イナダ料理は美味しい!美味しいイナダの見分け方&おすすめ料理12選!

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イナダの捌き方!

正しく捌けることはおいしく食べるための重要な一歩です。また台所で手際よく作業をする姿はかっこよく見えるものです。手順さえ踏めば難しいことはありません。経験を積めば誰でもきれい捌くことができます。

まずはイナダのウロコをとる

包丁やタワシを使って取り除きます。滑りがあるので軍手をはめると固定しやすくなります。100均でも手に入る専用のウロコ取りだとさらに処理が容易です。道具を動かす方向は「尾から頭」で行います。ウロコは飛びやすいのでシンクの中で流水にあてながらだと汚れにくいです。

イナダの頭、内臓をとる

胸ヒレ後部から中骨の位置まで斜めに包丁を入れて頭を落とします。次にもう一方の面からも同じ様に包丁を入れれば完了です。エラにくっついた内臓も一緒に引き出されますが全てではありません。残りは肛門から左側に切りこみを入れて掻き出しましょう。この時、血合いとともにお腹の中を水洗いし、水気はしっかり拭き取るようにします。

イナダを三枚おろしにする

中骨に沿って肛門から尻尾へ包丁を入れます。今度は背中に頭の方向へ同じように何回かに分けて切り、最後に後方から刃を滑らすようにして身をはがすと二枚おろしの完成です。次に中骨を下に向けしっかり骨に包丁を当てながら身を切り剥がすと中骨と両面の切り身のブロックに分かれ、ようやく3枚おろしの状態となります。

イナダの骨すき、皮ひき

腹にある腹骨を刃を寝かせてすくように剥がします。次に皮ひきです。身と皮の間に少し刃を入れ、左手で皮の先を掴み左右に振りながら引っ張ります。刃はまな板の方へ向けたまま動かさないのがコツです。最後に中央の血合い骨を骨抜きで抜きます。これで完成です。以下に関連動画も用意しましたので参考にどうぞ。

イナダは栄養価も優等生

青魚は身体にいいことで有名ですがイナダも同じ青魚として栄養価が非常に豊富です。食材として出回る夏から秋は暑さに食欲や体力を奪われがちな季節。そんな時は少しでも栄養分豊富な食材を選びたいところです。イナダの栄養価について解説します。

生活習慣病の予防・改善や疲労回復に効果的

代表的なものではDHAやEPAが豊富に含まれています。動脈硬化や糖尿病の原因ともなる悪玉コレストロールや中性脂肪を減らし、一方で善玉コレステロールを増やす働きが期待できる栄養素です。

またビタミンも多く含まれていて、骨を作るビタミンD、腰痛改善や記憶力、集中力低下を防ぐビタミンB12、さらに疲れの元となる乳酸を分解してくれるビタミンB1などが備わっています。特に女性に必須な鉄分も血合いの部分に多く含まれています。

イナダを生で食べるには?おすすめレシピ4選

生といっても刺身だけではありません。それ以外にもさまざまな料理があります。さらに加熱する必要がない分だけ手間もかかりません。特に旬のものは火を通さなくても脂の乗りをしっかりと舌で感じることができます。

定番中の定番「イナダの刺身」!

  1. 三枚におろします。皮引きと血合い骨の処理は忘れずに。
  2. 腹部のサクは削ぐように切り、厚みのある背部のサクは引くようにして切ります。
  3. 柔らかい身なので、少し厚めを意識して切り分けます。

さっぱりした味わいがくせになる

脂ののりと身の締まりのバランスが素晴らしくブリと比較すると「こってり」といういよりは「さっぱり」と食べられます。王道のわさび醤油以外にも、ポン酢、生姜、にんにく、付け合せにネギやミョウガなど、多種多様なアレンジでもいただけます。

味噌がおいしい「イナダのなめろう」!

  1. 身をぶつ切りにします
  2. ネギ、大葉を細かく刻みます。生姜はすり下ろし水気を切っておきます
  3. 1と2、味噌、白ごま、少量の味醂と醤油を合わせ包丁でたたいていきます
  4. 粘り気がでてきたら完成です

味噌と薬味との感動的な一体感

味噌の凝縮した旨味と香り高い薬味がイナダをしっかり包み込み、味にまとまりが出ます。粘り気があるのでご飯のおかずにも好相性です。ミョウガを加えて夏の感じを演出したり、ごま油や豆板醤を加えておつまみ風にすることもできます。

ネットリがおいしい「イナダの漬け」!

