「そういうとこだぞ」とは
言葉を耳にすればなんとなく意味が分かる人も多いかと思いますが、しかし使いすぎると時には相手を不快にさせるかもしれないこの言葉。どういう意味で使うのか改めて把握しておき、間違った使い方や不用意に相手を不快にしないためにも、調べていきましょう。
無自覚な失敗をしている人に対するツッコミ
簡単に言えば、無自覚な失敗をしている人に対して使う突っ込みの言葉です。例えば、ダイエットを志している友人が、最近体重が減りにくいと言葉を発しているのを聴いたとしましょう。
しかし、そんな友人がもし大盛ライスなどを持ってきてそのセリフを吐いていたらどうでしょうか。その気持ちの時に使う言葉こそ、この突込みとなるわけです。大まかな応用としては、「本当にそういうところだぞ」や「お前そういうとこやぞ」などがあります。
自分自身では気づかないことは多々ありますが、無自覚ほど怖いものはないです。そんな状態のときに行ってあげるのがこの言葉です。しかし、よくよく考えて使わないと少々きつい言葉になりがちですし、ネガティブな発言と捉えられて不快な思いをさせてしまう可能性もあります。
そうならないためにも、しっかりと意味を間違えずに使用し、使用する際には相手がこの言葉を使用してもいいのかどうかを確認しておくべきといえるでしょう。
ポジティブな意味もある
もちろんこの言葉にもポジティブな意味もあります。キャラクターの愛されるべきポイントや魅力あふれるポイントに対して、この言葉を用いることで、愛される理由はそういう魅力だぞと言っているわけです。
例えば、あなたの身近で憧れる人物やあるいはファンであるタレントなどの魅力的なポイントや行動を目にしたときに、そのポイント指して指摘すると、やっぱりこういうところが好きだと使うことができるわけです。
「そういうとこだぞ」の元ネタは?キム兄?
意味合いを間違えずに使用すれば、ポジティブにも使用できるこの言葉。ではどこからこんな便利な言葉が誕生することとなったのでしょうか。その元ネタの出どころを調べていきましょう。
一般的な言葉のため元ネタは存在しない
何か元ネタがあるのかと疑問に思う方もいるかもしれませんが、結論から言うと実は元ネタなどはありません。もともと一般的な言葉の中に存在し、単一の元ネタがあったから広がったという訳ではないようです。
元々使われていたということの確証とまではいきませんが、現にツイッターでは2009年ごろから使われおり、それ自体もどこかから用いられたネタというもの存在するわけではないようなのです。
2018年にこの言葉でネット掲示板ではスレッドが立っていた過去もあるようですが、特に注目されることもなく、また先ほども言った通り2009年時点ですでに使われていた言葉からも察するに、元ネタと確固たるものがないと考えられるようです。
キム兄の「そういうとこやぞ、キクチ」説が有力
一方で、有力といわれる説もあります。それが大人気番組「人志松本のすべらない話」です。番組内で、エピソードを話したのがキム兄で、その話題の中で使われた言葉が有力なのではと考えられています。
話の内容は、キム兄が車を購入したときの話です。担当となった車屋の定員キクチさんは、どうやら少々おっちょこちょいのようで、購入時に何度も間違いをしてしまっていたようです。しかし、それを何とか許すキム兄。そしてついに納車の時が来ます。
キクチさんは購入の感謝の気持ちとこれまでのお詫びの気持ちを込めて、キム兄に納車時にワインを持ってきたのだとか。これから運転するのにです。
そこでツッコんだのがキム兄でした。これから運転というタイミングでなぜ酒を持ってくるのかと。そこで出たのが「そういうとこやぞ、キクチ」だったそうです。もちろん他にも説はあるようですが、衝撃的なオチと面白さから有力と判断されているようです。
「そういうとこだぞ」の使い方①ネガティブなツッコミ
具体的なツッコみとして参考例を紹介していきましょう。あくまでも意味合いとしてはネガティブな意味になってきますが、とても汎用性の高い言葉ということが分かってくると思いますので、紹介します。
ダイエット中の人に「そういうとこだぞ」
先述もしましたが、ダイエット中の人を捕まえて放つツッコミ例です。最近体重が減らなくてさとダイエットについて、不調を唱える友人。しかしその友人の手にはあってはならないアイスが存在します。
いくら暑いからと言って、ダイエットを目指している人がアイスを片手に持っていてはそれは痩せはずはないでしょう。そんな時にあきれ顔で使用するのがこの言葉です。
無自覚な失礼発言に「そういうとこだぞ」
無自覚な出来事であれば、よくあるのが目上の人や初対面な人に向かっていう失礼発言。本人は気づいていないようでも、受け取り手によってはとても失礼な発言で気分を害してしまうことは十分あり得ます。
そんな失礼発言を行う人物に対しての鋭いツッコミになります。例えば過去に合った例が、関ジャニの小林幸子さんへの発言に対するツッコミです。小林幸子さんネットではすごいですよねと放った言葉が話題を呼びました。
聴く人のことを考えるのであれば、正しくはネットで「も」のはずです。そんな関ジャニの発言に対して、それは失言ですよという意味を込めてのツッコミが殺到しました。
批判していたのに同じことをする人に「そういうとこだぞ」
これまで批判していた内容のことを、自分でも同じように行ってしまうミスはあります。そんなミスをしてしまっている無自覚な人に当ててのツッコミです。参考例として以下に示すツイッターのコメントで触れている内容です。
今の今まで自分と仕事を天秤にかけて、どちらが大事か選択を迫る人は勘弁してほしいと言っていたにもかかわらず、実際に自分もどこが好きか根掘り葉掘り言うまで問いただす雰囲気の発言をする人を言っています。まさしくそういうところでしょう。
社員が欲しい会社に「そういうとこだぞ」
何を言っているのかと大きな矛盾をはらんだ企業の実例もあります。とある企業が社員を欲している時のことです。若く優秀な人を獲得するために、人事も働き方改革などいろいろと考えたのでしょう。
「募集要項でやりがいや熱意を示してもらい、会社に尽くしてもらおう」と発言したのです。若い人が欲しくて働き方改革をしようと考えているならば、会社に尽くしてもらうといった言葉が採用段階で出るのはおかしいと判断する人は多かったようです。
若くて優秀な社員が集まらないのはこういうところではないでしょうか。態度や言葉ににじみ出ているようです。
選考辞退に対しての「そういうとこだぞ」
企業関連というとこちらも、話題を呼んだ参考例です。とある会社へ選考辞退のメールを送った方が、その企業から返信が来ました。返信の内容には、通常返信文の末尾に「いい加減な気持ちで気持ちでの応募は迷惑をかけるだけ」とのお言葉が添えられていたそうです。