ではここからはいよいよあんな長さのある頭の大きな魚を一体どうやって捌くのか、注意することは何か、毒はあるのかなどについてシイラの調理方法を具体的にご紹介していきます。動画もご紹介します。
シイラの捌き方
- 鱗をとります。
- 胸鰭と頭が一つになるところから包丁を入れて頭を落とします。
- おなかを開いて内臓を取り除きます。
- そのままおなかの中へ包丁を入れて背骨に沿ってある血合いを取り除き、水できれいに洗い流します。
- おなかから尾びれに向けてそのまま切り開いていき、背中側も切り開きます。
- 3枚におろせたところで完成です。
動画で実際に捌いているところをこちらでご覧下さい。
シイラには毒があるので注意が必要です
シイラの身はサバと同じで傷みやすいことが特徴です。古いものはあたることがあるので生食の際は十分に注意しましょう。そのほかに気を付けるべき食中毒は腸内ビブリオ菌と表皮粘液毒の大きく2点です。
腸内ビブリオ菌はシイラの体の表面に付着していて室温で増殖しやすいので、冷蔵庫できちんと保管し、表面の菌を洗い流すことが対策となります。表皮粘液毒は多くの魚ももつ有害物質ですがこちらも水できちんと洗い流すことが対策となります。
毒だけではない注意点を紹介します
どの魚にも当てはまることですがアニキサスをはじめとした寄生虫にも注意しましょう。アニキサスは一度冷凍するかっ加熱すると万が一口にしても問題ありません。刺身で食べるは生で食べることになりますので、確認を怠らないようにしましょう。
しっかり処理して安全にたべましょう
食中毒の心配があったり、寄生虫のリスクがあったりといわれるとなんだか構えてしまいますが、これらはシイラに限ったことではなく、いずれもどの魚にも言えることです。きちんと処理してあれば安全です。
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魚に「あたる」って何?
サバをはじめとした魚に「あたる」といいますがなぜなんでしょうか?いわゆるマグロやブリ、サバといった赤身魚にはヒスチジンと呼ばれる物質が多く含まれます。魚についているヒスタミン産生菌が働くとヒスタミンに変化し、これが「あたる」原因物質となります。
このヒスタミン産生菌は室温で増殖しやすいため、生魚は冷蔵保存が必要です。長時間になると冷蔵庫でも増殖します。さらにはこのヒスタミンは加熱してもその毒性を失ないません。シイラもヒスチジンを多く含みますので新鮮なうちにいただきましょう。
シイラの入手方法を紹介
さて、シイラを販売しているところに出くわしたかたもいらっしゃるかもしれませんが、まだまだ日本ではスーパーなどでは見かけない魚とも言えます。このシイラを実際食べてみたい場合はどのようにして手に入れればいいでしょうか?
シイラの漬漁業
まずシイラはどのようにして捕獲されているのかお伝えします。「つけぎょぎょう」と呼ばれる方法で、シイラが海中に漂う漂流物に集まる習性を利用した漁業法です。漂流物の代わりとして使用する道具を「漬木」と呼びます。