ヤマノケの怖い都市伝説!女に憑く山の化け物の正体とは?

ヤマノケがつぶやく謎の言葉

ソレが近づいて来る時に、男性は奇妙なモノが聴こえてきたと言います。それが声なのか音なのか、よく分からなかったそうです。それは、「テン・ソウ・メツ」もしくは「ケン・ソウ・メツ」と聴こえたとのこと。そしてまるで人間の言葉のように「ハイレタハイレタハイレタ…」とブツブツと呟くと言うのです。

テン・ソウ・メツ 

テン・ソウ・メツ」とはまるで意味不明に聞こえますが、こういった考察もあります。「テン」は「転」、「ソウ」は「操」、「メツ」は「滅」ではないか。人の中へと転がりこみ、操り、そして滅ぼすという恐ろしい意味なのかもしれないと言うのです…。

ハイレタハイレタハイレタ

  

「ビクンッ」と体を跳ねさせた娘と、その直後窓の外から消えたヤマノケ。そして娘は、「ハイレタハイレタハイレタ…」と言う言葉をブツブツと呟き続けるようになります。これは、少女の体の中に入れたことを喜んでいる化け物の歓喜の言葉には思えないでしょうか。

ヤマノケの正体

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正体については、色々な話が聞かれます。山の神なのではないのか?と言う意見。もしくは、飢饉による口減らしのために、犠牲にされた女性が化けたものという意見もあり、真相は分かってはいません。何にせよ、人に取り憑き体や精神を乗っ取る、悪しきものには変わりないでしょう。

女に憑く化け物  

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この話で実際に取り憑かれてしまったのは、男性が連れていた女児。様子がおかしくなってから駆け込んだお寺の住職からも、好んで取り憑くのは女性だけという話が出ています。取り憑かれた後は、49日以内に祓えなければ、一生正気が戻る事はないと言われています。

ヤマノケの起源は殺された女の子の霊 

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天明の大飢饉という、大規模な食糧難の時代がありました。ある日父親に「いいものを見せてあげようね」と連れ出された小さな女の子。大人しく付いて行くと、鋸を持った父親が泣き出します。その内狂ったように笑いながら、女の子の足に刃を立て、足を切り落とします。

そう、両親は自分たちの腹を満たすために、自分の娘を殺し肉を食べたのです。最後の親心なのか、切り落とし食べられたのは片足だけでしたが、出血多量で女の子は死んでしまいます。ヤマノケが片足なのは、この女の子が幸せに生きる子を羨み、憎んだ末に化け物として現れるようになったからだと言います。

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