ガストーチってどんなもの?
簡単に言うと燃料を使用して炎を作るアイテムですが、ガスライターよりも高温で使用する場面はある程度限定されます。普段の生活でちょっとした火が欲しいシーンなどではライターの方がお手軽で使い勝手は良いですが、アウトドアや料理、工事などの特定のシーンではとても役に立ちます。
手軽に高温の炎を扱える簡易バーナー
使用するには特に難しい手順などがないため誰でも使うことができ、お手軽に強い炎を利用できます。操作一つで火の強さを好きに調節することもでき、ガスがまっすぐ噴出されるため火もまっすぐで風がある屋外での使用にも強いです。また角度なども気にする必要がなくて好きな方向から使うことができます。
それに加えライターとは500度以上もの差があるため、金属二つをくっつけるロウ付けにも利用することができ日曜大工などでも役に立ちます。種類によりますが燃料の入手や交換が簡単なものもあり、それの場合は家庭でも使用されるガス缶を購入して差し替えるだけで済んでしまいます。
ガストーチはこんなに便利!使いどころは?
火力が強く向きや風を気にすることがないという特徴から、前項でも説明したように幅広いジャンルで使用されています。主な使用例を具体的にいくつかご紹介していきます。
難しいキャンプの炭起こしに
経験が少ない人やその日の環境によっては難しい炭起こしですが、このアイテムがあれば誰であっても風が強くても楽々つけることができるます。アウトドアでは料理をするのにも暖を取るのにも火が必要になり、とても重要で欠かせないものなので重宝します。
料理の炙りや焦げ目つけに
料理でもよくつかわれていて、お寿司のネタなど魚料理によく使用され欠かせないアイテムです。風味が増したり、香ばしい味わいになったり、旨味が凝縮されたりとプラスな効果ばかりです。また焦がすためにも利用され、食材によっては焦げ目をつけることでより美味しくなるという効果があります。
ロウ付けDYIにも使用可能
本格的に日曜大工をする際に使用されることがあり、ロウ付けという手法に用いられます。この手法は金属同士をつなげる方法の3つある内の一つで強度は中間の強さになります。比較的低めの温度で溶ける別の金属を溶かして、くっつけたい金属の間に流すことで繋げることができるというものです。動画のように熱しながら流し込みます。
ガストーチで溶接はできない
一番強度が強いのは、お互いを溶かして繋げる溶接になりますが、それには専用の設備が必要になったり費用も掛かるため日曜大工としては現実的ではありません。かなりの高温が必要となり、このアイテムだけではそこまで達しないので、似たようなロウ付けしかできません。
炙ると美味しい料理
前項でもご説明したように、炙ったり焦げ目をつけることにより美味しくなる料理はいくつもあります。代表的なもので言うと魚介類などがありますが他にも肉類やデザートにも使うことがあり、その例をいくつかご紹介していくので是非参考にしてみてください。
香ばしくなる肉料理
表面を炙ることで風味がましより本格的な料理を家庭ですることができます。チャーシューや親子丼の鶏肉を炙ることで香ばしさが増したり、鍋などで使う鶏肉を炙ってから使うことで余計な油分が落ちヘルシーに食べることができます。
様々なスイーツで使うことができる
料理に使う場合、砂糖を加熱してキャラメルにすることで、香りや味わいが変化してより美味しく見た目も焼き色がついて映えます。それ以外にもプリンを焦がして香りをつけたり、マシュマロを溶かしたりとデザート作りでも役に立ちます。
ガストーチの選び方①|燃料について知ろう!
名前の通りガスを使って動きますが、構造や仕組みによって必要となるガス缶が変わるなどタイプがいくつか存在します。大きく分けると3つ、細かく見ると4つのタイプに分けることができ、それぞれにメリットとなる点とデメリットとなる点が存在するため自分の目的に合ったものを選ぶと良いです。
ガス缶の中に入っているガスには3つの種類があり、その比率はものによって違います。違いは様々ですが大きな違いとしては寒さに強いか弱いかという違いになります。プロパンが一番強く、イソブタンが中間、ノルマンブタンが一番弱いです。この違いを念頭に詳しく見ていきましょう。
カセットガス式
このタイプはさらに2つのタイプに分けることができ、それぞれ性質や特徴が違ってくるため使用する場面も大きく違ってきます。共通して言えることは、下向きに使用するとガスが漏れ炎が広がって危険なため注意が必要という点です。それぞれのメリットとデメリットを比べながら見ていきましょう。
CB缶
このタイプの最大のメリットとして挙げられるのがコストパフォーマンスが良いということです。燃料となるガス缶が様々な店で売られており入手難易度が低いのに加えて値段も安価です。デメリットは、中に詰められているガスが一番寒さに弱いものなので季節によっては外での使用が厳しいです。また火力もそんなに強くないです。
OD缶
このタイプはCBに比べると燃料を買えるお店が限られていたり値段も高くなりますが、その代わり高火力で寒さに対しても強いです。季節も気にする必要がなく、アウトドア専用のタイプとなります。
専用ガス缶のねじ込み式
このタイプもガス缶に繋いで使用しますが、大きな違いとして火力が強いという点が挙げられます。さらに接続部分がしっかりしているため、向きなど気にせずに使用することができ、寒さにも強いです。デメリットとしては、燃料となるガス缶が売られているところが限られており入手難易度が高いという点が挙げられます。
ガス充填式
これは缶に装着して使用するタイプではなく、ガスをためておく部分と炎が出る部分が一体化したタイプとなります。メリットとしてはコンパクトなため持ち運びに優れていたり、缶を別で持っていく必要がないという点が挙げられます。しかし持続時間が短かったり火力が低いというデメリットがあります。
燃料の互換性にも注意する
燃料となるガス缶にもいくつかのタイプがありますが規格さえ合えば使用することができます。中には安いもので100均などでも買えるものがありますが、安全性や火力の安定感を求める場合は、評価の高いメーカーやトーチ本体と同じメーカーのものを使うことをおすすめします。
ガストーチの選び方②|炎について知ろう!
