この魚の特徴は個体による体色の違いが大きいことの他に捕食の際の口の形にあります。口が筒状の形状をしており、口をストローの様に伸ばすことができます。この口で吸いこむようにエビや小魚を捕食しています。
ベラの仲間⑥:イラ
続いてはイラ(Choerodon azurio)です。こちらの魚も細長くぺったりしたベラのイメージとは違い、コブダイのようにふっくらとした体を持ちます。攻撃的な性格で噛みついてくることもあり、「イライラする魚」という意味から「イラ」と呼ばれるようになったという一説もあります。
イラの生息地
温帯の海に生息し、日本では和歌山、千葉から九州にかけて幅広い生息地を持ちます。イラは味もおいしいことで知られており、白身で淡白ながらいい出汁が出ると親しまれ様々な調理方法があります。
イラの特徴
幼魚と成魚で体色も模様も全く異なります。さらにこの魚は成魚になると胸鰭から背鰭にかけて斜めに暗色の太い線が現れそれに平行になるように白色の太い線も現れるのが大きな特徴です。体長は40~50㎝ほどに成長します。
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ベラの仲間⑦:クギベラ
最後にご紹介するのはクギベラ(Gomphosus varius)です。オスはエメラルドグリーンのような美しい緑色と青色が混ざったような体色を持ち、観賞魚としても高い価値があります。
クギベラの生息地
この魚も温帯から熱帯・亜熱帯の海を中心に生息しており、日本国内においては静岡から南の海域に広く生息します。岩礁地帯やサンゴ礁のある浅瀬の海を中心としているためよくみかけることもあるでしょう。
クギベラの特徴
この魚も他のベラと同様、雌雄で見た目に大きな違いがあります。特に押すの体色は美しくまさに熱帯の海に暮らす魚といったような美しい色をしています。成魚になるとくちばしの様に唇が伸びた形に成長することも一つの特徴でしょう。