少し趣向を変えてマグロのあらを洋風に食べてみましょう。トマトの酸味で魚臭さが気にならなくなり、特に血合いの部分などは肉のような食感になります。冷蔵庫の残り野菜も入れれば栄養満点で大満足なのに節約もできるレシピです。
材料
- マグロのあら 1パック
- にんにく 1かけ
- 玉ねぎ、にんじん、キャベツ、ピーマン、ナス、セロリ、ジャガイモ、ブロッコリー、水煮豆、きのこなど冷蔵庫にある野菜
- オリーブオイル 適量
- カットトマト水煮缶 1缶
- ケチャップ、ソース 各大さじ1
- 砂糖 小さじ2
- 牛乳 あれば大さじ2~3
- 塩コショウ 適量
- 水 200~300㏄程度
料理レシピ
マグロのあらと野菜は食べやすい大きさに切り、にんにくはみじん切りにし、マグロには塩コショウを振っておきます。鍋にオリーブオイルをひいてマグロを焼き、軽く火が通ったら取り出しておきます。
同じ鍋にオリーブオイルを少々足し、にんにくも入れて香りが立ってきたら野菜を炒め、油が回ったらトマト缶、ケチャップ、ソース、砂糖、水を入れてマグロも戻し入れます。野菜が柔らかくなるまで煮込み、仕上げに牛乳を入れ、塩コショウで味を調えます。
調理のポイント
牛乳はなくてもよいですが入れるとトマトの酸味がまろやかになります。ローリエや赤ワインもあれば入れるとよいでしょう。作りすぎて余ったら、ご飯を入れてリゾット風にしたり、パスタにかけたりして食べてもおいしく食べられます。
Contents
マグロのあらのおすすめレシピ:揚げ物編
次にマグロのあらと油を使ったレシピをご紹介します。マグロのあらは身も味もしっかりしているため揚げ料理とも相性が良く、臭みも気になりにくくなるのが特徴です。そのうまみの強さは肉と間違えてしまうほどです。
レシピ①竜田揚げ
マグロのあらの揚げ物レシピで最もポピュラーなのが竜田揚げでしょう。下味をしっかりつけて揚げることでより臭みが消え、うまみが濃くなります。余ったら翌日はあんかけにしたり、甘酸っぱいタレで酢豚風にしたりなどアレンジもきくレシピです。
材料
- マグロのあら 1パック(600g程度)
- しょうゆ、みりん 各50ml
- 酒 大さじ1
- ごま油 小さじ2
- にんにく、しょうが 各1かけ(チューブ1cm程度でもOK)
- 片栗粉 適量
- 揚げ油 適量
料理レシピ
下処理をしたマグロのあらを適当な大きさに切り、骨があったら取り除いておきます。にんにく・しょうがは生のものを使用する場合はすりおろし、ジッパーバッグなどに入れしょうゆ、みりん、酒、ごま油と混ぜます。
そこにマグロのあらを入れて漬け込み、数時間~一晩ほど漬けておきましょう。その後袋から取り出し余分な水分を切って、片栗粉をまんべんなくまぶします。片栗粉がついたら熱した油に入れ、きつね色になって火が通ったら出来上がりです。
調理のポイント
下味は短時間でも大丈夫ですが、時間をかけて漬け込むとより臭みも消えておいしく食べられます。片栗粉にカレー粉やバジルなどのハーブ、唐辛子、粉チーズなどを混ぜると、またひと味違った味わいになります。揚げる際はフライパンの底1~2cm程度の油でも、途中でひっくり返せば大丈夫です。
レシピ②マグロのあらカツ
マグロのあらはパン粉をつけて揚げても大変おいしいです。特に血合いの部分がおすすめで、身自体にうまみがしっかりあるので何も言わずに出せばお肉だと思われるかもしれません。魚なのに「フライ」というよりは「カツ」という名前がぴったりです。
材料
- マグロのあら 1パック
- 塩、コショウ 少々
- 小麦粉 適量
- 卵 1個~(マグロの量に応じて調整)
- パン粉 適量
- 揚げ油 適量
料理レシピ
マグロのあらは下処理をしたら、骨がついている場合は骨をとってから適当な大きさに切り塩コショウを振ります。その後小麦粉・卵・パン粉をまぶして衣をつけます。揚げ油を熱し、衣をつけたマグロを投入し、きつね色になって中まで火が通ったら完成です。
調理のポイント
