幼虫が食べる樹は、川辺に生えるオニグルミの葉(クルミ科)です。ノグルミの葉を食べている姿も確認されています。蛹や成虫になると、餌は食べないです。
ムラサキシャチホコの画像集!
日本全域に広く分布していますが、ムラサキシャチホコが枯れ葉にいるのを見落とす人も多いことでしょう。それは、枯れ葉と思って気づいていないだけかもしれません。それほど完璧な擬態をしているんです。
ムラサキシャチホコの平らな状態
姿が平らでも翅は立体的に写ります。蛾ですので、足と触覚がありますが、触覚や足も枯れ葉色ですので、葉柄にもカモフラージュできます。
ムラサキシャチホコの丸まっている状態
もこもこした成虫の頭や足、触覚をしまって丸まって枯れ葉に紛れてしまうと、見つけることは困難かもしれません。どんな状態でもまるで忍者のような擬態の上手さが人気です。
ムラサキシャチホコ似た生き物もいる?
枯れ葉に似ていますが、シャチホコ蛾(モクメシャチホコ、ウスイロギンモンシャチホコなど)には、自然物の擬態をする生物が多くいて、蝶や蛾も多くの種類が完璧な擬態を駆使して上手に自然に一体化した姿をしています。
ムラサキシャチホコそっくり!その他のシャチホコガ
セグロシャチホコは日本全国に生息しているシャチホコガ科です・幼虫は、ヤナギ科、ポプラの葉を食べます。成虫は、5~9月に出現します。
こちらもムラサキシャチホコそっくり!
モンクロシャチホコ(紋黒鯱)です。日本全国で見ることができます。幼虫は、サクラ、ナシ、ズミ、ビワの葉を食べるので、毒はないですがサクラが幼虫に食いつくされてしまい問題になっています。時期は、7月~8月に現れます。
鳥の糞に!モンクロシャチホコ
モンクロシャチホコ(Phalera flavescens)は、鳥の糞に擬態しています。開張(翅を広げた状態)でも、ムラサキシャチホコと同じ4.8~5.9cmほどの大きさです。
シャチホコ科の他の擬態
クロツマキシャチホコも擬態が上手な仲間です。枯れ葉ではなく、折れた枝の擬態が上手です。時期は、6月~8月に現れます。幼虫は、ブナ科(クヌギ、コナラ、アラカシ、ウバメガシ)の葉を食べます。
折れた枝?クロツマキシャチホコ
前翅は灰褐色で、翅頂部に黄白色(内縁が赤色)の模様があります。触角が長いのがオスです。タカサゴツマキシャチホコやムクツマキシャチホコもまるで折れた枝です。