  1. 刺身用にスライスします
  2. 醤油、酒、みりん、おろし生姜を混ぜたものに身を漬けます
  3. 冷蔵庫で1時間〜半日寝かせます
  4. 皿に盛りつけ、ネギ、海苔、白ごまをかけます

茶漬けにして〆にもいける

甘しょっぱいタレに漬け込むことで刺身とは違ったネトっとした食感がくせになります。ご飯に乗せて漬け丼でいただきましょう。また長めに寝かせると味の入りが濃厚になるのでお茶漬けによく合います。飲んだ〆に最適です。ぜひわさびを溶かしてどうぞ。

洋風もおいしい「イナダのカルパッチョ」!

  1. 刺身よりも味が入りやすいように薄めにスライスします
  2. あらかじめ冷やしておいた皿に盛り付けます
  3. 塩、胡椒、オリーブオイル、レモンをかけます
  4. 刻んだイタリアンパセリをちらします
  5. 最後に白ワインビネガーを振りかけます(さっぱり食べたい時におすすめ)

オイルの香りとレモンの酸味でイタリアンな味に

和のイメージが強いイナダが見た目も味も華やかな洋風に変身します。コツは薄めにスライスすることです。これによりぐんと調味料の絡みが良くなります。レモンが爽やかさを演出しますがビネガーを加えると一気に味がまとまります。なお、背中側のサクを使うと脂が少なく歯ごたえもあるので特にこだわりたい方におすすめです。

イナダ揚げ物おすすめレシピ2選

ほどよく脂の乗った身はフライにしてもよく合います。下味の調味料やソースなどアレンジ豊富でさまざまな年代に合わせて調理することも可能です。子どものお弁当のおかずや旦那さんのお酒のおつまみにもなるので使い勝手の良さも光ります。

みんな大好き「イナダの竜田揚げ」!

  1. サクを一口大のブロックに切り分けます(刺身用にスライスしたものでも可)
  2. 調味液(醤油、生姜、みりん、にんにく、砂糖)に5分〜10分漬けます
  3. 片栗粉をまぶします
  4. フライパンに油を入れ揚げます
  5. レモンなどを絞って出来上がりです

それはまるでジューシーなお肉

火を通すことで身に締まりが出て鶏肉のような食感が生まれます。脂がのっていればジューシーさも加わります。「子どもに人気」「あっという間になくなりました」なんて声もたくさん聞かれるほど幅広い年齢層に支持されています。コツは下味の付け方。少し濃いなと感じるくらいがちょうどいいです。冷めてもおいしくいただけます。

ソースをかけて「イナダのフライ」!

  1. 適当な大きさに切った身に塩、胡椒を振ります
  2. 小麦粉を全体にまぶし、溶き卵に通します
  3. パン粉をつけて、軽くたたきます
  4. 約180度の油に投入します

外はさくっ!中はふわっ!

簡単に言えば「魚のフライ」ですが白身魚のあっさりとは違い、味の骨格がしっかりしているので甘辛いとんかつソースにとてもよく合います。さらにカラシを添えるといいアクセントになります。またタルタルソースのようなマヨネーズをベースにしたソースも適しています。

イナダの焼き物レシピ2選

塩をふってグリルに入れるだけのシンプルな塩焼きはもはや魚料理のお約束です。またフライパン1つでできるソテーなどはソースを変えれば洋風や和風など多くのバリエーションがあるのでその日の気分で楽しむことができます。「今日はおかず考えるの面倒だな」という時にどうぞ。

定番「イナダの塩焼き」!

  1. 2枚おろしの状態でも構いません。塩をしっかり両面にふります
  2. 皮面を下にして魚焼きグリルに入れます
  3. ある程度焼き目がついたら皮面を上にして焼き目がつくまで焼きます
  4. お好みでレモン、またはポン酢でいただきます

本来の味と向き合える

調味料は塩のみという潔さが粋な塩焼きは魚本来の味を堪能するにはうってつけの調理法です。脂がのっていてもしつこいと感じさせない肉厚な身には旨味が凝縮されています。ポン酢やおろし醤油と合わせても構いません。しつこくないので朝食のおかずにも合います。

濃厚ソース「イナダのバター醤油焼き」!