タイプ別で特徴についてご紹介しましたが、それ以外にも物によって違う点はいくつか存在し使い勝手や経済性が変わってくるので選ぶ際にはそのあたりも注意して選ばないと失敗してしまうこともあります。
炎の形状・温度の調節ができるか
基本的にできるものがほとんどで、ねじを操作するだけで形や温度を変更することができます。用途によって調節することで節約ができたりより効率的に作業を行うことができます。例えば、日曜大工で細かい作業をするときは強く細い状態で、料理に使う際は弱く太い状態でといったように使い分けることができます。
燃焼時間はどのくらいか
これも大きな違いではありませんが小さな違いはあり、それによって経済性も変わってくるので気にしながら選ぶと良いです。充填式では数分に対して、缶を使うタイプでは1時間以上もったりとタイプによっても違いがあります。燃費が良いものを選びましょう。
着火方法はどうか
これは必ずチェックするべき項目で、手間以外にも危険度も変わってくるため購入する前にしっかり確認しましょう。おすすめはスイッチひとつで着火までしてくれるタイプで、そうでない場合ライターやマッチなどの他の火を使って付ける必要があり火傷の危険もあります。慣れてない初心者の方はスイッチが付いている方がおすすめです。
おすすめガストーチ10選①【CB缶】
ここからはおすすめの製品を10選としてご紹介していきます。まずはCB缶を使用するタイプから見ていきましょう。全体的にバランス型で、あまり使うのに慣れていない初心者などに向いているタイプです。
新富士バーナー パワートーチ RZ-730S
この製品は炎が安定していて安全という特徴があります。十分な温度と、一点を集中的に熱するタイプから広範囲を熱する柔らかいタイプを切り替えることができるので様々な場面で使用することができます。点火方法もスイッチのみで付きます。
全方向からの仕様に対応
逆さにして使うこともできる製品で、他と違う点として着火してすぐに逆さにしても安定しているという性能が挙げられ、さらにずっと逆さのままでも漏れる心配がない造りとなっています。
スペック
- 大きさ:132mm×34mm×66mm
- 重量:153g
- 燃焼時間:約110分
- 発熱量:1,820kcal/h
- 温度:1,300度 最低900度
SOTO フィールドチャッカー ST-Y450
この製品も安定していて初心者や女性でも安全にしようすることができます。炎を一点集中と柔らかい広範囲で切り替えることができ、様々な場面で使用することができます。逆さにして使用しても漏れないので安心です。
RZ-730Sとの違いはカラーリング
ひとつ前にご紹介した製品と機能や性能は全く同じです。違いはブランドと色のみなので、この二つで迷った場合は好きな方を選んで大丈夫です。
スペック
- 大きさ:132mm×34mm×66mm
- 重量:153g
- 燃焼時間:約110分
- 発熱量:1,820kcal/h
- 温度:1,300度 最低900度
イワタニ トーチバーナー
火力の調節や点火、燃料缶の交換が簡単で使いやすくなっています。逆さでも使用することができてアウトドアでの使用に向いています。
火力が強い
ご紹介した他の二つに比べると炎の温度が100度高くなっているため炭起こしなどがより早く行えます。燃焼時間も変わらないためこちらの方がお得と言えます。
スペック
- 大きさ:長さ173mm×39mm×77mm
- 重量:160g
- 燃焼時間:約110分
- 発熱量:1,600kcal/h
- 温度:1,400度
おすすめガストーチ10選②【OD缶】
次にOD缶を使用するタイプからいくつかご紹介していきます。といってもアダプターを介することでCB缶にも対応できるものが多く便利な造りになっています。
CAMPING MOON ファイヤーマン
とにかく高火力なのが特徴の製品で、炎の調節も簡単に行えます。他のに比べると音が大きいので好みが別れます。着火には別で火を用意する必要があります。
延長ロッドでさらに安心
付属でついてくるアイテムを本体に付けることで、炎が噴き出る部分が持ち手から更に離れることで安全性が向上しています。
スペック
- 大きさ:長さ570mm×370
- 重量:440g
- 燃焼時間:
- 発熱量:12,00kcal/h
- 温度:1,300度