油が乗った刺身がおいしいアブラボウズ!でも食べ過ぎ注意!?

アブラボウズの特徴

「アブラボウズ」の特徴はなんといってもその脂肪分の多さです。水中深くに住むため、身体の約4割が脂肪分でできているといわれています。脂肪分が多くなる理由については、その食性、または水圧が高いために浮き袋が使いにくく、脂肪をもちいて浮力を安定させるため、あるいは深海という厳しい環境の中でいきていくためには養分を蓄えておく必要があるため、など様々な説があります。

アブラボウズの生息地・分布

「アブラボウズ」は、日本では昔から水揚げされていた知見が多く残る駿河湾、相模灘、伊豆大島などの熊野灘以北の太平洋側に分布しています。ただ、日本海側では稀にしか見られません。世界規模で見ると、オホーツク海たカムチャッカ半島、アリューシャン列島からアラスカ湾といった北太平洋の多くでその棲息が確認できます。

アブラボウズの釣り方

「アブラボウズ」は底引き網漁などで獲れるほか、釣り師の間でもその巨体と収穫したあとの美味しい身肉で人気となっています。釣り方としては、従来イカを餌とした餌釣りがメインでしたが、近年はメタルジグなどを使用し、スローピッチでのジギングでの「アブラボウズ」釣り藻多くなっています。

底引き網漁

「アブラボウズ」は魚獲量こそ多くはあまり多くありませんが、沖合いで底引き網漁を営む漁師の間では知られている存在です。食卓に上ってくる多くの「アブラボウズ」がこのルートです。特に、水深が2,500mにまでのぼり湾としての水深では日本一を誇る駿河湾では、この「アブラボウズ」が水揚げされます。駿河湾を拠点とする沼津港では、深海魚の禁漁期間が明ける初秋頃から冬にかけてが魚獲量の多い時期です。

餌釣り

餌釣りはこれまで最もポピュラーだった釣り方で、現在でも多く行われています。餌には「アブラボウズ」の好むイカをまるごと使用したりします。「アブラボウズ」は深海魚ですので、餌が目立つように夜光疑似餌を仕掛けに伴わすことも多いようです。また、海中深く潜らせるために、オモリは2~3kgなどの非常に重いオモリを使用するため、合わせるタックルもそのオモリや「アブラボウズ」のアタックに耐えられる仕様を選びます。

スローピッチ・ジギング

近年は「アブラボウズ」をメタルジグで狙うジギングも増えてきました。用いるメタルジグは900gをメインにその日のアタリダナに合わせ、700~1,000gほどのメタルジグになります。「アブラボウズ」は年間を通して狙うことができるのですが、産卵期となる1~3月は750mくらから少しずつ生活水域をあげて550mにあがってきます。ですので、その期間が「アブラボウズ」のシーズンとなります。

アブラボウズの食べ方

「アブラボウズ」は脂の多い身が美味で古来から食べられてきており、特に水揚げ量の多かった小田原ではソウルフードと呼ばれるほどです。ここでは、そんな「アブラボウズ」のさまざまな食べ方についてご紹介いたします。

刺身

「アブラボウズ」の食べ方の定番はなんといっても刺し身!白く脂ののった「アブラボウズ」は絶品です。獲れたてで新鮮な「アブラボウズ」を薄くきって盛り付けるだけなので手軽なことも利点です。白身の魚ですが、その身は脂分が多いためとても柔らかく、また臭みもないため非常に美味しくいただけます。

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