テルシオペロ恐怖の猛毒!壊死して足切断!?20分で死に至る毒性とは

蛇毒には大きく別けて出血毒と神経毒が存在しますが、テルシオペロの毒は出血毒とされています。しかし出血毒と神経毒のどちらかのみを持っているわけではなく、すべての蛇は両毒とも併せ持っており、その割合によってどちらかに分類されています。

出血毒とは

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血液凝固や溶血、筋肉毒など含めた総称として呼ばれています。主にクサリヘビ科の蛇が持っている毒です。プロアテーゼという蛋白質分解酵素作用によって血液の凝固を阻害し、血液壁などの細胞を壊すことで出血させます。神経毒に比べると致死率は低いですが、細胞を破壊するため激しい痛みがあり、筋肉の壊死を起こします。

逆に神経毒は、神経の伝達を遮断して筋肉の麻痺などを引き起こします。出血毒のように激しい痛みはありませんが、心肺停止といった死に直結することも多く、致死率が高く非常に危険です。主にコブラ科など、約7割の蛇がこの神経毒を持っています。

噛まれて20分で死に至る猛毒性

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テルシオペロの毒は出血毒の中でも非常に強力で、一度の注入で人の致死量の何十倍の毒を打ち込むことが可能です。健康な成人男性ですら、噛まれてから20分で死に至るといった猛毒性があります。また、死に至らない場合でも、毒の効果で筋肉を懐死させるため四肢を切断する必要があったりと、中南米では最も恐れられている存在です。

閲覧注意!猛毒テルシオペロに襲われた少女

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懐死した肉体の様子は、非常に衝撃的で思わず目を背けたくなる程です。かつて、SNSにて実際に毒に侵された少女の写真が投稿され、話題騒然となりました。実際の写真や映像を見ると、本蛇が恐れられている理由がよく分かります。

壊死!石化した少女の足

南米ベネズエラの病院にて撮影された様子です。毒に侵された脚は腐り、黒く変色するまで干からびています。少女は病院へ搬送されるまでの間、なんと民間療法にて治療を受けていたというのです。ここまで症状が悪化した原因の一つに、病院での治療が遅れてしまったことが挙げられます。

蛇毒と横紋筋融解症

実際の写真を目にした医師の見解では、懐死した脚を切断する必要があるが、それでも命は助からない可能性があると述べています。細胞が懐死したことで、横紋筋融解症を併発していたからです。たとえ噛まれた直後に死を免れたとしても、その後遺症は悲惨なものだと言えます。

横紋筋融解症とは

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人の体の筋肉は大きく別けて平滑筋と横紋筋が存在し、横紋筋には更に骨格筋と心筋が存在します。心臓を除いた内臓に分布するのが平滑筋ですが、横紋筋は骨格や心臓の壁に分布し、体の動きや心臓の収縮運動を行っています。

この骨格筋細胞が懐死・融解することで、細胞内の成分が血液内に流出している状態を言います。全身の筋力が低下することはもちろん、流出したミオグロビンと呼ばれるたんぱく質が尿細管に詰まることで急性腎不全を引き起こす可能性であったりと、様々な症状を併発する危険性があります。

足切断!少女のその後

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映像の少女がその後どうなったのかは、投稿されていません。恐らく懐死した脚を切断したであろうと思われますが、併発した横紋筋融解症の治療には、早期の大量輸血や血液浄化法といった適切な治療を受ける必要があります。少女のその後を確認する手段はありませんが、無事に治療を終えていることを願うばかりです。

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