ひっくり返しながら揚げれば揚げ油は少なめで大丈夫です。ソースやケチャップ、レモンなどを付けて食べるとおいしくいただけます。下味をしっかりつけてソースなどをいらなくしてもいいですし、衣にカレー粉や粉チーズを混ぜたり、シソなどを巻いて揚げたりしてアレンジするのもおすすめです。
レシピ③アヒージョ
アヒージョは厳密にいうと煮込み料理の部類かもしれませんが、油を使うということでここに入れてみました。オリーブオイルとにんにくを使用し、じっくりと火を通すことでマグロの臭みがなくなっておいしく食べられます。一緒に入れる具材によってアレンジのきくレシピです。
材料
- マグロのあら 100~200g
- にんにく 1かけ
- 鷹の爪 1本
- オリーブオイル 具が半分程度浸るくらい
- 塩 ひとつまみ
- その他、他の魚介類、玉ねぎ、長ねぎ、ジャガイモ、サトイモ、マッシュルームなどのきのこ類、ブロッコリーなどを入れてもOK
料理レシピ
下処理したマグロのあらは1~2cmのサイコロ状に切り、にんにくは潰すかスライス、鷹の爪は種を取って2~3つに分けます。それらを全て小鍋か小さいフライパンかスキレットに入れ、オリーブオイルを注ぎます。それを極弱火にかけ、ふつふつと煮立ってマグロの色が変わったら、塩をひとつまみふりかけて出来上がりです。
調理のポイント
強火にすると素揚げ状態になり焦げてしまうので、もどかしくても極弱火でじっくり時間をかけて作りましょう。もしあればバジルやローズマリーを入れると洋風に、ショウガなどを入れるとやや和風になります。食べる直前にしょうゆやポン酢を数滴たらしたり、コショウをかけたりしてもおいしいです。
マグロのあらのおすすめレシピ:焼き物編
次はマグロのあらを焼くレシピです。焼くという調理法は、フライパンや直火の高温に当たることで生臭さが熱で消え、感じにくくなるというメリットがあります。また、余分な脂も落とすことができるので脂の多い部位にはぴったりです。
レシピ①マグロのガリバタステーキ
パックの中で比較的大きくカットされている切り身があればぜひステーキにしてみましょう。こちらのレシピではにんにくとバターを使ってこってりとした味付けにします。すると、まさに肉!という味になります。
材料
- マグロのあら 300g程度(2~3人分)
- サラダ油 適量
- にんにく 1かけ(チューブ、ガーリックパウダーでもOK)
- バター 10g
- しょうゆ 1~2回し
料理レシピ
下処理をしたマグロのあらは必要であれば適当な大きさに切り、にんにくはスライスします。フライパンにサラダ油を入れて熱し、にんにくを入れて香りが出たらマグロを入れ、両面に火が通るまで焼きます。火が通って焼き色がついたら、バターを入れて溶かししょうゆを回し入れ、全体にからめます。
調理のポイント
にんにくやバターの量はマグロの量やお好みで調整してください。野菜のソテーなどを添えると栄養バランスもばっちりです。お好みでコショウを挽くと本格的な味になります。ごはんにも合いますし、赤ワインなども良いでしょう。
レシピ②塩焼き
肉厚で脂が多そうな部位にあたったときはシンプルに塩焼きもおすすめです。さっぱりとマグロのうまみが最もダイレクトに味わえる調理法です。ただし臭み抜きの下処理はしっかりしておきましょう。
材料
- まぐろのあら 1パック(お好みの量)
- 塩 適量
料理レシピ
マグロのあらに塩を振って、少しおいてなじませ、出てきた水分をキッチンペーパーなどで拭き取ります。それを魚焼きグリルやオーブンなどに入れて、焦げないように注意しながら焼きます。お好みで葉物野菜のおひたしや一緒にグリルした野菜などを添えて盛り付ければ完成です。
調理のポイント
大きさや部位によって焼き時間が異なるので、たまに様子を見ながら焼いてください。生焼けはもちろんよくないですが、焼きすぎも焦げてしまったりパサついたりする原因になります。塩は普通のものでもいいですが、岩塩などのちょっといい塩を使うとうまみがより引き立ちます。ハーブソルトなどでもおいしいです。
