子供たちが消えた1284年6月26日はキリスト教の祝日にあたる聖ヨハネとパウロの記念日でした。子供たちが消えた現場とされるコッペンの丘ではお祭りが開催され、キャンプファイヤーの周りを大勢の人々が囲い、歌や踊りを楽しんでいました。お祭りのメインとなる会場は丘の絶壁に建つお堂です。
また、崖の下には「悪魔の台所」として地元の人々に恐れられていた底なし沼がありました。教会のステンドグラスには「コッペンの丘にて子どもが消えうせた」との記述がある事から、この崖から転落したか、底なし沼に落ちてしまった事故死である可能性も考えられます。
Contents
ハーメルンの笛吹きの日本での認識
誰しも一度は耳にしたことがあるであろうハーメルンの物語ですが、幼心に恐怖を感じた覚えはありませんか?歴史に史実として残るハーメルン事件の背景を知らずとも不安が残るエピソードであると言えます。
グリム童話のイメージが強い
幼い頃に見聞きしてきた日本昔話、アンデルセン童話、グリム童話。身近な楽しみとして世代を問わずに受け継がれてきています。おおむね子供向けのお伽噺は教訓や戒めを伝えるための情操教育の手段として用いられてきました。
最近の絵本での結末
近年の子供向けの作品にはピースフルな傾向がありますが、ハーメルンの物語に関しては物語のラスト部分の改編が目立ちます。正式には子供たちは笛吹きの男と共に洞窟に閉じこもったきり出てこないのですが、大人達の手によって救出されたり、王様が約束を守り笛吹きの男に報酬を支払い問題を解決するなど書き手により様々ですが残酷な顛末は描かれない傾向にあります。
ハンセン病患者説を唱えた医学者がいた
13世紀当時のドイツ地域ではペストと呼ばれる感染症が広く蔓延していました。高い致死性を持つ病であることから当時の人口は大幅に減少したと記録に残っています。その事が子供の大量失踪に繋がったのではとされる説もあり、感染源がネズミである事からも信憑性のある話です。また、日本ではハンセン病患者の隔離による失踪との意見もあります。
ハーメルンの笛吹き男に並ぶ集団失踪事件も見てみよう
日本国外問わず世界の様々な場所で起こる集団失踪事件。ここではハーメルンの事件同様、未だに真相が解明されていないミステリーな出来事をご紹介します。
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ハーメルンの笛吹き男に並ぶ集団失踪事件①
日本人に馴染みの深い言葉で言えば「神隠し」という現象があります。主に行方不明となる人物は幼い子供の場合が多く、様々な作品で題材とされ人々の知るところとなりました。一方、海外に目をやると大勢の大人達が一斉に姿をくらましてしまう怪事件が多々見られます。
メアリー・セレスト号事件
メアリー・セレスト号事件とは、1872年にポルトガル沖で発見された無人の船を発端とした事件の総称です。11月7日メアリー・セレスト号の船長、ベンジャミン・ブリッグズとその妻子、船員合わせて10名はイタリアへアルコールを輸送するために出航しました。問題なく航海していたと思われたメアリー・セレスト号ですが、翌月12月4日には無人の状態で漂流している所を発見されます。
事件の全容
この事件で最大の疑問は十分航海可能であった状態にもかかわらず、何故乗組員達は全員船を降りてしまったのかという点です。メアリー・セレスト号の第一発見者によれば、航海日誌には異常もなく、食糧も水も十分に残っており船を捨てた理由が皆目見当もつかない状態であったとされています。しかし船内の羅針盤や救命ボートは故意に破壊された痕跡があり、血痕なども至る所に発見されました。
真相とされている仮説
様々な憶測が飛び交う事件ですが、最も信頼性の高い仮説ではメアリー・セレスト号に積載されていたアルコールによる事故とされています。船長のブリッグズはアルコールの輸送に不安を覚えており、アルコールから漏れ出た液体が引火する事を恐れていました。
仮にアルコールが漏れ出たと仮定した場合、ブリッグズは慌てて救命ボートに船員を避難させ十分な硬さで繋ぎ留められていなかったロープが解け、漂流した先に餓死などで亡くなったのではないかとされています。
ハーメルンの笛吹き男に並ぶ集団失踪事件②
海上で事故や山中での行方不明事件などは世界中で耳にするエピソードですが、都会の真っ只中で急に人が消えてしまったとしたら、それはミステリー以外の何物でもありません。
ダショー事件
1965年夏、スウェーデン南部のヨーテポリに住む3人の若い男性が行方不明になりました。3人はヨーテポリの造船所に務める仕事仲間で、事件当日はキャンプへ出かけると言い残していたそうです。しかし、その日はあいにくの空模様で、とてもキャンプを出来るような状況ではありませんでした。
事件の全容
最後に3人が目撃されたのは家族に借りた青い車で街中を走っていた姿です。それ以降の消息は一切分かっていません。更に同日、同じ街に住む美大生の若い男性も消息を絶っており、家族あてに「心配しないで」とハガキを出したきり現在に至るまで発見されていません。
真相とされている仮説
4人の男性が失踪した当日、ヨーテポリの銀行で白昼の銀行強盗事件が発生しました。犯人は2人組で銃を携行しており、片方の男は女装姿であったとされています。現金強奪後、一時は逃走しますが、日を待たずに逮捕されました。この事件が4人の失踪と何らかの関係があるのではないかと言われています。
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童話として語り継がれる事件
ハーメルンの物語をはじめとした子供向け童話には、表面を見ただけでは分からないダークな意味合いが含まれたものが多く存在します。世界中に溢れるファンタジー作品の裏側に隠された真実を探してみてはいかがでしょうか。
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