クーラーボックスへの保冷剤の入れ方は重要
魚の持ち帰りを考えた時「クーラーボックスと保冷剤さえ準備すればそれでOK!」というわけではありません。
どんなに効果の高い保冷グッズも、その使用法次第では「フレッシュさ」の継続時間に差が生まれてきます。釣った魚を「その状態」のまま持ち帰るためには「入れ方」がとても重要です。
クーラーボックス用の保冷剤の種類は?
種類ごとに様々な特徴があります。冷「凍」なのか?冷「蔵」なのか?の違いや、保冷力、素材そしてサイズなどの細かい違いまで。
ひとくちに「保冷剤」といってもこれだけの違いや種類があり、その中から「どれを選ぶか?」は誰もが迷ってしまう。というのが正直なところです。
しかし、種類や特徴をしっかりと理解することができれば、その選択も容易になり「どれを選ぶべきか?」が見えてきます。
クーラーボックス用保冷剤の種類①冷却能力
現在、販売されている商品のラインナップを見比べる上で最も重要なポイントが「冷やす力」です。最近の保冷アイテムはこのチカラがとても優れており、なんと「0℃以下」のものも多数販売されています。
保冷剤の目的は「冷やして保ち、腐らせない」ことです。持ち帰る途中に腐ってしまってはせっかくの「釣果の喜び」も半減してしまいます。
「冷却によるフレッシュ感の維持」は釣りを楽しむ人にとって、重要なウエイトを占める大切なポイントでもあります。
クーラーボックス用保冷剤の種類②容器の素材
素材や形状にもいろいろなタイプがあります。その種類は2つに分けることができます。
袋に入っているタイプ
広く知られているのが、ゲル状の成分が袋に包まれているタイプです。スペースの狭い端の部分や「物と物」の隙間を埋めるためには最適なタイプです。価格も安価な商品が多く「手軽に大量に」購入できるメリットもあります。
しかし「冷やせる」時間は「そこまで長くなく」、また破損しやすいという弱点があるため、使用をする際には十分な注意も必要です。
ケースに入っているタイプ
プラスチック性のたくましいケースの中に保冷成分が入っているタイプ、それがケースタイプです。セールスポイントはズバリ「急速に冷やす力」と「保冷時間」です。
その違いは「歴然の差」であり、さらにその「頑丈さ」で袋のような「破けリスク」も回避しています。
ひとつだけデメリットをあげるとすれば、そのゴツい体格から「すきま性」には劣るという点があげられるでしょう。
クーラーボックス用保冷剤の種類③サイズ
「手のひら」より少し大きくしたコンパクトなものや、1枚で底部分を埋めつくしてしまうほどの大きなものまで。そのサイズは多岐にわたるものとなっています。
クーラーボックス用保冷剤と氷との違いは?
保冷に関してひとつだけ思うことがあります。それは「氷じゃダメなのか?」という疑問です。氷は自宅にある冷蔵庫で大量に作ることも可能ですし、大きなサイズの板氷が安価で販売されています。コスパレベルという側面でみても、一見して氷の方が勝る印象があるようにも思えます。
保冷剤と氷。その相違点は一体どんなものなのでしょうか?
温度はクーラーボックス用保冷剤の方が低い
大きな違いは「冷却可能な温度」です。結論からいうとその軍配は保冷剤に上がります。
氷の場合│冷却可能温度
理論上「氷という状態」の表面温度はは0℃です。しかし環境や外気温、季節などの「外的要因」も考える必要がでてきます。条件によって色々ではありますが、30Lのクーラーボックスに1kgの氷を入れた時のボックス内の温度が約10℃前後くらいでしょうか。
しかし地域や季節によっては「外の気温が10℃以下」の場合もでてくるので、「それ以下」に下がることも十分に考えられるでしょう。
保冷剤の場合│冷却可能温度
氷点下タイプのものには「マイナス○℃」と表記されている商品もあります。マイナスタイプは表面が氷の0℃よりも低い「マイナス℃」ですので、同じ環境下で比べた場合だと内部の温度は氷よりも低くなります。
冷却能力の持続時間は氷に分がある
持続時間は実は氷の方が優れています。保冷剤は温度を急激に下げる能力にはとても優れている反面、一旦溶けだすとその力が大きく衰えていきます。このような性質をふまえた上で「持続力」を比べると、その軍配は間違いなく氷に上がるでしょう。
クーラーボックス用保冷剤は完全凍結に時間を要する
「冷やす力」に優れた保冷剤にもひとつだけ弱点があります。それが「凍る」までの時間の長さです。一般的に販売されているアイテムで「36時間~48時間」。日数にして1日半~2日程度かかりけっして短くはない時間が必要になってきます。
しかし最近ではその半分の時間、つまり「18時間~24時間」で完全に凍るタイプも発売されており、「今まで」よりは少しずつ改善されてきてはいます。
氷は溶けると水が出るのが難点
氷は溶けます。さて「その後」は一体「なに」になるでしょうか?答は水です。水になるとボックス底部が「水浸し」になります。釣った魚の鮮度や衛生面の問題のみならず、「ほかに入れておいたもの」も濡れてしまう心配もでてきます。
さらに「冷やす力」が極端に失われ、中の温度を急激に上昇させる原因にもなります。
クーラーボックス用保冷剤は氷との併用が良い!
「それぞれ」の長所と短所をみてきましたが、何事にも表裏があるように「良いところがあり、悪いところ」があります。
しかし「方法しだい」では双方の良いところだけを残し、悪いところを「フォローし合う」ことができます。クーラーボックス保冷剤におけるその方法。それが「Wで使用する」ということです。
併用によって双方の短所をカバーできる
保冷剤の短所は持続性です。急激にクーラーボックス内の温度を下げてくれますが、1度溶け出すとボックス内の温度が一気に上がります。氷の短所は「冷却力が劣る点」と「溶ける」という性質です。
持続力は保冷剤よりも優れてはいますが、冷却力には劣り、「溶けてしまう」という問題も抱えています。
保冷剤の長所と氷の長所を組み合わせ
互いのセールスポイントを組み合わせれば、おのずとデメリットをカバーし合うことも可能です。「両方を使う」ことにより冷力と持力を身に付けられ、さらには単品使用よりも氷の量は減るため「溶けるリスク」を最小限まで抑えることが可能になります。
冷却能力は単体使用を大きく上回る
「ダブル使い」した時の「冷やし力」は単体の場合を大きく上回ります。保冷剤の「良いところ」である「急速」と氷のメリットである「持続」が合わさることで、「瞬く間に冷やし、持続する」という相乗効果が生まれるからです。
保冷剤と氷はクーラーボックスの冷却におけるまさに「ベストフレンド」と表現することができるでしょう。
クーラーボックス用保冷剤の最適な量の目安を解説!
「クーラーボックスに保冷剤を」と考えた時気になるのがその「数や量」です。「たくさん入れればそれで良い」というわけではなく、「冷やす力」を最大限に生かす「適切な量」というものがあります。
さらに、その量は「保冷剤のみの単体使用時」と「保冷剤+氷の併用使用時」によって大きく変わります。それぞれの「適正数」をみていきたいと思います。
クーラーボックス用保冷剤の量の目安①単体使用時
まずは「保冷剤の単体使用時」を現在発売されている商品の中で最も人気がある「ロゴスの倍増凍結・氷点下タイプ」という商品を参考にし、クーラーボックスのリッターサイズ別にみていきます。
※ Mサイズ(600g)Lサイズ(900g)XLサイズ(1.2kg)
単体使用時の量の目安①10L未満
10L未満のサイズを使用した場合の適正量
目安600g(Mサイズ1個分)