アコウについて
アコウはスズキ目、ハタ科に分類される魚で、温暖な海域に生息し、小さなものは30cmから大きなものでは60cmを超えるものも珍しくありません。生まれたときはすべてがメスで、成長し産卵を終えると一部は雄へと性転換をしてゆくのが特徴です。
アコウは高級魚
アコウは大きな口、赤みがかった体にオレンジ色の斑点が特徴です。暖かい海域に住んでいて成長が遅く、大きなサイズの数が少ないため釣るのが難しいため、市場にはほとんど出回りません。1キロ5千円から7千円するため、高級料理店へと出荷されてゆきます。
アコウの別名
この呼び方は関西地方でよばれている名前ですが、地域によって呼ばれ方が異なります。まず関東地方ではキジハタ、山陰地方ではアカズミ、九州地方ではアカアラ、愛知方面ではアズキマスと呼ばれています。いずれも高級魚として知られています。
アコウの釣りの種類
難しいといわれているアコウを釣るためには、本物のエサか疑似エサを使用する2種類の方法があります。ここでは釣り方の違いを紹介してゆきます。自分に合った方法を見つけて挑戦してみましょう。
アコウの釣りの種類①ルアー釣り
通常のルアーにワームをつけ、生息していそうな場所へ投げ入れます。そこからはうまく竿を動かすか、ゆっくり歩きながら釣るランガンスタイルが基本となります。本物のエサに触る必要がないため、苦手な人も手を汚さず釣りを楽しめます。
アコウ釣りの種類②エサ釣り
エサ釣りは本物の虫やエビなどを使用して行う方法で、ルアーよりは釣れる確率が高いです。エサも釣りたいサイズ、場所などによって変化するため、何を使いどのように釣るかを見極めなければならないのが楽しみの一つです。
アコウとアコウダイは違う
アコウという呼び方は関東では聞きなれず、見た目も似ていることからアコウダイと勘違いをしてしまう場合が多いです。どちらも煮つけにするとおいしいですが、実は全く別の種類です。ここではその違いをはっきりとわかるよう紹介してゆきます。
アコウはハタ科、アコウダイはカサゴ科
関東ではアコウダイを略してアコウと呼ばれることもあるため同じ魚と思っている方が多いのも事実です。アコウはハタ科であり、こなかなか市場に出回ることの少ない魚です。一方アコウダイはカサゴ科の赤魚で釣り上げると水圧の変化で目が飛び出るのが特徴の魚で市場によく出回っています。
アコウ釣りの時期
市場に出回ることが少ないため、馴染みがほとんどないですが、旬の時期はいつなのでしょうか?産卵の時期や大物を釣り上げるにはいつがよいのかなど、ここではよく釣れる時期について紹介してゆきます。
アコウ釣りは一年中できる!
アコウは成長がゆっくりとした魚で寿命も長いといわれています。温かい水温を好みますが、夏でも冬でも一年を通して釣りを楽しむことが可能です。ただし冬はエサへの食いつきが夏に比べると難しくなります。
アコウ釣りの最盛期は夏
アコウは水温の高い場所を好み初夏に産卵を行うため、浅瀬に接岸してきます。この時期はサイズも大きくなっており、産卵後の体力も回復すし沖へと戻ってゆく秋頃までは数多く釣ることが可能なシーズンです。
6月のアコウ釣り
6月前半の梅雨の時期当りから徐々に水温が上がってくるこの時期にアコウは産卵のために接岸してきます。6月後半から数も増え、ピークに入ります。この頃はまだ浅瀬に上がってきていることが少ないため、少し深い位置が比較的釣れます。
7~8月のアコウ釣り
真夏は水温も上がり、産卵を始めたり終えたりしたアコウが数多く釣れる時期です。ただし水温が上がりすぎると、動きが鈍くなり、エサの食いつきが悪くなる場合があります。場所や水温次第で数多く釣ることや大物狙いを楽しむことのできる時期です。
