クーリーローチは低層で生活しており、穏やかな性格であることから、ほかの多くの熱帯魚と混泳することができます。むしろ、性格上、1匹にはさせずに数匹いれてあげたほうが落ち着くことができます。特に、水槽の上層で生活する魚とは生活圏が重ならないため、混泳に適していると言えます。
ただし、気性が荒く攻撃性のある魚と混泳させるのは、クーリーローチのために避けたほうがよいでしょう。具体的には、クラウンローチや大型のプレコ、アベニーパファーなどは攻撃してくることがあるので避けたほうがよく、カラシンやオトシンクルス、メダカなどがよいです。
しかし混泳できるかどうか、確実に安全かということは、実際にやってみることでしかわかりません。危険を冒さない範囲で同じ水槽に入れてみて、攻撃してくるようなら別の水槽に移動させてあげましょう。
クーリーローチの餌
クーリーローチは雑食性なので、人工飼料や冷凍飼料、生餌など基本は何でも食べますが、沈下性のものだと特によいです。できるだけクーリーローチが食べきれる量のエサを与え、残してしまったエサはきれいに取り除いて掃除することで、水槽の汚れ防止になります。夜行性であるので夜寝る前にエサをあげるのもよいでしょう。
ただし、同じ水槽に他の種類の魚も入れている場合、エサが水底に届く前に他の魚に食べられてしまうことがあるため、数匹を同じ水槽で飼育している場合は、すべてのクーリーローチがきちんとエサを食べているかどうか、常に気を配ってあげる必要があります。
クーリーローチに適した水温・水質
クーリーローチに適した水温
クーリーローチの飼育には20℃~28℃の水温が適しています。特に、25℃の水温だと快適に生活できます。低温などが原因で白点病にかかりやすくなるため、季節によってはヒーターなどの温調器気を使うことが必要です。
クーリーローチに適した水質
クーリーローチの飼育にはpH3.5~pH7.0の弱酸性から中性の水質が適しています。原産地の生息環境では酸性寄りのため、どちらかというと中性よりも酸性に近づけてあげましょう。最適な水質で飼育していると体の発色がよくなるようなので、それを1つの判断基準とするとよいかもしれません。
クーリーローチの寿命
クーリーローチの平均的な寿命は10年前後です。基本的に、病気にかかったりしなければ長く付き合えるので、購入するときにできるだけ元気そうなクーリーローチを選ぶとよいです。他の多くの熱帯魚と比べると寿命が長いため、最後まできちんと責任を持って飼育することができるのか、あらかじめ考えておくことも大切です。
クーリーローチの繁殖
クーリーローチの繁殖①
クーリーローチの繁殖はとても難しく、自分の家の水槽で繁殖に成功したという人はほとんどいません。オス・メスの判別が難しく、お腹に卵があることでお腹が膨れていて初めてメスであるとわかる、他の種類の魚がクーリーローチとして販売されているので本当のクーリーローチを揃えるのが難しい、などが理由として挙げられます。
クーリーローチの繁殖②
メスのお腹に卵が詰まって死亡してしまうことや、産卵してもすぐに親が卵を食べてしまうことが、クーリーローチの繁殖をさらに難しくしています。水温や水質を一定に保つ・隠れ家を設置する・水槽の中にいるクーリーローチの数を増やす、などの環境をしっかりと整えれば繁殖の可能性が高まるので、興味のある方は挑戦してみてください。
クーリーローチの繁殖③
クーリーローチのお腹が膨れて体の色が薄くなってきたら、お腹に卵がある証拠です。急な水質変化を避けるために、水替えは1回の水量を減らして回数を増やすようにします。産卵したら、親が卵を食べてしまわないうちに卵を別の水槽へと移します。その後2~3日で孵化してくるはずです。もし繁殖に成功したらかなりの自慢になるでしょう。
クーリーローチ まとめ
ここまでクーリーローチについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。クーリーローチという熱帯魚を初めて聞いたという方、あるいは聞いたことはあるけどよく知らなかったという方にも、少しは知っていただけたのではないかと思います。
初めて魚を飼育する場合や今ある水槽に追加する場合も、クーリーローチは飼育しやすくてピッタリですし、見ているだけで癒されます。もちろん、小さな魚といっても生き物なので毎日のお世話を継続していけるのか、責任を持って最後まで面倒を見ることができるのかをきちんと考えた上で、ぜひクーリーローチを飼育してみてはいかがでしょうか。