ベラは世界で約500種類!?代表的なベラの仲間を詳しくご紹介!

ベラという魚をご存知でしょうか?一口にベラと言っても世界にベラは約500種類もいます。そんな沢山いるベラの仲間の中から、代表的な種類や変わった種類を選んで詳しく紹介します。思いもしない魚もベラの仲間だったりときっと驚く発見があるでしょう。

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自然科学を愛する主婦です。自然に囲まれた田舎に暮らしており、家族でウッドデッキを自作してBBQや燻製に挑戦しています。庭では家庭菜園をはじめ庭木の剪定など大忙しです。庭に野鳥を呼ぼう計画もスタートさせました!夫と1歳の娘、2羽の文鳥(白文鳥、ごま塩文鳥)と毎日楽しく暮らしています。
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ベラとはどんな魚?

ベラという魚がいることをご存知ですか?ベラといっても様々なベラの総称で有名なものでは「ホンソメワケベラ」などは水族館でも見かけたことがある人もいらっしゃるかもしれません。この記事ではそんなベラにスポットをあててご紹介します。

世界に約500種類もいるベラ

この魚はなんと全世界で500種類もいると言われています。漢字では「倍良」、「遍羅」、「平」などとも表され平べったいぺんたとした体を持ちます。温かい海におもに生息しており、日本近海には約130種類のベラがいます。

様々な体色を持つキレイな魚

ベラはベラ科に属する魚の総称です。彼らの多くは鮮やかな色彩をした体を持ち、雌雄によってその色が異なるという特徴を持ちます。熱帯の海できれいにひらひらと体をなびかせて泳ぐ様はとても美しいものです。

小さい種類で10㎝大きい種類で2mにもなる

ベラには体色はもちろんのこと、その体の大きさも実にバリエーション豊富です。彼らの多くは10~30㎝の体長をしていますが中には大きくなる種もあります。ナポレオンフィッシュの名で有名な「メガネモチノウオ」も実はベラの仲間でまれに2mを超えることもあります。

ベラの基礎知識

世界中に数多く存在し、日本でも軽く100種を超え、鮮やかな体色を持ち雌雄によっても種によっても実に様々な生態をしているベラたち。そんなベラたちの基礎知識をここからはご紹介していきましょう。

ベラの分類

ベラはスズキ目ベラ科ですがそこからさらに細かく分かれます。ベラ科の他にも多くの亜科が分類されていて、数がとにかく多く中には分類が困難な種もあるほどです。見た目もバリエーション豊富です。

ベラの生息地

生息は全世界に渡ります。熱帯、亜熱帯、温帯といった温かい海を好んで暮らしており、主に浅瀬や岩礁、サンゴ礁といった場所に多く生息しています。スキューバーダイビングなどをするとよく見かけることができるでしょう。

ベラの体の特徴

特徴は先ほどお伝えしたように鮮やかな色彩をもつ種が多く、大きさもバリエーション豊富であることが言えるでしょう。ベラを触った感じは普通の魚に比べて表面に粘性がありぬるぬるしています。

代表的なベラの仲間を紹介

ここからは500種も世界に存在している中からなのでほんのわずかにはなりますが、代表的なベラの仲間を詳しくご紹介していきます。種によってどれも魅力的な生態をしています。ぜひご覧ください。

ベラの仲間①:キュウセン

一番最初にご紹介するのはベラ科のキュウセン(Halichoeres poecilopterus)です。地域によって呼び名が変わる魚でギザミ、シマメグリ、モズク、ヤギ、、ベロコ、クサビなど数多くあることからも古くから親しまれてきたことがよくわかります。

キュウセンの生息地

呼び名が数多くあることからもわかりますが、日本各地に生息しています。温帯を好むベラの中では低温に強いためより広い地域に分布できると考えられています。食用にして捕獲されており、関西のほうでは特に夏にキスと並んで好まれ食べられています。

キュウセンの特徴

ベラの特徴としてある浅瀬を好む傾向はキュウセンも同じで岩礁地域や砂底、干潟でも見つかることがあります。体長はメスは20cmほど、オスはそれより一回り大きな30㎝ほどあります。メスには赤い縦線の柄、オスは青い縦線の柄があることが特徴的です。

オスの発生には2パターンあり、①生まれながらのオス、②メスの一部の大きな個体が成長に伴い性転換したオスがいます。①の生まれながらのオスは見た目はメスとそっくりの赤い縦線を持ち、②の性転換したオスが青い縦線を持つというおもしろい生態をとります。

ベラの仲間②:ホンソメワケベラ

続いては水族館好きの方には馴染みあるであろうホンソメワケベラ(Labroides dimidiatus)のご紹介です。魚たちの「掃除屋さん」としても有名でしょう。こちらはベラ科・マンムリベラ亜科に分類されます。

ホンソメワケベラの生息地

この魚の生息地も熱帯・亜熱帯地域の海になります。太平洋やインド洋を中心に分布しています。日本でも南日本には生息が確認されています。体長は10㎝ほどと小さく、海水水槽でペットとして飼育もできます。

ホンソメワケベラの特徴

この魚の特徴は何といっても魚の「掃除屋さん」としての一面を持つことでしょう。海中の映像や水族館などで大きな魚の口の中を入ったり出てきたりしている姿をご覧になったかかたも多いのではないでしょうか?この魚はこうして魚の体表面や口の中に住んでいる寄生虫を食べています。

ベラの仲間③:ニシキベラ

3つ目にご紹介する魚はニシキベラ(Thalassoma cupido)です。青、赤、深緑色で実に美しいグラデーションをしていてベラの中でも見分けが簡単です。体長は10~20㎝ほど。堤防からも釣り上げられます。

ニシキベラの生息地

この魚の生息地は他のベラと同じ温帯の海です。日本国内では主に南日本の岩礁地域やサンゴ礁に生息しているため堤防釣りをしていてもよく釣り上げられます。食用はほとんどされていませんが、美しい色彩を持つため観賞魚としての人気はあり、ペットとしてよく飼育されます。

ニシキベラの特徴

体長は20㎝ほどでベラの中では珍しく雌雄における体色差を持ちません。この魚は夏になると産卵期を迎え、そのときは群れで雌雄入り混じって泳ぐ姿が確認されます。そのまま中層を群れで泳ぎ海中に産卵します。

ベラの仲間④:コブダイ

続いてご紹介するコブダイ(Semicossyphus reticulatus)は今まで見てきたベラの中ではとても同じベラとは思えない特徴的な見た目をしています。大きく前へ張り出した額と分厚い唇、ダイビングの最中に遭遇した方も多いでしょう。

コブダイの生息地

この魚の生息地も温帯の海です。日本国内では南日本の広域にわたって生息しています。体長はここまでご紹介してきたベラの中では最も大きく、オスは特に大きくなります。最大で1m以上になる個体もあります。

コブダイの特徴

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