クーリーローチの生態
クーリーローチの生態①
クーリーローチはコイ目ドジョウ科に分類されている熱帯魚です。体長は10センチほどであまり大きくありません。水槽の低層で生活しており、臆病な性格のため、数匹で群れて水草や石などの物陰にいたり砂に潜っていることが多くあります。水槽の中で見かけないと思ったらどこかに隠れているはずなので探してみてください。
クーリーローチの生態②
クーリーローチは自然界では枯れた水草や落ち葉、動物の遺骸などを食べます。家庭で飼育する場合でも何でも食べる雑食性であることから、「水槽の掃除屋」と呼ばれることもあるようです。また、クーリーローチのメスは、お腹に卵があるとお腹が大きく膨れて体の色が薄くなります。なんとも特徴的で想像するだけでも面白い生態ですね。
クーリーローチの特徴
クーリーローチの特徴①
クーリーローチはなんといっても黄色と黒の縞模様が特徴です。すべてのクーリーローチがまったく同じ模様というわけではなく、個体によって模様が微妙に違うので、お気に入りの模様のクーリーローチを探すことも楽しいでしょう。
体型は日本で昔からよく見られるドジョウに似ていて、おじさんのような口ヒゲがあります。ですが、ドジョウより比較的美しい見た目をしているので、自宅の水槽で飼育する場合にはさらに癒されて愛着がわきそうですね。
クーリーローチの特徴②
クーリーローチを飼育することは容易で、お店により差はありますがだいたい200~300円ほどで購入できます。穏やかな性格で多くの種類の魚と混泳できるので、今ある水槽に新たに追加したい方にも、初心者にもオススメな熱帯魚です。キラキラ輝く派手さはありませんが、ニョロニョロとした見た目をかわいらしいと感じる方も多いはずです。
クーリーローチの生息地・分布
クーリーローチは、自然界では東南アジア原産で、インドネシアやマレーシアなどの国で生息が確認されています。ですが、正確な分布は未だはっきりとしていないようです。流れが緩やかな森林河川や池沼、あるいは有機物が分解されずに堆積している泥炭湿地という湿地帯に生息しています。
クーリーローチの種類
お店で販売されているクーリーローチの中には、近縁種が区別されずに混ざっていることもあります。代表的なものは、ジャイアントクーリーローチ、ブラッククーリーローチ、そしてパンギオ・シェルフォルディの3つです。見た目で区別できるものもありますが、個体によって模様は異なるので判断が難しいこともあります。
ジャイアントクーリーローチ
ジャイアントクーリーローチは、クーリーローチよりも少し縦に長く、縞模様の黒い部分が多めです。見分けるのはやや難しく、その多くがクーリーローチと区別されずに販売されてしまいます。購入時には特に注意が必要です。
ブラッククーリーローチ
ブラッククーリーローチは模様がなく、体が黒一色になっています。そのため、見た目で簡単に区別することができます。クーリーローチよりもさらにドジョウに似ていますね。お店で購入するときも、間違えて選ぶことはないでしょう。
パンギオ・シェルフォルディ
パンギオ・シェルフォルディは、クーリーローチと色の構成は同じですが、模様はより細かい斑点模様です。近年輸入され始めたばかりで、輸入量は少ないです。お店で見かけることはあまりないため、見間違えることもなさそうです。
クーリーローチの飼育方法
クーリーローチの飼育ポイント①
クーリーローチを飼育し始めるとき、まずは水槽を選ばなければいけません。さほど大きいサイズの魚ではありませんが、底砂に潜る習性があること・数匹を同じ水槽で飼育する時のことを考えると、底の面積の大きい水槽がよいでしょう。また、砂に潜ることにより、植えたばかりの水草が抜かれてしまうこともあるので注意が必要です。
水槽の他には、底砂、ヒーターなどの温調機器、ろ過上面フィルター、ろ過底面フィルターを準備しましょう。必須ではありませんが、底砂をきれいに掃除するサンドクリーナーは、病気・ストレス予防のために用意してあげるとよいです。
クーリーローチの飼育ポイント②
クーリーローチにとって隠れ家となる、流木や石をほどよく入れてあげると生活しやすくなります。また、水槽の下層で生活し砂によく潜るため、角が尖った砂は避け、丸みを帯びた砂(特に田砂)を敷いてあげるとよいです。さらに、病気を防ぐために他の熱帯魚を飼育する場合よりも特に、水槽だけでなく、底砂の掃除を定期的に行いましょう。
クーリーローチの飼育ポイント③
クーリーローチは臆病な性格のため、大きな音を立てたり急に照明をつけるなどすると、驚いて暴れまわり、場合により水槽から飛び出てしまうことがあるため、水槽にはフタをすることをお勧めします。そして、日ごろから無闇に驚かせないよう注意する必要があります。