中骨に沿って肛門から尻尾へ包丁を入れます。今度は背中に頭の方向へ同じように何回かに分けて切り、最後に後方から刃を滑らすようにして身をはがすと二枚おろしの完成です。次に中骨を下に向けしっかり骨に包丁を当てながら身を切り剥がすと中骨と両面の切り身のブロックに分かれ、ようやく3枚おろしの状態となります。
イナダの骨すき、皮ひき
腹にある腹骨を刃を寝かせてすくように剥がします。次に皮ひきです。身と皮の間に少し刃を入れ、左手で皮の先を掴み左右に振りながら引っ張ります。刃はまな板の方へ向けたまま動かさないのがコツです。最後に中央の血合い骨を骨抜きで抜きます。これで完成です。以下に関連動画も用意しましたので参考にどうぞ。
イナダは栄養価も優等生
青魚は身体にいいことで有名ですがイナダも同じ青魚として栄養価が非常に豊富です。食材として出回る夏から秋は暑さに食欲や体力を奪われがちな季節。そんな時は少しでも栄養分豊富な食材を選びたいところです。イナダの栄養価について解説します。
生活習慣病の予防・改善や疲労回復に効果的
代表的なものではDHAやEPAが豊富に含まれています。動脈硬化や糖尿病の原因ともなる悪玉コレストロールや中性脂肪を減らし、一方で善玉コレステロールを増やす働きが期待できる栄養素です。
またビタミンも多く含まれていて、骨を作るビタミンD、腰痛改善や記憶力、集中力低下を防ぐビタミンB12、さらに疲れの元となる乳酸を分解してくれるビタミンB1などが備わっています。特に女性に必須な鉄分も血合いの部分に多く含まれています。
イナダを生で食べるには?おすすめレシピ4選
生といっても刺身だけではありません。それ以外にもさまざまな料理があります。さらに加熱する必要がない分だけ手間もかかりません。特に旬のものは火を通さなくても脂の乗りをしっかりと舌で感じることができます。
定番中の定番「イナダの刺身」!
- 三枚におろします。皮引きと血合い骨の処理は忘れずに。
- 腹部のサクは削ぐように切り、厚みのある背部のサクは引くようにして切ります。
- 柔らかい身なので、少し厚めを意識して切り分けます。
さっぱりした味わいがくせになる
脂ののりと身の締まりのバランスが素晴らしくブリと比較すると「こってり」といういよりは「さっぱり」と食べられます。王道のわさび醤油以外にも、ポン酢、生姜、にんにく、付け合せにネギやミョウガなど、多種多様なアレンジでもいただけます。
味噌がおいしい「イナダのなめろう」!
- 身をぶつ切りにします
- ネギ、大葉を細かく刻みます。生姜はすり下ろし水気を切っておきます
- 1と2、味噌、白ごま、少量の味醂と醤油を合わせ包丁でたたいていきます
- 粘り気がでてきたら完成です
味噌と薬味との感動的な一体感
味噌の凝縮した旨味と香り高い薬味がイナダをしっかり包み込み、味にまとまりが出ます。粘り気があるのでご飯のおかずにも好相性です。ミョウガを加えて夏の感じを演出したり、ごま油や豆板醤を加えておつまみ風にすることもできます。
ネットリがおいしい「イナダの漬け」!
- 刺身用にスライスします
- 醤油、酒、みりん、おろし生姜を混ぜたものに身を漬けます
- 冷蔵庫で1時間〜半日寝かせます
- 皿に盛りつけ、ネギ、海苔、白ごまをかけます
茶漬けにして〆にもいける
甘しょっぱいタレに漬け込むことで刺身とは違ったネトっとした食感がくせになります。ご飯に乗せて漬け丼でいただきましょう。また長めに寝かせると味の入りが濃厚になるのでお茶漬けによく合います。飲んだ〆に最適です。ぜひわさびを溶かしてどうぞ。
洋風もおいしい「イナダのカルパッチョ」!
- 刺身よりも味が入りやすいように薄めにスライスします
- あらかじめ冷やしておいた皿に盛り付けます
- 塩、胡椒、オリーブオイル、レモンをかけます
- 刻んだイタリアンパセリをちらします
- 最後に白ワインビネガーを振りかけます(さっぱり食べたい時におすすめ)
オイルの香りとレモンの酸味でイタリアンな味に
和のイメージが強いイナダが見た目も味も華やかな洋風に変身します。コツは薄めにスライスすることです。これによりぐんと調味料の絡みが良くなります。レモンが爽やかさを演出しますがビネガーを加えると一気に味がまとまります。なお、背中側のサクを使うと脂が少なく歯ごたえもあるので特にこだわりたい方におすすめです。