サーベルタイガーは巨大な歯があっても弱かった?絶滅理由や生き残り説を解説!

サーベルタイガーの牙は巨大なため「強くてかっこいい」というイメージがあります。しかし、実際にサーベルタイガーは「弱かった」という事実をご存知だったでしょうか?この記事から、サーベルタイガーの特徴や絶滅原因について明確に理解しましょう。

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サーベルタイガーとは?

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この生き物の名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。しかし、見た目のかっこ良さが先行してしまい、あまり詳しい情報を知らない方も多いと思います。ここでは、どのような生き物だったのか簡単に紹介していきましょう。

 ネコ科の肉食獣で犬歯がサーベル状になったものの総称

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タイガーと名前についているので、トラの祖先だと思われがちですが、実は別の系統だと言われています。また、このサーベルタイガーと言う名前自体も固有の生物につけられた名称ではなく、ネコ科の肉食獣で、例えるならサーベルのような犬歯を待った仲間の総称なのです。

約300万年~10万年前に生息

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現在、この生物は存在していません。すでに絶滅してしまっています。では、いつ頃まで生息していたかというと、約300万年から10万年前だと言われています。数字で言われてもピンと来ないかもしれませんが、その中の200万年前には人間は、まだ猿人でやっと石器を使い始めたころです。

北アメリカ大陸に生息していた

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この生物は当時、世界全土に生息していたわけではありません。分かっている分布では、北アメリカ大陸に生息していたことが分かっています。一説では、南アメリカ大陸へも広がっていたのではないかとも言われています。しかし、発見された情報からの分析結果なので、新たな発見があれば、違う地域での生息の可能性も出てきます。

サーベルタイガーの名前の由来って何?

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有名である「サーベルタイガー」と言う名前でうが、見た目そのままではありますが、どうしてこの名前が付けられたか、など名前について詳しく紹介します。

長い犬歯とトラのような姿が由来

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大半の生物は、その見た目の特徴などから名付けられることが、ほとんどです。今回紹介している、この生物に関しても同じことが言えるでしょう。特徴としては長くて大きな犬歯と虎やライオンのようなその姿です。これらのことが名前の由来になっています。

 それぞれに正式名称がある

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初めの「サーベルタイガーとは?」のところでも紹介したように、特定の生物につけられた名前ではありません。ネコ科の肉食獣の大きく長い犬歯を持った仲間の総称になります。では、実際の名前はどのようなものだったのか次に紹介します。

代表的なのは「スミロドン」

 

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この種の仲間の中で、代表的なものは「スミロドン」です。一般的に知られているいは、この生物だと思われます。この生物は、一時期、ヒトの祖先と同じ時期に生息していたと考えられているからです。分かりずらいかも知れませんが、例えば、ゾウと言っても、アジアゾウやアフリカゾウ、アジアゾウがいるのと似たような感じです。

サーベルタイガーって大きいの?

 

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ここからは、この生物の特徴について詳しく紹介して行きたいと思います。まずは、この生物の大きさについて紹介します。数字でも紹介しますが、どれくらいの大きさだったのか現在生息している生き物と比べて実感いてみましょう。※注意:この仲間には色々な種類が存在しています。種類によっての差異があります。

体長は2.1mに及ぶ

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体長は約2.1mにもなります。思ったより小さいような印象をうけますが、実際大きな生物が沢山いた当時ではそれ程大きな体ではありませんでした。ちなみに、現在生息しているトラは約1.4mから2.8mなので、やはり大きくはありません。しかし、トラも十分大型の生き物です。決して小さいとは言えないでしょう。

肩まで高さは1.2m

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では、体の高さはどうだったのか、見てみましょう。肩までの高さは1.2mでした。これもまた小さく感じるかもしれませんが、ちなみにゴールデンレトリーバーの体高は約60㎝なのを考えると実は大きいことが分かります。イヌでいうと、体高とは地面から背中までの高さなので、両方とも頭の高さが入っていないことを知っておきましょう。

体重は約270kg

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では、体重はそうだったのでしょうか。骨格などから推定される数値は約270㎏だとされています。この重さは現代に生存する生物でみるとツキノワグマが大きい個体でも約150㎏なので、体重でみると体の大きさも実感できます。この体重と大きな前脚で押さえつけられると逃げだすことは困難だったと考えられます。

サーベルタイガーの歯や顎は弱かった!?

 

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この生き物を見ていると、その容姿は、怖くてとても強そうに見えますね。特徴的な牙を見るとなんでも噛み砕いてしまいそうです。しかし、実際は少し違っていたようです。では、どのように違っていたのか詳しく紹介していきましょう。

歯が脆く骨を噛み砕けなかった

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まずは、代表的な特徴である歯について紹介します。歯や骨を詳しく調べると、思った以上に、その構造は脆かったようです。実際、歯を調べると、骨を噛み砕くことは出来なかったと思われます。ライオンやトラなどは、歯で傷をつけることもあったようですが、強じんなアゴで骨まで噛み砕いて獲物を取っています。

骨を噛み砕くことが出来ないので、持っている鋭い牙で、獲物の血管を突き破って失血死させていたと思われます。また、特徴的な牙ではありますが、突き刺すことには見ていますが、何かを加えることには、邪魔になっていた可能性も考えられます。

顎や首周りの筋肉は少ない

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次に、顎について紹介します。骨を噛み砕くことが出来なかったことを紹介しましたが、歯が脆かったことは歯を調べれば分かりますが、顎が弱かったことはどうして分かったのでしょう。現代の科学では、骨格から筋肉量なども割り出すことが出来るのです。その結果、この生物は、顎や首回りの筋肉が少なかったことが分かっています。

サーベルタイガーの特徴と狩りの方法

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ここからは、体の特徴やその特徴を活かした狩りの方法などを紹介します。あまり知られていない情報も沢山あるので、きっと新しい発見が見つかると思います。狩りの方法などは、発見された化石や発見された状況、当時の環境などを踏まえて推測されている情報になります。

 前肢で獲物を抑えて犬歯で突き刺す

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前脚について紹介します。前脚は非常強く発達していて、獲物を押さえつけるのに適していたと思われます。狩りでは、最大の特徴的な部位である長い牙をあいてに突きたてていたと考えられ、その際に、この前脚で獲物を押さえつけて牙を突き刺していたようです。

動きの遅い大型動物を狙っていた

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前脚について紹介しましたが、後ろ脚はどうだったかというと、他の動物と比べると、長さは短く力は弱かったようです。そのため早く走ることは出来なかったと思われます。そのため、足の遅い獲物や、動きが早くない獲物を狙て狩りをしたいたと考えられています。

おそらく群れで狩りをしていた

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この生き物の発見された化石を調べていると、ケガをした個体が回復して生き延びていることが分かる化石が見つかっています。このことから、ケガで獲物が捕れない状況であっても生き延びられていることは、群れで行動していた可能性を示しています。おそらく群れで狩りをしていて、その獲物をケガをした仲間に分けていたと考えられます。

死肉を捕食していた可能性も

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大型の草食動物を襲って食べてたと思われていますが、別の仮説で、実は死肉を食べていたというものもあります。狩りをしても病気やケガなどで体が弱っている獲物を狙ってことになります。群れで狩りをしていたことや大型動物を襲っていたこととは矛盾が生まれてしまいます。

サーベルタイガーの絶滅理由を検証

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