アコウ釣りの時間帯
アコウは一年中釣ることのできる魚で、一般的に夜行性といわれていますが、だからと言って日中は釣れないのかというと、そうではありません。日中は動きが多少ゆっくりになりますが、釣り上げることは十分可能です。ここではそれぞれの時間帯について説明してゆきます。
アコウ釣りの時間①朝マズメ
朝マズメとは日の出前後約1時間のことをあらわします。日が昇り始め光が差し込むこの時間帯はエサとなる小魚が活動を始めるため、それを求め動きも活発になります。小魚たちの動きに合わせエサを投げ込み食いつかせることができます。
アコウ釣りの時間②夕マズメ
夕マズメとは日の入り前後約1時間のことをあらわします。この時は日がだんだん沈むにつれ食いつきが落ちてゆくので、日が沈み始めるタイミングが狙い目です。夜行性ではありますが、エサが活動している時間が大事なので、そのタイミングを見極める必要があります。
アコウ釣りのポイント:地域
アコウは温暖な海域に生息していることが多いですが、日本ではどの地域で釣ることができるのでしょうか?関東と関西では釣れる様子も異なるため、ここでは地域別に釣りのポイントを紹介してゆきます。
アコウ釣りは青森以南から九州南岸に生息している
前述でも説明しましたが、程よく温かい水温を好む性質があります。25度程度が適温ですので、時期によって北から南、沖縄と日本全国で見かけることのできる魚です。またエサの種類も甲殻類から小魚などと多く、それらを求めて居場所を探しています。
日本海側のアコウ
日本海側は潮の流れが緩く、数多く見られるため、防波堤等の陸から釣りを行うオカッパリ、または船に乗っての船釣りが人気の地域です。範囲としては新潟から京都、山口まで広く楽しまれています。
太平洋側のアコウ
太平洋側は黒潮の流れが強い影響で集まりにくい地域で、昔は「幻の魚」とよばれていました。現在では全く釣れないわけではありませんが、オカッパリでは難しいため、沖に出ていく船釣りがメインとなっています。
瀬戸内海のアコウ
砂地や岩場を好む魚で、この砂地の多い瀬戸内海にも姿が見られます。以前は日本海側以外は釣れないイメージが強かったのですが、最近はこの瀬戸内海地域が釣りを楽しむ方たちの間でジワジワと人気を集めているスポットです。
アコウ釣りの場所
馴染みのほとんどない魚ですが、コツや場所さえ押さえれば釣ることが可能です。アコウ釣りの場所として挙げられるのが、堤防、磯、ごろた浜です。ここではそれぞれの場所でどのように釣れるのかを紹介してゆきます。
アコウ釣りの場所①堤防
基本的に動きの少ない魚で、一定の場所でとどまっていることが多いです。堤防で釣りを行う場合には沖に少し出ている部分が狙いやすいですが、しばらく待っても釣れない場合には移動しながら場所を探すことが大切です。また潮の流れも大事で、ある程度潮の流れがあり深くなっている場所を好みます。
アコウ釣りの場所②磯
岩の中に身を潜めていることが多いため、潮通しがよく、大きな岩のある磯は大物を狙える絶好のスポットです。ただし足元が不安定で、海が荒れているときなどは大変危険なので、滑りにくい靴が必要です。初心者の方は慣れている方の同伴をおすすめします。
アコウ釣りの場所③ごろた浜
ごろた浜とは大小様々な大きさの石がゴロゴロと集まっている場所のことを言います。ここは潮の流れも適度にあり、エサとなる小魚が集まってくる場所で、よく見かけることができます。ただし岩が多いためそこに釣り針が引っかかってしまうケースが多いので、初心者の方は十分注意が必要です。
ハードロックフィッシュとは?