  1. 下味に塩、こしょうをふります
  2. フライパンに油を薄くひき、皮面から焼きます
  3. 焼き色がついたらひっくり返します
  4. 中まで火が通ったらバターを入れます
  5. バターが全体に回ったら醤油を入れて煮詰めていきます
  6. 時々スプーンで切り身にすくいかけるようにして仕上げます

香ばしいバターの香りがよく合います

小さな子どもから大人まで、大人気なバター醤油味のソテーです。お肉のようなしっかりとした質感をもっているのでバターのようなこってりした素材にとてもよく合います。濃厚なソースは野菜との相性もいいので一緒にフライパンで仕上げて付け合わせにしましょう。

イナダの煮付けおすすめレシピ2選

定番中の定番であり少し地味なところもありますが上手にできると一目置かれる、料理の腕が試されているような調理法です。そしてもちろんイナダにもすごく合うのでぜひ挑戦してみてください。味がしっかり入ったものは白米にもぴったりです。

基本中の基本「イナダの煮付け」!

  1. 切り身を霜降りにします
  2. 水と酒を鍋に入れ、切り身を入れ火にかけます
  3. 沸騰手前で火を中火にし、砂糖を入れます
  4. アクをとって醤油を入れ落とし蓋をして7分ほど煮込みます
  5. 生姜を入れてさらに3分煮込みます

みりん1、砂糖1、水4、酒4の絶対的な黄金比

「おふくろの味」の1つとして特に男性陣から熱い眼差しを向けられる煮付け料理です。黄金比さえ参考にすれば問題ありません。もちろん好みもあるので例えば煮汁にコクを出したい場合は砂糖を多めにするといでしょう。煮汁には魚の出汁もよく出るので大根などを一緒に入れて煮込むのもおすすめです。

実は簡単「イナダの水煮」!

  1. 切り身を霜降りにします
  2. 水を入れた圧力鍋に切り身を入れ強火にかけアクを取ります
  3. 塩を入れます。分量は水と身の重さに対し1%ほどです
  4. 蒸気が出たら約50分、蓋をして中火で加熱します
  5. 火を止めて冷めたら出来上がりです

鯖缶に匹敵する美味しさ

水煮にすることでその後さまざまな料理に使えます。シーチキンのようにほぐしてマヨネーズにあえたり、味噌汁に入れたり、ちょっと一品という時とても役に立ちます。圧力鍋で調理することにより骨まで食べられるので栄養価も満点です。缶詰のように常温保存はできませんが冷凍しておけば長期にわたる保存が可能です。

イナダの汁ものおすすめレシピ2選!

いいだ出汁がでます「イナダのあら汁」!

  1. 昆布でダシをとった鍋に酒、霜降りしたアラを入れます
  2. アクをとったら大根、白菜、人参、豆腐など他の食材も入れます
  3. 野菜がしんなりしたら味噌を溶いて出来上がりです。

アラを捨ててしまうなんてもったいない

頭や中骨、尾の部分など3枚におろすと必然的に余るアラは捨てずに汁ものにしましょう。骨があるので旨味が凝縮されており素晴らしい出汁が出ます。あれこれ野菜も使えるので野菜不足の人や、冷蔵庫整理の手助けもしてくれます。ベースのダシは魚ものだと風味がぶつかるので昆布を使うか、アラ本来の出汁だけに頼っても構いません。

上品な料亭風「イナダのつみれ汁」!

  1. イナダ、山芋、生姜をフードプロッセッサーで粘りが出るまで攪拌します
  2. 鍋に昆布でダシをとった水を入れ火にかけます
  3. 団子状にしたすり身をそっと鍋に入れます
  4. アクを取り除きます
  5. 酒、醤油、塩で味を決めます

もちっとふっくらとした食感

代表的なサンマのつみれと比べると淡白で食べやすいのも特徴です。面倒と敬遠されがちな「つみれ」ですが材料を攪拌し形成するだけで他の調理法とは違った食感を楽しめます。山芋はパサつきがなくし、ふわっとした優しい口当たりに仕上げます。味噌汁でもいいですが吸い物風でちょぴり上品な味を楽しみましょう。

レシピを参考にイナダをおいしく食べよう!

「値段の割に大きいので家計にも優しい」「文句なしにおいしくて栄養たっぷり」「料理方法が豊富」と良いこと尽くしな食材です。ぜひ店頭で見かけたら購入し、あなた好みの料理に挑戦してみてください。きっとその日の食卓の主役になること間違いありません。最後にイナダについてはこちら釣り方も掲載されているこちらをどうぞ。

魚の締め方に関する記事はこちら