レシピ③ハンバーグ
マグロでハンバーグ?と思われるかもしれませんがこれも大変おいしい調理法です。パックの中には非常に薄かったり細長かったり、やや使いづらい細かい身が入っていることもあります。そういったものも余さずに使える便利なレシピです。
材料
- マグロのあら 1パック(200~300g)
- 豆腐 50g
- 玉ねぎ 1/4個
- しいたけ 2個
- 卵 1個
- すりおろししょうが 1かけ分(チューブでもOK)
- 片栗粉 大さじ1/2
- 味噌 大さじ1/2
- マヨネーズ 大さじ1/2
- サラダ油 適量
料理レシピ
玉ねぎ・しいたけはみじん切りにし、豆腐は水切りをしておきます。マグロのあらは下処理後骨をとり、包丁で叩くかフードプロセッサーにかけてひき肉状にします。その後サラダ油以外の材料を全てボウルかポリ袋に入れ混ぜ合わせます。混ざったら成形して、フライパンにサラダ油をひき、両面を焼きます。色が変わって中まで火が通れば完成です。
調理のポイント
お好みでしょうゆやケチャップ、あんかけ、大根おろしや大葉などと一緒に食べてもおいしいです。他にも卵や豆腐を使わなかったり、他の野菜を入れたりするレシピもあるので自分に合ったレシピを探してみてください。
マグロのあらのおすすめレシピ④アレンジレシピ
マグロのあらは主役の一品料理だけでなく、他の食材と合わせたメニューでも楽しむことができます。しっかりした身と強いうまみがあるので、肉の代用として使うのもおすすめです。ここではそんなちょっと変わったレシピなどを紹介していきます。
レシピ①マグロのあら汁
「あら」と聞いてまず思い浮かべるのがあら汁だという人もいるでしょう。あら汁に使われるのはタイやブリ、鮭などが多いですがマグロでも十分おいしいあら汁ができます。特にぜひ冬に食べたいメニューです。
材料
- マグロのあら 100g程度
- すりおろししょうが 1かけ分(チューブでもOK)
- お好みの野菜(大根、ニンジン、長ねぎ、きのこ類、白菜、サトイモ、ごぼう、など)
- 酒 50㏄
- 水 具材にかぶるくらい
- しょうゆまたは味噌 適量
料理レシピ
下処理をしたマグロのあらは一口大に切り、しょうがと混ぜておきます。野菜をお好みの大きさに切り、先に根菜類と水を鍋に入れて火にかけます。野菜に火が通ってきたらマグロのあらと酒を入れて煮立たせ、マグロに火が通ったら葉物野菜やきのこ、長ねぎなどを入れます。そしてしょうゆまたは味噌で味付けして再度ひと煮立ちしたら完成です。
調理のポイント
マグロのあらを入れた後はあくが出やすいのできちんと取り除くようにしましょう。しょうゆ味でも味噌味でもどちらもおいしいですが、さっぱり味が好きな人はしょうゆ味、魚の臭みが苦手な人は味噌味のほうがいいかもしれません。
レシピ②マグロのあらカレー
カレーといえば肉のイメージですが、マグロのあらで作ると肉の食感は損なわずにカロリーダウンと栄養アップが叶います。しかも血合いが多くてもカレー粉の風味で魚臭さも消えるので、万人がおいしく食べられるレシピです。
材料
- マグロのあら 1パック
- すりおろししょうが 1かけ分(チューブでもOK)
- 玉ねぎ 2個
- にんじん 1本
- カレールー 1箱
- 固形ブイヨン 1個
- 酒 大さじ4
- ローリエ(あれば) 1枚
- 水 具材にかぶるくらい
- サラダ油 適量
料理レシピ
下処理をしたマグロのあらは一口大に切り、すりおろししょうがと混ぜておきます。玉ねぎ、にんじんも一口大に切り、サラダ油をひいた鍋に入れて炒め、そこに水と固形ブイヨンを入れて煮立たせます。
煮立ったらマグロのあら、酒、ローリエを加えます。15分ほど煮込んでマグロや野菜が柔らかくなったら、いったん火からおろしてカレールーを溶かし入れます。再び煮込んで味がなじんだら完成です。
調理のポイント