アコウ釣りを含め、最近は大変な人気を誇っている釣りの一種で、経験者が好む傾向にあります。これから様々なアコウ釣りの手法を紹介する前にハードロックフィッシュとは何なのか、なぜ人気なのかを紹介してゆきます。
初心者と経験者に大きな差が出る
根魚とよばれる海底近くの岩の間や隙間に生息していて、行動範囲の狭い魚を狙う方法です。まずは生息しそうなポイントを見極めることが大事で、釣果情報を集めるか長年の経験が必要となります。
ハードロックフィッシュの魅力
魚たちは岩のごつごつしている部分を好んで生息し、エサを求めるとき以外はほとんどの時間を同じ場所で過ごしています。岩の間で釣りを行うと糸が切れてしまったり絡んでしまうことが多いため、その難しい場所でのハラハラを経験者たちは楽しみにしています。
アコウ釣りをルアー釣りでしよう!
ルアーは本物のエサに比べると食いつきが少し悪くなりますが、十分釣ることが可能です。本物のエサを触るのが苦手な方も気軽に始められます。ここではタックルの選び方や釣るためのポイントを押さえて紹介してゆきます。
アコウのルアー釣り:タックルの選び方
タックルとは釣りを行うための道具で、どう組み合わせるかがとても大事になります。組み合わせ方によって釣れる大きさや場所、方法が変わってくるので、近場で狙うか、遠くの獲物を狙うかを決めてから購入しましょう。
ゲーム性の高いアコウのルアー釣り
このやり方で釣る際には、疑似エサをいかにうまく動かして食いつかせるかが重要なため、そのゲーム性の高さが魅力で惹かれる人が多いです。初心者には動かし方に慣れるまでが難しいですが、コツをつかむことができれば大物を狙うこともできます。
アコウ釣りのタックル
大物が釣れる可能性もあり、ハードロックフィッシュと呼ばれています。この釣りでは専用のロッド、リール、ラインやワームなどのタックルを上手に選ぶことで釣れる可能性が高まります。
アコウ釣りのロッド
スピニングリールとベイトの2種類があり、スピニングは疑似エサを遠くに投げることができ、比較的簡単に使いこなすことができます。それに比べベイトは慣れるまで多少時間が必要となりますが、慣れれば獲物をダイレクトに狙うことができます。
おすすめのロッド①GULFRACE HARD R.F 832H
このモデルは軽くて強いため、これから始める方や女性の方も使いやすいモデルです。遠くに飛ばすことも可能なので、オカッパリでの釣りに向いています。また大型が食いついた時にも負けない強さを兼ね備えています。
アコウ釣りのリール
リールはサイズが大きすぎることも小さすぎることもない適度なサイズが重要です。この大きさをさだめるのが番手で、メーカーによって異なりますが、中サイズが最適です。またハンドルを回転するときに巻き数を決めるギアはゆっくり釣り上げるのか、手早く釣り上げるのかによって変わります。
おすすめのリール①オシアカルカッタ 200HG
このモデルは非常にコンパクトで手にすっぽりと収まるサイズ感が特徴です。とても軽量で価格も手頃なのでこれから始める方も使いやすいモデルです。また糸の出が滑らかで大物を釣り上げることが可能です。
アコウ釣りのライン
ラインは獲物が食いついたときにすぐに反応し引き上げるため、重要な役割を果たします。2種類あり、飛距離が出て伸びがよく、小さな魚が食いついたときにも感度は良いが結び目の切れやすいのがPEラインです。感度は普通だけども巻き癖が付きやすく、なんといっても根ずれに強いのがフロロカーボンラインです。
おすすめのライン①G-soul X8 UPGRADE
このPEラインは価格も比較的お手頃で、良質なモデルです。耐久性があり少し張りがあるので絡みにくく、飛距離がでるのが特徴です。初心者の方はある程度強度のあるこのモデルが使用しやすいです。
おすすめのライン②バニッシュレボリューション
このフロロカーボンラインは価格がお手頃で良質です。強度があり、大物を釣り上げる際にも切れてしまう心配が比較的少ないです。結び目もしっかりとしているのにしなやかで使いやすいのが特徴です。
アコウ釣りの仕掛け
ルアーで釣る場合には針に着けるワームは獲物の気を引くために、ピンクや赤などのはっきりとした色で、きらきらとラメが入っていて光るタイプが人気です。仕組みはいたってシンプルですが、この仕掛けをどう動かすかが大事なポイントです。
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