謎に包まれたサンジェルマン伯爵とは?不老不死の男?時空の旅人?

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貴族や文化人、芸術家といった人たちによる数々の不思議なエピソードが残されています。年代と合わせて彼らの証言を挙げてみたいと思います。

ジャン・フィリップ・ラモー

バロック時代のフランスの作曲家で音楽理論家のジャン・フィリップ・ラモーの残した1710年の記録によると、何十年経っても変わらない年齢に見える。存在が神秘そのものだ。話題が豊富で話に引き込まれ、時間を超越した世界に生きているような気がしてくると言っていたそうです。

ポンパドゥール夫人

ルイ15世の公妾であったポンパドゥール夫人のサロンには一流の文化人などが出入りする華やかな社交場でしたが、その中でもいつも中心的な存在だったため、ポンパドゥール夫人に気に入られ、当時の国王ルイ15世に夫人が紹介をしたことで国王との面識を得られました。

ルイ15世

ポンパドゥール夫人の引き合わせで王に謁見したのは1743年でしたが、ルイ15世への謁見の機会はもう一つあり、1748年にオーストリア大使が王に奇妙な男がいるので会ってみてはとの進言があり機会を得ました。その時、自分が作ったというダイヤモンドをポケットの中から取り出し、陛下への贈り物としてテーブルにばらばらと置いたといいます。そして、ルイ15世の傷ついたダイヤモンドをきれいに消し去ったことがルイ15世の信頼となり宮廷に出入りをするようになりました。

ジャコモ・カサノヴァ

ヴェネツィア出身の術策家で作家であるジャコモ・カサノヴァが彼に会ったのはオランダのハーグでした。カサノヴァによると豪華な料理には目もくれず話をしていて、みんなも話に引き込まれたとの体験談を残しています。容姿に関して洗練された物腰で、なかなかの美男子であると語っていて、非凡な才能をもった不思議な驚くべき男だとも残しています。実験室に招かれたカサノヴァは一片の銀を黄金に変成するところを目撃します。カサノヴァはのちにその状況を手品に違いないだろうと考えたと語っていたそうです。

フリードリヒ2世

「サンジェルマン伯爵は決して死ぬことのない男」と言ったドイツのフリードリヒ2世の元へは、1760年にスパイ嫌疑をかけられ、フランス王宮を追われた為、フランスの宿敵であるドイツへ行き、1766年にプロイセンの王であるフリードリヒ2世の庇護を受けることになりますが、翌年辞去し、ヘッセンに身を寄せました。また、フリードリヒ2世のスパイとしてフランス宮廷に入り込み、政治工作をしていたという説もあります。

ジョルジ伯爵夫人

1度目はジャン・フィリップ・ラモーと同じ年の1710年にベネツィアで会っています。約40年あとの1750年に今度はポンパドゥール夫人のパーティーに現れた姿を見た夫人は、40年前と同じ変わらない姿に大変おどろいたと言います。この時、40年くらい前にあなたと同じ年齢くらいの男性とお会いして、その時の男性とそっくりなのだけど人違いだろうかと言ったところ、それはは私なのですよ。変わらないように見えても、非常に年を取っているのです。と答えたそうです。

また、彼女はポンパドゥール夫人に、以前「生命の水」をもらって化粧水として使用してたが、化粧水を使用してる間はずっと25歳の美しさでいられたと語っていたそうです。

ヴォルテール

フランスの哲学者で文学者、歴史家であるヴォルテールは1758年4月15日に彼に会ったのちにプロイセン王国のフリードリヒ2世に宛てた手紙の中で「不老不死でこの世のすべてを知っている人物である」とに書いています。

二コラシャンホール

1760年頃、コラシャンホールは伯爵の召使に、あなたの主人は本当に2000歳なのかと質問をしてみると、自分はまだ300年お仕えしただけなのでお答えできません。といった返事が返ってきたとか。

フランス革命が起こるのを知ってたのか?

ルイ15世の信頼を得て、政治や経済のことまで王に相談されるようになると、他の重臣は面白く思わず、妬みの対象となり、こうした人達の陰謀によってフランスを追われたが、その数年後、再びフランスを訪れて新国王と王妃に謁見しています。王はこの時、恐ろしい未来の忠告を聞くのでした。

マリー・アントワネットの後悔

ルイ16世とマリー・アントワネットが1774年に即位するとフランスに戻り、政治のカジ取りには注意してください。さもないと恐ろしい破局が訪れるでしょうと進言をしたのですが、国王は従うことをしませんでした。一度は諦めてフランスを後にしますが、フランス革命の少し前、王妃は伯爵からの手紙を受け取ります。そこには最後の警告が書かれていたのですが、嫌がらせと思い再度これを無視しました。

警告を受け入れず無視し続けた結果、断頭台での処刑を受けることになったのです。処刑直前の日記の中で忠告に従わなかったこと後悔する言葉が綴られていたといいます。

死んだはずの人間が現れる

1789年、マリー・アントワネットの侍女のアデマール夫人の元にサンジェルマンからの手紙が届きます。使いの者と名乗る男に案内されて、郊外の古い教会であうことになります。とても驚いているアデマール夫人に自分は不死身で永遠に時間の中を彷徨っていると言ったのでした。日記作者である彼女は、伯爵に5回会っているがいつも言葉では語れない驚きがあったと言っていたそうです。

なぜサンジェルマン伯爵は不老不死なのか

「不老不死」と言われるのはなぜなのでしょうか。何十年経っても変わらない容姿の持ち主だから?知り得るはずのない昔の話をするから?なぜ不老不死と言われるのか、その理由を調べてみました。

サンジェルマン伯爵は1人ではない説

時間の中を彷徨っていると話していた彼の正体については多くの説があります。錬金術を操り化学や絵画などにも精通していたので、レオナルド・ダ・ヴィンチだとか、カエサルのローマの凱旋に立ちあった時の話ができるのは、実は凱旋したカエサルその人だからなのだ。など言われていますが、実は「サンジェルマン」とは世襲制でその時代、その時代の優秀な人物に知識を継承しいて、個人を指してはいないという説があります。

特殊な細胞を持っている説

テロメアという細胞をご存知でしょうか。テロメアとはいわゆる老化の原因となる細胞で、DNA染色体の両端にあって、細胞分裂をくり返し短くなったテロメアの細胞分裂が止まって、機能が低下した状態が老化です。スコットランドの生物学者による学説によると、彼はこのDNA染色体の両端についているテロメアが他の人とは違うテロメアを持ち、DNAがリング状になっていてテロメアが短くならなければ、理論上、老いも死もないという説があります。

こういった特殊な細胞を持つ人は確立から言えば今までに5人は生まれているのだとか。伯爵はその5人のうちの一人であると考えられているのです。

日本でもサンジェルマン伯爵の目撃情報が!

日本での目撃情報は、研究家によると1984年からしばらくの間、日本に滞在していたといいます。実際、日本での目撃情報は多数あり、彼自身もマリー・アントワネットの侍女と会った際に、「ちょうど今、日本から帰ってきたばかりです」と言っていたといいます。この言葉が真実であれば、目撃情報は本当かもしれません。

謎の多いサンジェルマン伯爵は現在どこに・・・

不老不死の男サンジェルマン伯爵についてご紹介してきましたが、彼はいったい何者で、現在も世界のどこかにいるのでしょうか。調べれば調べるほどに謎が深まり、より人々を引き付ける彼について知る人はいないのかもしれません。

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