穴釣り用の仕掛けとの大きな違いは、ハリスの長さです。隙間に落とし込むときには、短めにしてトラブルが起きないようにしますが、探り釣り用は逆に長めに設定する場合があります。状況によっては、1m程の長さのハリスで岩回りを攻略します。
根魚狙いの探り釣り用仕掛けの特徴は?
魚が底に張り付いているような状況で、エサの距離が離れていたり動きが早かったりするとしっかり追ってきてくれません。探り釣りなら這わすように仕掛けを動かせるので、じっとしている魚の前をふわふわとエサが漂うようにアピールさせることができます。
また、重りから針までの距離を長めに取ることによって、ナチュラルにアプローチすることが出来ます。仕掛けを動かしたときに糸が張っていると、魚が違和感を感じて口を使ってきてくれない場合があります。この仕掛けのハリス部分は道糸と繋がっていないので、重りが底についている状態でピンと糸を張ってもその影響を受けません。
根魚狙いの探り釣り用仕掛けを使った釣り方は?
岩などの固い障害物がある場所を探すように、底の状態を感じながら仕掛けを引いてきます。何かに引っ掛かったときは、重りを上方向に動かすようなイメージで竿を立て気味にして揺するように操作して下さい。強い力で引っ張ると、物の間に挟まって取れなくなったり竿や糸にダメージを与える恐れがあるので注意しましょう。
長めにハリスを取るとこによって、重りの影響を与えずにエサを漂わせることができるので、とても大きな武器となります。風や流れがある時には重い重りを使って対応するのですが、この仕掛けは底を取りながらも重りに引っ張られることなく自然にエサを泳がすことができます。アクセントで、たまにしゃくって跳ねるように動かすのも効果的です。
根魚釣りの仕掛け④ ワームリグ
釣りに行くときには、事前に釣具屋でエサを用意しなければいけませんが、鮮度を気にせずに長期保管ができるワームなら準備が簡単です。エサの方が釣れるという意見もありますが、匂いや味がついた素材で出来ている甲殻類の形状をしたワームなので、魚の興味を引く力は十分に持ち合わせています。そして、エサにはない長所がワームにはあります。
根魚狙いのワームリグの基本構成は?
ワーム釣りでのおすすめは、ベイトタックルです。ベイトロッドは、固くてパワーがあって重量があるものを扱うことができるタイプが多いで、底を感じながらの操作やフッキング、魚を根から引き離すような動作が行いやすいです。また、ベイトリールは根ズレに強くて感度に優れている10ポンド以上のフロロラインが扱える強味があります。
長さは7~8フィート程で、MからHくらいのパワークラスのロッドを使用します。対象魚や場所によって、使用するリグの重さが変わるので、10g前後の軽い重さか30g以上の重量があるもののどちらの出番が多いかを事前に確認してロッドを選びましょう。仕掛けは、弾丸のような形状をした重りを使うテキサスリグが一般的です。
根魚狙いのワームリグの特徴は?
ブラックバス釣りでも有名なテキサスリグは、根がかりしにくい特徴があります。すり抜け性能が高いので、障害物周りを攻めるときには適役です。さらに、オフセットフックという針先をワームのボディに埋め込むことが出来るタイプのものを使用します。フック先端をワームで隠すことができるので、針先が原因の根がかりをするリスクが低いです。
通常はストッパーを使用して重りの可動域を少なくします。それによって、仕掛けが丁度いい範囲内に収まって重りが通過した後をワームが追従するように動くので、根がかりがしづらく、落とし込んだときにはパーツがしっかりと動きやすいです。重りの針の間にビーズを入れて、音が出るようにしてアピールする工夫もできます。
根魚狙いのワームリグを使った釣り方は?
ずる引いて、底の質や地形の変化などの情報を探っていきます。フロロカーボンの感度の良さを活かして、根がかりしそうになったりアタリがあった時には素早く対応します。しっかりと底を取れて、操作感がある重さを選択して下さい。ただし、重りの重量やサイズが上がると根がかりしやすくなるので、バランスが重要です。
他には、甲殻類の形をしたワームは、落下中に爪や手足が動いてアピールするように設計されています。なので、堤防の壁際や岩を乗り越えた後の落下では、生きているかのようにパタパタとアクションします。アタリがあると糸に変化がでるので、仕掛けを落としこんでいる時には目を離さないよう注意しましょう。
根魚釣りの仕掛け⑤ 船釣り用
船釣りの場合は、根魚が潜んでいる場所をピンポイントで直撃することができるので、効率よく釣りをすることができます。遠投をする必要がなく、手元に仕掛けを落としこんでいく展開になります。岸からは届かない深い場所で釣りをすることが多いので、手返しよく攻めることが出来るタックルが重要です。
根魚狙いの船釣り用仕掛けの基本構成は?
2mほどの短めの竿が、仕掛けを動かしたり取り込みをする時に扱いやすい長さとなります。深場にも対応できるように、PEラインの1~2号が150mほど巻けるリールが必要です。また、ベールを返す工程がなくて巻取り力があるベイトリールがこの釣りには適しています。投げ釣りの胴付き仕掛けと基本的な構成は同じです。
根魚狙いの船釣り用仕掛けの特徴は?
陸からの釣りよりも仕掛けを動かすことが多いので、竿が先調子という操作性があって感度があるタイプのものを使用します。20~30号の大きな重りで、水深がある場所に仕掛けを到達させます。複数のエサ付き針で、魚にアピールするタイプの仕掛けです。
根魚狙いの船釣り用仕掛けを使った釣り方は?
船釣りでは、リフトフォールを繰り返して魚を誘っていきます。潮で船が流されるので、着底してから何もしないと仕掛けが流れてしまいます。着底してから、仕掛けを50cm~1m幅ほどのリフト幅で動かし続けますが、重りで底を叩くような動かし方も効果的です。こまめに底をとって、離れすぎないようにしましょう。
根魚釣りの際には毒を持っている魚に注意
色々な生物が海底には生息しているので、ターゲット以外の魚が掛かる可能性が十分にあります。ハオコゼ、オニカザゴなどの毒を持った魚が釣れた時には、ひれのトゲに注意して下さい。カサゴに似ているので、うっかり手にしないように気を付けましょう。
根魚狙いでは釣り方に合った仕掛け選びが重要
底の障害物周りにポジションを取っている魚の前に上手くエサを到達させるには、釣り方や仕掛けの選択がとても重要です。最適な方法を選択することによって、根がかりが発生しづらくなりながらも、しっかりと魚にアプローチすることができるようになります。釣ってよし食べてよしの根魚を、ぜひ効率よく攻略して下さい。