人間動物園は実在した!欧米植民地政策に利用された人間動物園と展示された人々の悲劇

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日本にもあった人間動物園!?

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日本で人間が展示される人間動物園はあったのでしょうか?18世紀から19世紀の帝国主義において自国の強靭さをアピールする手段として万博が数多く開かれました。前述したパリ万博もその一つです。植民地の数=国力であった当時は積極的に植民地をアピールしたのです。その流れは日本にもやってきました。

日本の見世物小屋

見世物小屋とは奇々怪々な禍々しいものを展示する興行の一種です。性行為から奇形や珍獣まで、人々の話題に上るものであればなんでも展示の対象になりました。海外にも見世物小屋は存在しフリークショーという名称です。

展示された人々

奇形の障害者や性行為などあらゆるものが見世物となりました。誘拐され人身売買で連れてこられた子供に性行為をさせたり、手足を切り取られた女性を「だるま女」として見世物の対象にすることもありました。

欧米の人間動物園との違い

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日本の見世物小屋で展示されたのは人種ではなく奇形や障害を持つ人々でした。日本では人種として差別するという習性は小さかったようです。これは日本国土が海に囲まれ、外国から殲滅的な侵略を受けたことが無いことが強く影響しています。

欧米の人間動物園を模した展示

明治以降、欧米化を進める日本は、欧米の人間展示手法をも真似ていきます。大阪内国勧業博覧会のパビリオンの一つ「学術人類館」は後々大きな波紋を呼び起こしました。学術人類館は人間動物園に該当するのでしょうか?

日本では内国博が盛んに催された

日本では内国勧業博覧会が(内国博)盛んに開催されました。1903年に大阪で開催された、大阪内国博において、台湾、琉球、清、アイヌ等の文化を紹介するパビリオンがありました。合計32人の人が一定の居住区で生活する様子が展示されました。これが人間動物園に該当するのではないかと現代になって問題視されています。

大阪万博のパビリオンをどうとらえるか?

万博での各国の文化紹介は全く悪いことではありません。現代の常識に照らしてもです。問題はその根底にある極端な民族差別や、欧米諸国の凄惨な植民地政策を正当化する道具に使われたことにあります。学術人類館は現代でも賛否が分かれています。

日本の植民地政策は欧米とは違う?

日本は軍国主義でアジア諸国を植民地として支配した。これには賛否両論あります。アジアに進出したのは事実です。逆にアジア諸国が欧米諸国の凄惨な植民地から独立できたのは大日本帝国が戦ったからです。日本帝国が大東亜戦争を戦わなければ、現代のアジアの独立はあり得ません。

日本の植民地と欧米植民地の違い

欧米の植民地政策は搾取の為の装置でした。教育、軍事権を与えず支配階級に特権を与え差別化する制度です。それに対し日本の植民地政策は「日本と同化する」という植民地政策を取りました。教育、社会インフラへの投資です。また、台湾、朝鮮、満州以外は政権を認めているので占領であり植民地ではありません。

韓国の猛烈な反発はなぜ?

日本の同化政策は社会インフラに投資し、教育を与え識字率を急激に改善させました。しかし、日本化に反発する人も当然いました。それが現代まで引き続いているのです。マッカーサーが日本の為に占領した。原爆も日本の為だといっても素直には受け入れられません。韓国の国民も日本の文化を押し付けられるという屈辱を感じたのかもしれません。

日本の教育現場で人間動物園が教えられない

学校の教育現場では近現代史が教えられることは非常に少ないです。入試に出ない、時間が無いというのが主な理由です。その根底にはアジア諸国への過剰な配慮があります。臭いものには蓋をするという国家の姿勢が教育現場を歪めているのかもしれません。

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