これは血合いが多い場合に血抜きという下処理も一緒にできる方法です。ボールの中に水を張りマグロを漬け、約15分ごとに水を取り替えて1時間ほどつけておきます。すると血と生臭みが抜けるので、水気をよく拭きとっておきましょう。長く漬けるとその分臭みが抜けますが、マグロのうまみも抜けてしまうので注意してください。
方法⑤水の中でもみ洗いする
血合いの血や臭みを抜きたいけど水に漬けておく時間がない場合は、水の中でもみ洗いすると時短で下処理ができます。最初は水が赤く濁りますが、水を換えながらやっていると数分できれいになってきます。力を入れすぎると身が崩れてしまうので気をつけましょう。
方法⑥調理時の工夫
下処理後の調理の際にも工夫すると臭みを気にならなくさせることができます。煮物や汁物の場合はショウガやネギ、大根、ゴボウなどを一緒に入れたり、焼き物や揚げ物の場合はハーブやレモンをかけたりするとよいでしょう。
マグロのあらのおすすめレシピ:煮物編
ここからはマグロのあらを使ったおいしいレシピをご紹介していきます。まずは煮物です。煮物は煮汁にマグロのうまみが溶け出し、他の材料を入れたり煮詰めたりすることでよりおいしさが増しますが、同時に臭みも溶け出してそのまま残りやすい調理法でもあります。しっかりと下処理をしてから調理しましょう。
レシピ①マグロのあら煮
マグロのあら料理の代表格、マグロのあら煮です。甘辛い味付けはご飯にもお酒にも合う味で、家族みんなで食べることができます。また、冷めてもおいしいのでお弁当の一品やおにぎりの具にもできます。
材料
- マグロのあら 1パック(500g程度)
- しょうゆ、酒、みりん 各大さじ4
- 砂糖 大さじ2
- しょうが 1かけ
- 水 100~200㏄程度
料理レシピ
下処理をしたマグロのあらを一口大に切り、しょうがはスライスまたは千切りにします。そして調味料としょうが、水を鍋に入れ火にかけます。沸騰したらマグロのあらを入れ、ひたひたになるよう必要であれば水を足して調整します。その後落し蓋をして煮て、煮汁がほとんどなくなったら完成です。
調理のポイント
しょうがはなくても大丈夫ですが、臭みが消えるので入れたほうが良いでしょう。チューブのしょうがでも大丈夫です。落し蓋をして煮込む際は焦がさないよう気を付けてください。たまに様子を見ながら、煮汁が減ってきたら徐々に弱火にするとうまくいきます。
レシピ②マグロのあらと大根の煮つけ
マグロのあら煮にレシピは煮ていますが、そこに大根を加えるとまたひと味違った煮物になります。大根がマグロの臭みを中和してくれるのでさっぱりとおいしくいただけます。冬に特に食べたい料理です。
材料
- マグロのあら 300g程度
- 大根 1/3~1/2本
- しょうゆ、酒、みりん 各大さじ4
- 砂糖 大さじ2
- しょうが 1かけ
- 水 100~200㏄程度
料理レシピ
大根は厚さ2cm程度の半月切りにし、米をひとつかみいれたお湯で竹串が通るまで下茹でしておきます。下処理したマグロのあらは一口大に切り、生姜は薄切りまたは千切りにします。調味料としょうが、水、大根、マグロのあらを鍋に入れて火にかけ、10~20分ほど落し蓋をして煮込みます。
調理のポイント
大根の下茹では少々面倒ですが味染みがよくなるのでぜひやっていただきたいです。もし時間があれば、完成後一度冷ましてからもう一度温め直して食べるとより味が染みておいしくなります。ゴボウやネギなども一緒に入れるとまた違った味わいになるので試してみてください。
レシピ③マグロのあらのトマト煮込み
少し趣向を変えてマグロのあらを洋風に食べてみましょう。トマトの酸味で魚臭さが気にならなくなり、特に血合いの部分などは肉のような食感になります。冷蔵庫の残り野菜も入れれば栄養満点で大満足なのに節約もできるレシピです。
材料
- マグロのあら 1パック
- にんにく 1かけ
- 玉ねぎ、にんじん、キャベツ、ピーマン、ナス、セロリ、ジャガイモ、ブロッコリー、水煮豆、きのこなど冷蔵庫にある野菜
- オリーブオイル 適量
- カットトマト水煮缶 1缶
- ケチャップ、ソース 各大さじ1
- 砂糖 小さじ2
- 牛乳 あれば大さじ2~3
- 塩コショウ 適量
- 水 200~300㏄程度
料理レシピ
マグロのあらと野菜は食べやすい大きさに切り、にんにくはみじん切りにし、マグロには塩コショウを振っておきます。鍋にオリーブオイルをひいてマグロを焼き、軽く火が通ったら取り出しておきます。
同じ鍋にオリーブオイルを少々足し、にんにくも入れて香りが立ってきたら野菜を炒め、油が回ったらトマト缶、ケチャップ、ソース、砂糖、水を入れてマグロも戻し入れます。野菜が柔らかくなるまで煮込み、仕上げに牛乳を入れ、塩コショウで味を調えます。
調理のポイント
牛乳はなくてもよいですが入れるとトマトの酸味がまろやかになります。ローリエや赤ワインもあれば入れるとよいでしょう。作りすぎて余ったら、ご飯を入れてリゾット風にしたり、パスタにかけたりして食べてもおいしく食べられます。
マグロのあらのおすすめレシピ:揚げ物編
次にマグロのあらと油を使ったレシピをご紹介します。マグロのあらは身も味もしっかりしているため揚げ料理とも相性が良く、臭みも気になりにくくなるのが特徴です。そのうまみの強さは肉と間違えてしまうほどです。