神話やモチーフ等で有名なメデューサについて知っている人も多いかと思いますが、本蛇はメデューサのモデルになったのではないかと、まことしやかに囁かれています。果たして、両者にはどのような関係があるのでしょうか。
メデューサとは
ギリシャ神話に登場する怪物であり、無数の毒蛇によって形成された頭髪が特徴的で、目が合った人間を石に変えると伝えられています。元々は女神でしたが、怪物になったことでペルセウスによって首を切られ、退治されました。その首から流れる血が砂漠に落ちたことで、さそり等の猛毒を持った生き物が生まれたという逸話も残しています。
テルシオペロとメデューサは無関係
神話で語り継がれているとおり、メデューサは元々ギリシャの女神です。その歴史は古代まで遡ります。テルシオペロの生息地はまだ歴史の浅いアメリカであり、物理的な距離があって尚且つ生息環境の異なるギリシャには存在していないため、両者に関係性は無いと考えられます。
メデューサのモデルと言われる理由
モデルになったと言われる所以は、恐らくその毒の効果が影響しているのでしょう。元々メデューサは見た人間を石に変える恐ろしい怪物ですが、本蛇の毒で懐死した部分も、まるで石化したように見えます。また、メデューサの頭髪は無数の蛇によって作られていますので、それらも含め誤認される理由なのではないでしょうか。
テルシオペロ以外にもいる!南米に生息する猛毒蛇!
噛まれると死の危険性がある猛毒や、毒に侵されて懐死した肉体の様子など、これまでの説明で本蛇の恐ろしさを知って頂けたかと思います。しかし、南米に存在する恐ろしい蛇はテルシオペロだけではありません。他にも生命を脅かすほどの猛毒を持った危険な蛇は、たくさん存在しています。
ブラジルサンゴヘビ
赤・白・黒色の縞模様が特徴的で見た目は小さく可愛らしいですが、その可愛らしさとは反対に非常に強力な神経毒を持っており、その神経毒の強さは蛇の中でも一番だと言われています。派手な見た目は、ある意味で危険信号の証なのかもしれません。
カイサカ
非常に気性が荒く攻撃的な性格であり、人の多い地域を好む傾向にあるため、中南米における咬傷被害のほとんどはこちらの蛇によるものだと言われています。動きも素早く、強力な出血毒を持っていますので、非常に危険な存在だと言えるでしょう。
フェルデランス
南米ハブと呼ばれ、ブラジルでは最も危険だと呼ばれる毒蛇の一つです。非常に強力な出血毒を持っています。この蛇に咬まれた人を治療していた人物が、小さな手の傷口から蛇毒が侵入したことで死に至った事故もある程です。
番外①!世界で最も多くの命を奪った「ブラックマンバ」
アフリカ東部から南部にかけてのみ生息するブラックマンバは、世界で1番の大きさを誇るキングコブラに次ぐ巨大な蛇です。口の内部が黒いことから名付けられました。その神経毒は強力で尚且つ量も多く、しかも回りも早いため、即効性があり危険です。研究が進んでおり血清があるにも関わらず致死率が高いため、世界でも危険視されている蛇の一種です。