力です。

しかし、ナマズには巣の中に入ってきたものや近くで動くものに食いつく習性があるため、食べられないにしても人が手や足をかまれたという事件は時々起こっています。その際場合によっては水の中に引きずり込まれ溺れさせられる可能性もあるので、ヨーロッパオオナマズがいる川などに入るときには気を付けましょう。

ヨーロッパオオナマズは食べられる?

巨大に成長するヨーロッパオオナマズは実は食べることもできるのです。ヨーロッパでは比較的ポピュラーな魚で、ナマズの英語名である「キャットフィッシュ」としてレストランなどでも提供されています。

小型の個体は食用として重宝されている

身は白身で脂がのっており、一般的に15kgほどまでのサイズのものは特に味が良いといわれ、重宝されています。それ以上のサイズになると、脂肪が多くなり食用には適しません。かつて16世紀ごろには王侯貴族が食べる魚としてナマズがあげられていました。つまり、それだけ味が良い魚なのです。

卵には毒があるので注意

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ヨーロッパオオナマズは一度に約14~47万個ほどの大量の卵を産みますが、その卵には毒があります。人が亡くなったという事例はないようですが、捕獲したとしても食べないようにしましょう。ちなみに日本にいるナマズは卵を食べることができますが、きれいな水で養殖したものでなければかなり泥臭いため食べないほうがいいと思われます。

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