ここでは一例のレシピを挙げましたが、入れる野菜や隠し味はご家庭の味に合わせて好きなものを使用してください。マグロのあらに骨が多い場合は、煮込んでしっかり火が通った後に骨をとるとうまくとることができます。
レシピ③野菜炒め
マグロのあらを肉の代用として野菜炒めに使うこともできます。どんな野菜とも合いますが、マグロの味がしっかりしているので濃いめの味付けがおすすめです。ここではより臭みを感じにくくするため香味野菜を使ったレバニラ風の炒め物を紹介します。
材料
- マグロのあら 200g程度
- しょうゆ 小さじ2
- 酒 小さじ2(下味用)
- すりおろししょうが 1かけ分(チューブでもOK)
- にら 1/2~1束
- もやし 100g
- サラダ油 適量
- 片栗粉 小さじ1
- ガラスープの素 大さじ1/2
- オイスターソース 大さじ1
- 酒 大さじ2(合わせ調味料用)
- 砂糖 小さじ1/2
料理レシピ
下処理をしたマグロのあらは一口大に切り、しょうゆ・酒・すりおろししょうがを混ぜた下味用の調味料に漬けておきます。にらは5cmほどに切り、もやしは洗っておき、ガラスープの素・オイスターソース・酒・砂糖を混ぜて合わせ調味料を作っておきます。
炒める直前にマグロのあらと片栗粉を混ぜ、フライパンにサラダ油を入れて熱したらマグロを焼きます。火が通ったらもやしを入れ、さっと混ぜてから合わせ調味料とにらを入れます。調味料が絡んだら完成です。
調理のポイント
長ねぎやニンジンなども一緒に炒めたり、辛いものが好きな方は唐辛子も入れたりするとアレンジができます。もやしやにらは火が通りやすいので、最後にさっと炒めれば大丈夫です。白いご飯やビールと一緒にいただきましょう。
マグロのあらは離乳食にもなる?
栄養たっぷりで安価なマグロのあらは、きちんと調理すれば離乳食として赤ちゃんにも与えることができます。与える時期の目安としては、離乳食中期(7~8ヶ月)ごろ、白身魚などに慣れてきた頃がおすすめです。しかしそのために注意点がいくつかあるのでしっかり確認してから調理するようにしましょう。
マグロのあらは成長著しい赤ちゃんにぴったり!
マグロのあらは高たんぱく低カロリーで、赤ちゃんの未発達な胃腸にも優しく、大切な栄養を摂取させることができます。赤ちゃんは特に9か月ごろから鉄分が不足しがちになりますが、マグロのあらの血合い部分には鉄分も多く含まれ、摂取することで精神的にも身体的にもスムーズな発達を促します。しかもお財布にも優しく、いいことづくめですね。
離乳食にするときの注意点
赤ちゃんには少しでもいいもの・安心なものを食べさせてあげたいですよね。そのためにはいくつか注意点があります。まずひとつめは新鮮なものを選ぶことです。特に血合い部分は傷みやすいので茶色っぽく変色しているものやドリップが多く出ているものはやめましょう。そして買ってきたらなるべく早く調理することも肝心です。
そして、ふたつめの注意点は下処理をしっかりすることです。食べてくれなければ栄養を摂らせてあげることもできませんが、生臭みが残っているものは赤ちゃんが嫌う場合があります。また、骨が入っていることがあるのできれいに取り除いてから食べさせてあげてください。
どうやって食べさせたらいい?
離乳食中期ごろから与えるのであれば、マグロのあらを茹でてほぐして、おかゆや野菜ペーストに混ぜて与えるのがいいでしょう。製氷皿などに入れれば冷凍することもできます。固形物も少し食べられるようになったらすり身にしてハンバーグや、うどんやパスタの具にもできます。さらに段階が進めば薄味で作ったあら煮なども食べられるでしょう。
マグロのあらを上手に活用して節約マスターに!
今までマグロのあらをなんとなく敬遠していた人もいるかもしれませんが、この記事を読んでマグロのあらを食べたくなったのではないでしょうか。マグロのあらは実は安くて栄養たっぷりで、うまく活用すれば家計の助けにもなる食材です。スーパーで見かけたらぜひ買って食べてみてください。