シマドジョウの飼育|押さえるべきポイントまとめ|

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魚は環境の変化で死んでしまうことがあります。そのために水温や水質を合わせる作業が必要になります。シマドジョウが入ったビニール袋を水槽の水中に30分ほど入れて、水の温度をほぼ同じにします。次にそのビニール袋の中に、袋の3分の1ぐらいの量の水槽の水を入れて、さらに10分ほど水槽の水中でそのままにしておきます。水槽にシマドジョウを移す時は急がずにゆっくり水槽でビニール袋を開けて自ら水槽に入るようにします。

飼い方④ 水槽の水温

シマドジョウに適した水槽の水温は20度から29度です。冬眠するので0度ぐらいの水温でも大丈夫ですが、水槽で冬眠させたら死ぬこともありますので注意が必要です。また、冬場の水温は7度から10度が適していますが、15度以下の低い水温になるとあまり動かなくなり、餌をほとんど食べなくなります。

飼い方⑤ 水替えの回数

水槽の水換えは週に1回ぐらいで、3分の1ぐらいの水槽の水を入れ替えます。水槽の全ての水を新しい水に変えてしまうと水中にいたバクテリアがいなくなってしまい、シマドジョウに急激な環境の変化を与えてしまいます。バクテリアはシマドジョウの食べ残した餌やフンなどを分解する役割をしています。

飼い方⑥ 見栄えよい水槽を作る

シマドジョウは砂底で泳ぎ、砂中によく潜るので、水槽を見栄えよくするために水草を設置することをおすすめします。水草は水質の汚れを防いで、魚に酸素供給します。水草は金魚藻と呼ばれているカボンバや安価で購入できるマツモなどが適しています。さらに酸素を作るエアレーションを設置すれば、水槽内の環境がよい状態に保たれます。

シマドジョウのエサの与え方

エサの種類

シマドジョウは底に生息している魚なので、エサが沈下するものがおすすめです。雑食なので魚のエサであれば大丈夫ですが、市販で売られている冷凍赤虫、冷凍ミジンコ、イトミミズ、金魚やメダカ用のエサを与えるとよいでしょう。与える量は餌を残さない程度で1日に1、2回与えます。食べ残しのエサは水が汚れる原因になりますので注意しましょう。

エサを食べないとき

魚は環境に慣れるまでに日数がかかります。自然にいるシマドジョウや販売しているシマドジョウに関わらず、水槽で飼育を始めてから数日間はエサを食べない日が続くかもしれません。水槽に慣れるとエサを食べるようになりますので、数日間は様子を見ることをおすすめします。

シマドジョウの繁殖

シマドジョウは飼育していて繁殖することが難しいと言われています。しかし、繁殖の方法を正しく理解しすれば、産卵から孵化し稚魚の姿をみることが可能です。飼育の中で繁殖は一番楽しみがあると言われています。この機会に試してみてはいかがでしょうか。

自然の産卵環境

産卵時期は4月から6月で河川や用水路などの水生植物の根や茎に直径1.5ミリから2.1ミリの球形の卵を1個ずつ産卵していきます。水温が23度から26度の場所では、約2、3日で孵化します。稚魚のエサは藻類や原生動物です。雄雌の区別の仕方は、胸ビレで判断できます。雄は胸ビレが雌より大きく、先端が尖っています。

繁殖の仕方

繁殖で準備するものはカルキ抜きした水と泥、警戒心が強いので透明な水槽よりは発泡スチロールの箱を用意します。発泡スチロールの箱に泥を約30センチぐらいの厚さに敷いて、水を入れます。親になるペアのシマドジョウを入れて屋外で飼育をします。少し濁った水の方がよいと言われていますので、足し水で水を管理していきます。

シマドジョウの寿命

寿命は生きている環境で年数は変わります。自然で生きていた場合は約1、2年と寿命が短く、飼育の場合は約3年の寿命です。自然で生きていたシマドジョウを捕まえて自宅で飼った場合、飼育環境をよくすることで寿命が5、6年になったりすると言われています。

他の魚との混泳

他の魚を襲わない穏やかな性格のため、金魚やメダカなどの生き物と一緒に飼うことができます。他の魚と混泳することによって、賑やかな水槽になりますし、鑑賞のバリエーションが豊かになります。また金魚やメダカが食べ残したエサが底に沈下したら、下にいるシマドジョウが食べてくれるので水槽をきれいに保つことができます。

飼育で気をつけたい病気

丈夫で病気にならないと言われているシマドジョウですが、何かしらの原因で病気になる可能性があります。そのためには日々の観察は必要です。シマドジョウの動き方や健康状態をチェックすることによって、病気を早期発見することができます。ここでは、病気の症状や治療方法を紹介していきます。

白点病

シマドジョウにウオノカイセンチュウ(繊毛虫の一種)が寄生して、体に白い斑点ができる病気です。治療方法は、他の魚が水槽にいる場合は、病気になったシマドジョウを別の水槽に移してください。水を半分程度取り替えて、マラカイトグリーンやメチレンブルーなどの薬品を投与します。ヒーターで水温を28度にあげる治療も効果があります。

水カビ病

シマドジョウの体やヒレにできたスレ傷に白い綿のようなミズカビが寄生してしまう病気です。治療せずにそのままにしておくと全身に拡がります。原因はミズカビが発生する水の汚れや水温低下です。治療方法は、半分程度の水を取り替えて、ニューグリーンF・アグテンの薬品を投与します。ピンセットなどでミズカビをとって、患部に薬品を塗布する治療も効果があります。

シマドジョウの魅力

シマドジョウのことをいろいろご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。シマドジョウの魅力は何と言っても、簡単な設備から準備できて、飼育が他の観賞魚より難しくないところです。また金魚やメダカなどの混泳ができることやその魚たちが食べ残したエサを食べて掃除をするシマドジョウには水槽で飼育するメリットを感じます。そんなシマドジョウを飼育してみませんか。